30代女性の卵巣嚢腫、内視鏡手術での入院備忘録
2019/12/14
妻が先日卵巣嚢腫の外科手術の為、大型病院に5日間入院しました。
その時の様子を備忘録として書き記しておきます。
誰かのお役に立てたら幸いです。
30代女性の卵巣嚢腫、内視鏡手術での入院備忘録
入院前
特にお腹が痛いとかそういうわけでもないので、
なるべく自分にとって都合の良さそうな時、かつ早めの時期に手術できるのが良いと思います。
後述しますが、真夏や真冬はいろいろ厳しいと思うので、春や秋などの季節を選ぶのがベスト。
入院前には検査、検査結果+入院日調整みたいなのを別日で医師と対面して行う必要があり、
入院日調整の日に風邪などをひいてしまうとまた検査からやり直しになるので注意が必要です。
初日(入院当日)
当日は当初午前中の入院予定でしたが、直前になって連絡があり、午後の入院に変更となりました。
そのためお昼ご飯を食べてからの入院手続きに。
この後丸2日間はまともなご飯にありつけませんので、ここで大好きな物を食べておくか、
それとも質素な物に慣れておくか・・・なかなか悩みどころです。
この日はカウンセリングや翌日の手術に備える事のみで基本的には暇。
小説や漫画を持ち込んでも読み終えるか飽きてしまうかというレベルに暇です。
翌日に備えて下剤を飲む必要があります。
人によって違うとは思いますが、かなりの勢いで下るので面白痛い感じ。
また、入院中最後のシャワーを浴びられるのがこの日です。
これ以降退院までは体をタオルで拭くのみ。夏場だったらキツそうです・・。
2日目(手術当日)
2日目は早朝からお腹が下り、トイレに行くという事を繰り返します。
看護師さんから浣腸のお手伝いも入り、完全に水分だけになるまで腸の中身を空っぽにするみたいです。
胃も腸も空っぽの中、同室の人たちは病院食とは言え朝食の時間を迎えます。
この辺りから考えることは食べ物のことばかり。
手術の時間までも相当暇です。
手術当日は家族の方が同席する必要がありますが、2人以上で待機(または交代)がオススメ。
というのも、いつ術中に呼ばれるかもわからないので席を外せない為です。
お昼をまたぐような手術になると同席者も昼食を摂れない事になります。
手術自体は(院によると思いますが)全身麻酔で行われます。
麻酔効果のある薬品を嗅がされ、一瞬で意識が落ち、気づいたら手術が終わっている感じ。
術後30分~2時間程度は意識が朦朧としている状態で、同席者もその間ずっと待たされます。
完全に意識がはっきりしても体を起こす事はNGですし、枕を使う事も許されません。
また麻酔の副作用で気持ち悪さがあり吐いてしまうことも。
麻酔の効果が微妙に残っているうちに寝てしまうに限ります。当然夕飯は出ません。
また、起きていても上手く声を出せない為、同席してくれた家族と話すのも一苦労です。
3日目
少しずつ体を起こしたりしてOKになります。
気持ち悪さも薄れ、お腹も筋肉痛のような痛みがある程度に。
(痛み止めは飲んでいます)
朝食は出ませんが、朝の回診のあとには水分を摂取できるようになります。
(逆に言えば、手術当日の朝から丸一日水を飲んでいないことに!)
