新聞屋に貰ったチケットで初・ボリショイサーカス(自由席)を観に行った感想。
2020/05/02
あの有名な「ボリショイサーカス」を観に行ってきました。
家族が知人の新聞屋さんから譲り受けたタダチケ(自由席券)があったので、そのチケットを使って家族で観に行くことにしたのです。
僕はシルクドゥソレイユが大好きで、ああいったエンターテインメントサーカスはよく観に行きます。
ですが、純粋なサーカスというのを観るのは初めてだったので、とても楽しみでした。
結論から書くと、ボリショイサーカスを観ることが出来たのはとても良かったです。
ただ、注意したい点がいくつかあるので記しておこうと思いました。
というわけで、ボリショイサーカスのレポートです。
国立ボリショイサーカス2016幕張公演の感想
ボリショイサーカスはロシアの伝統的なサーカス。
タイトルについている「国立」は「ロシアの国立」のことで、その歴史は1958年からとのこと。
なので、すでに60年近く続いているサーカス興業ということになります。
今回僕が行ったのは千葉県の幕張メッセで行われていた幕張公演。
以下に感想と注意点を書いて行きます。
※内部は写真撮影NGなので、演目などの写真はありません。
自由席の場所と、会場入りの時間
ボリショイサーカスの僕が行った幕張公演は、座席が1階席、2階席、さらにその上という3層+ボックス席のような4つのヒエラルキーが出来上がっていました。
僕らのようなタダチケ×自由席の人は「2階席のさらにその上」という、オマケのような席があてがわれるのは仕方ないでしょう。
ただ、オマケのような席のチケットだったとしても、いくらか追加で支払うことで座席のアップグレードをすることも出来るそうです。
今回は1歳の息子を連れて行っていたこともあり、「いい席にしたのに即飽きられたらもったいない」という理由で席は変更せずに観覧することに。
さて、僕らのチケットは自由席です。
今回は開演15分前ぐらいに着いたのですが、すでに5人並んで座れるような席は空いていませんでした。
もしも「自由席×大人数」での観覧を希望される場合は、もっともっと早くに会場入りすべきでしょう。
座席はアップグレードすべきか否か
気になるのは「自由席でもサーカスを楽しめるのか?」という点でしょう。
・・・これはなかなか厳しいところです。
というのも、ボリショイサーカスはシルクドゥソレイユなどのように「ステージ全部を使って表現するエンターテインメントショー」ではないから。
どちらかというと「猫が綱渡りをする」みたいな小さい対象物を楽しむショーなんです。
なので2階席の後ろの方である自由席ではサーカスがほとんど見えませんでした。
正直、2階席の前の方だったとしてもよく見えなかったんじゃないかな・・・ってぐらい。
実際僕の周りで見ていた人たちも「えっ、今何があったの?」とざわついていたり、隣で見ていた小さな女の子は「見えなーい」とぶーたれてました。
まぁ、無料で貰った席にケチつけるな・・・って話なのかもしれないですけどね。
散々チケットにも「アップグレードできます」と記載されていたし、当日の受付でも「アップグレードできますよ」と言われたわけですし。
アップグレードはすべきだけど、アップグレード前提の席ってどうなん?
なので、自由席の人はアップグレードすべきだと思います。
無料でチケットをゲットした人ならなおさら。
遠くの席だと、せっかく熊が出てきても迫力に欠けますし。
ロシアン美女が演舞をしていてもご尊顔が拝めません。
なによりお金を払って観ることで、真剣にショーに臨むことでしょう。
どこかで「無料で貰ったわけだし」と投げやりな気持ちになっていれば、そのサーカスの時間を無駄にするだけです。
・・・ただ、アップグレード前提の席ってどうなん??って思いますけどね。
今回、一番混んでたのが自由席だったんですよ。
むしろ1階席なんてガラガラでした。
そうまでして、ほとんど楽しむことが出来ないような席を作る理由って何なんでしょうね?
自由席で観た人が「次は1階席で観てみたい!!」と思うような感動を得られることってないですし。
やっぱり古典的なサーカスは身近で見てこそ・・・なんでしょう。
シルクドゥソレイユなどのエンターテインメントとは別ものだと思った方がいいです。
※ただし!自由席からなら逆に、見えなくてもいい”舞台裏”ががっつり見えるオマケ付きでしたw
サーカス小屋のサーカスでもシルクでもない
さて、僕はボリショイサーカスにはもっと妖艶な「サーカス小屋」のサーカスを期待していました。
・・・薄暗くて、人がギュウギュウで熱気があって、小人や空気女が出てくるような。
昭和風な、江戸川乱歩が描いてそうなサーカスです。
でも今回のサーカスは想像していたのとは違いました。
広い体育館にサーカス用のサークルが用意されて、その周りに簡易的な座席が置かれているだけ・・・という造り。
建物の中の7/10ぐらいは空きスペースになっていたんです。
これはむしろシルクドゥソレイユのビッグトップの方がサーカス小屋に近いですね。
ただし演目は想像していたようなサーカスだったと思います。
とくに一貫したテーマがあるわけではなく、大道芸をあれやこれやと披露するという・・・伝統的な感じの。
なので衣装も結構バラバラだったし、BGMが途中で切れちゃったりするし・・・個々のパフォーマンスがすごい割に、ショー全体としてのクオリティは低め。
サーカス小屋のサーカスも本当はこういう感じだったのかな?
