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「育休取ったせいで昇格できなかった」の奥さんはきっと「評価」について勘違いしている

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      2019/12/14

「喉元すぎれば熱さ忘れる」
なんて諺がありまして。

今朝妻がふと、「赤ちゃん連れの大変そうな人がいて・・」という話をしていたのを聞いて、
「いやいや、君も大変だったじゃん」
「そうだったっけ」
みたいな話になり、喉元をすぎれば熱さを忘れると言うのは本当なんだなぁと思った次第です。

僕や妻はサラリーマンをしていた時期よりも独立開業してからの年数の方が倍となってしまい、
どうもサラリーマン時代の苦しかった事を”喉元の熱さ”のように忘れ去ってしまっていますが、
今回件のツイートを見て「当事者はそうだったよな」と思い出しました。

そのツイートはこれ。


現在喉元まっただ中の人には絶対理解されないと思うけれど、
僕が当時の上司に言われた言葉でずっと記憶に残っていて、
「当時は理解できなかったけど今ならわかる!」っていうものがあるので紹介します。

 評価が上がることと、評価が下がらないことは別という話。

サラリーマンだった当時、会社まで1時間半程度かけて通勤していた僕は、
たびたび電車の遅延に悩まされていました。

ある日、どうしても出勤時刻に間に合わないぐらいの遅延が発生し、
鉄道会社から「遅延証明書」を発行してもらって意気揚々と出勤した時のこと。

遅延証明書は、君が遅刻をしていない事を証明はできるけれど、
君が働いたという証明ではないからね。

直属の上司からこう言われたのです。

当時の会社はフレックス制で、朝9~10時の間に出勤し、8時間(+1時間休憩)×月の稼働日数だけ働けば決められた給与が貰えるというものでした。

本来であれば9時に出勤できていれば18時には退勤できるわけで、僕はいつも9時-18時という時間で仕事をしていました。(※「残業は無能な人間がするもの」という方針だったので、ほぼなかった)

その日は結局10時を過ぎる出社時刻になってしまい、19時過ぎまで仕事をしなければ僕は8時間働いたことにはならないという”あたりまえ”の事を上司から言われ、納得できなかったのを覚えています。

 拘束時間への対価

僕の立場で言えば「会社には間に合うように家を出たのに、電車が遅れたせいで残業しなければならなくなった」という憤りがあり、無駄な拘束時間に対する対価を求めていたんだろうと思います。

でもこれは会社からしたら何の落ち度もないわけで、
「電車通勤しなくて済むところに引っ越す」とか
「タクシーなどを使ってでも間に合うように出勤する」とか、
僕側の努力でどうにでも避けられた事態だったというわけ。

むしろ「その遅れた分の対価は鉄道会社に請求してくれ」って話ですよね。

その代わり、「遅刻をしなかった証明になる」というのは、
僕の”評価が下がる事には繋がらない”ということであり、今回の件にも通ずるのかなと思ったんです。

評価が下がる事に繋がらない、ということ

件の旦那さんの会社がどういう方針なのかはわかりませんが、
もし「育休」をとった事で評価が下がる事に繋がっていたのなら、
そりゃー「育休とれだの女性躍進とか言ってるけど結局これか…」ってのもわかる。

育休や有給を取ることと、無断欠勤することは明らかに違うわけですから、
その両方の評価が同じなら、そりゃ会社や国が悪いってことになります。

でも育休や有給を取ることと、その間も働くことも明らかに違うわけですよ。

あくまで育休や有給は権利として与えられた「休む為の制度」であって、
「仕事で活躍したことにしてやる」っていう裏ワザではないです。

現に育休を取れない立場の人や、有給を取らずに働いている人もいるわけですし、
会社はみんなが働いて、利益が出て初めて給料が支払えるわけですから(厳密には違うけど)
「育休はその期間もバリバリ働いていたのと同じってことにしてあげるからどんどん取ろうね!」って事じゃないんです。

おわりに

育休とか有給とか、企業側に半ば強制的に認めさせるような動きがあるけれど、
僕はそれこそ税金で飯を食ってる、”黙っててもお金が湧いてくる”政治家が考えそうなことだなって思います。

その制度を通す前に、もっと「育休がどういうものか」「有給がどういうものか」、
そして「会社が利益を出すとはどういうことか」というのを社員・・いや国民が知るような説明が必要なんじゃないかな。

辛辣な言い方をすれば、件の旦那さんだって、育休を取る前に同期のヤツらより”圧倒的に昇進できそうな努力”をしていたら良かったんじゃないでしょうか。
会社の仕組みを考えたらわかると思うけれど、同期が全員足並みを揃えて課長になって部長になって・・って昇進していくわけはないですからね。
わからない人は会社の社員数と、役職クラスの人の数を比べてみたら一目瞭然だと思いますよ。

どうも社会人になってもバイト感覚が抜けてないというか、
「自分がその会社に在籍した時間」が評価に繋がると勘違いしている人が多いんじゃないかと思います。
評価は「まじめに出勤したこと」や「出産で社会に貢献したこと」では決まらないです。

・・・なんて事を思った、という話でした。
まさに僕はサラリーマンという喉元の熱さを忘れてしまっているので
現場の人からしたら納得出来ない、理解できない、伝わらない・・と思うともどかしいけれど。
そういう考え方もあるってぐらいに思って貰えたら幸いです。

   

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      2019/12/14

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