午前中には早速歩く練習が入ります。
立ち上がると少しクラクラする事もありますので無理は禁物。
おそらくご飯を食べてない事が原因。
この日のお昼も抜き。
オナラが出たら、ようやく夜には流動食の夕飯が出ます。
(同室の高齢の方はなかなかオナラがでなくて可哀想でした)
ちなみにこの日の夕飯は重湯とポタージュスープとヨーグルトドリンク・・・
こんなに飲み物ばかり摂取できません、ふつう。
とっとと寝るに限ります。
4日目
翌朝は五分粥とお味噌汁、鯖の西京焼き、白菜の煮びたしに牛乳・・と、
なんとなく健康的な朝ごはんからスタートしました。
この日は完全に体の回復と歩くリハビリの為だけの日という感じ。
食事も徐々に元通りになり、お見舞いに来てもらっても普通に接することが出来ます。
前日が流動食だからか、トイレでは少し下っているような感じになります。
固形物を食べていないから当たり前なのかな。
この日のお昼は全粥、中華スープ、肉野菜炒め、キュウリとワカメの酢の物、マンゴー。
お粥じゃなければ普通の定食屋さんみたいな感じです。
なんとなく「もうすぐ退院だ!」と思わせてくれる内容。
事実、この前後で「翌日には退院」と告げられました。
夕飯は普通のご飯にふりかけ、たらの南蛮揚げ、里芋の柚子味噌がけ、ヨーグルト。
もう普通に売店で何か買ってきてもいいんじゃないかって感じのメニュー。
あとは一晩の退屈をしのいで退院するのみ。
5日目
早朝に採血をして、朝食。
採血の結果が出次第の退院でした。
結果的に午前中には退院でき、まるまる4日の入院生活となりました。
退院後
退院しても少しお腹に力を入れるような時には筋肉痛のような痛みは残るので、
椅子によりかかったり起きたり、みたいなのを繰り返すと痛い感じです。
また、笑ったり咳をしたりするのはそこそこ辛い感じ。
トイレでお腹に力を入れるのも。
そして、病院食から解放されて念願の”好きなものを食べる”が出来るようになるわけですが、
胃袋がめちゃくちゃ小さくなっているので普段通りには食べられません。ダイエットにはいいかも。
特に何かを食べたから気持ち悪くなるとかも今のところはない感じ。
次の検診(約2週間後)まではお風呂に入ることが出来ないので、シャワーで過ごす事になります。
そう思うと真冬じゃなくて良かった。
切除した腫瘍は病理検査に出し、良性・悪性の結果待ち。
結局は何が原因で出来る腫瘍なのかは謎らしいです。
手術当日のタイムスケジュール
手術当日、同席する家族として呼ばれた僕のスケジュールはこんな感じでした。
10:30ぐらいに来院するように言われる
12:45から手術予定なので、10:00~11:00の間に来院してくださいと言われていました。
なので、10:30には着くように家を出ました。
病室に到着するも、とくに何か説明されるわけではなく待つだけ。
12:45には何もアクションなし
そのまま妻と小声で話しながら12:45を迎えるも、何もなし。
数分後、看護師さんがやってきて「前の手術が延びていて、もうすこし待ちです」とのこと。
手術が延びてしまうのは仕方ない事なので我慢できますが、
できればもうちょっと早く伝えて貰えたら・・と思ってしまいました。
14:20手術室移動
ようやく呼び出しがかかったのが14:15。
そのまま妻は手術の為に手術室に移動。
僕も付き添いで手術室前までは行きましたが、ここから先は入れませんのでと別室での待機を命じられます。
その際、席を外さないように言われます。(トイレはOKとのこと)
16:50手術終了
手術室に移動してから2時間半後、看護師さんから手術室に来るように伝えられます。
そこで担当の医師と対面し、手術が無事に終了したこと、術後の経過についてなどの説明を受けます。
質問事項があればここで訊けるので用意しておくといいかもしれません。
30分~1時間は目を覚まさないと思うので、またもう少しだけ待ってくださいと伝えられ、別室で待つことに。
19:20面会可能に
結局、2時間半後の19:20に面会が可能になりました。
妻が起きなかったんだから仕方ないとは思いますが、30分~1時間と告げていたんだからせめてそれぐらいの時に説明してくれても良かったんじゃないかと思います。
病室で酸素マスクのような物をつけ、点滴を打たれてボーっとしている妻と対面。
あまり声も出せないらしく、少しだけ話をして病院を離れる事になりました。
おわりに
というわけで、おもに「入院中の食事事情」と「当日付き添う人のスケジュール」についてのみ記した感じになってしまいましたが、僕の妻が入院した際のリアルです。
でも30代の卵巣嚢腫の内視鏡手術の場合、「食事」と「暇」がキーワードになるんじゃないでしょうか。
「暇」に関しては、手術前日には小説を持ち込んでいた妻が「小説だけだと飽きるから漫画持ってきて」というので「虹色とうがらし」を全巻持って行ってやりました。
さすがに5日も入院していたら虹色とうがらし全巻程度では足りません。
かといってギャグマンガを持ち込んで、術後にお腹の痛みと笑いとで戦うのも可哀想なので、漫画のチョイスも慎重になる必要があります(なんのこっちゃ)。
卵巣嚢腫自体は良性・悪性によっても違うみたいですが、
妻の場合は良性だったので後の体調には左右されないそうです。
また、内視鏡手術は本当に回復が早いんだと思い知らされました。
アメリカでは手術翌日には退院なんて事も珍しくないんだとか。
確かに今回の妻をみていて、気をつけて生活すれば翌日退院もおかしな話ではないなと感じました。
とは言え、年齢による回復の差はやはり大きいらしく、
今回は妻も看護師さんに「え、もう歩けるの!?」と驚かれていたほどだったので、
この限りではない事はご理解下さい。
2019/12/14