とにかくボリショイサーカスってこんな感じなんだっていうのはわかりました。
動物のサーカスに感動
僕は前述したとおりシルクドゥソレイユが好きなので、どうしてもサーカスというジャンルという理由で2つを比べてしまいます。
シルクはあくまでもエンターテインメントショーであり、BGMが生演奏だとか、テーマが一貫しているとかの凄みがありますね。
ただ、シルクドゥソレイユは動物が出ないサーカスです。
対してボリショイサーカスはかなり動物ありきな感じ。
序盤で犬のサーカスが始まった時、感動して涙が出そうになりました。
ああいうのを見ると「虐待だ」とか騒ぐ人もいると思うけれど、僕の目からは動物も楽しく演目をこなしていたように見えたんです。
彼らだって、何も怠惰を貪りながら、好きに餌をもらって散歩にいってウンコをしてたら幸せ、なんてことばかりじゃないと思うんですよ。
ショーで生き生きと演技をこなして、大好きな友達である人に褒められて、それでおやつも貰えて・・・っていう、一歩上級な楽しみを見出していたのかもしれません。
・・・そんなことを考えてしまうぐらい、動物のショーが素晴らしかったです。
ちなみに出てきた動物は、犬、猫、熊だけで、僕らが想像する「トラの火の輪くぐり」とか「ゾウの玉乗り」とかはありませんでした。
※熊は玉にのったり綱渡りしたりしてたけど。
1歳のこどもには退屈
ショーは前半後半それぞれ1時間ずつぐらいで、間に15分の休憩をはさむスタイルでした。
1歳の息子も、前半こそ一緒に手をたたいたりして喜んでいたのですが、後半の途中ぐらいからどうにも我慢できなくなってしまい、ぼくらは結局途中で退出することに。
※他にもうちの息子と同じぐらいの子たちがたくさん見にきていましたが・・・やっぱりどこの家も一様に飽きてしまってました。
逆に大人はショーが佳境になるにつれてグッと引き込まれていくものなんですけどね~・・・。
ただ、もうちょっと大きくなると楽しいのかな。
ピエロのくだりなんかも子供が喜ぶ感じのヤツだったし。
ちなみに会場はそこかしこで子供がビービー泣いててもみんなあまり気にしていないような感じでした。
なので、安心して子連れで楽しみに行けます。
正面入り口に売店
正面入り口にはこんな感じの売店があって、いろいろ売っていました。
逆サイドにはオフィシャルプログラムやらタオルやら、そういったオフィシャルグッズの販売もあります。
こういうのって気分を高めるために利用するのにいいんですよ。
会場内で買えるっていうのがまた高ぶるんですよねw
僕らは席についた後で売り子さんからポップコーンを買いました。
※ちなみに、この売店で買った方が少しだけ安かったです。
ポップコーンがあれば、前半のプログラムぐらいはこどもがおとなしくしていてくれることでしょうw
写真撮影はNG
例によって会場の写真撮影は、演目開始前後問わずにNGです。
なので、グレーだとは思いますが、一応会場の外から中の様子を撮影してみました。
なんとなく”体育館みたい”っていう雰囲気だけでもわかりますでしょうか。
係りの方が客席に向かって散々「写真撮影はやめてくださーい!」って言っていたけれど、みんなバシバシ撮影していたなぁ・・・ってのが現状ですけどね。
シルクドゥソレイユの時にも思ったけれど、人による注意だけではやっぱり限界があると思うんですよ。
スマホ側の技術で「この場所ではカメラが起動しない」みたいなのってできないんですかね~。
おわりに
というわけで、ボリショイサーカスの感想でした。
絶対に比べちゃいけないんだけど、シルクドゥソレイユのエンターテインメントショーを観て、それをサーカスだと思っている人はガッカリしちゃうかもしれません。
また、サーカス小屋を想像していくと、やっぱり違うと思います。
ボリショイサーカスはボリショイサーカスと思って楽しみに行くこと。
そうすればなかなか素敵なショーが楽しめるはずです!
上では書いてませんが、空中ブランコやトランポリンなど派手なアクトもありますし。
なので、タダ券もらえた人は楽しみに行っちゃいましょう。
その際は座席のアップグレードがオススメです。
2020/05/02