お笑いは嗜好品である、という話

某所で見た「お笑いは嗜好品なんですよ」という話がすごく腑に落ちまして。

なるほど、僕が「お笑い論」にムキになってしまうのはそういうことだったのかと。

もし「おもろい・おもんない論争」において意見の合わない相手に出会った場合は「お笑いは嗜好品だからなぁ」と思い出していただければ割と自分も相手も許せるんじゃないかと思ったので紹介いたします。

嗜好品とは・・・

嗜好品っていうのは要するに、生きるために必要な栄養素ではないんだけれども、生きるために必要なものというかｗ
端的にいうならタバコだのお酒だのコーヒーだの・・・っていうヤツです。

それがあると楽しいし、なければなんだか寂しいし。
栄養学で考えたら不要なんだけれど、きっと排除していったら死んじゃう、みたいな。

わかりますかね？？

たとえば、生きながらえるだけであれば栄養成分をたっぷり含んだ点滴を打ってればOKなわけじゃないですか。
「美味しいものを食べる」とかは無駄な行為なんですよ。

食事は栄養を摂るためのものか、楽しみか？？

た・だ！！！！

美味しいものを食べると、なんか心が嬉しい気持ちになるじゃないですか。多幸感に包まれるというか。
メンタルとフィジカルは繋がってますのでね・・・これによって僕らは健康になっている部分もあるのかなと思うのです。

子供にビールの美味さはわからんわな

で！

嗜好品っていうのは、人それぞれで基準があるわけですよ。

たとえばさぁ・・・ミルクチョコレートって美味しいじゃん。
あんなもん、赤ちゃんが食べても大人が食べてもおいしいわけですよ。

だけど、一たび「カカオ多め」のチョコレートになるとか、お酒の風味が強いチョコレートになると・・・楽しめない人が増えるじゃないですか。

正規分布っていうんですかね。
みんなが美味しいって思うものっていうのは平均化するというか。
「みんなに良さをわかってもらうために、わかりやすくしました」みたいになっていくわけですよ。

先日、息子がコロコロコミックを読みながらゲラゲラ笑ってて、「超面白いから父ちゃんにも読んでほしい！」っていうから読んだんですけど・・・そんなに面白くなくてｗ
もちろん「コロコロコミックは面白くない」っていうわけじゃなく、そこに掲載されていたのは「コロコロコミックを読んでる層にわかりやすい笑い」ってことだったんですよね。

お笑いとかYouTubeにも同じことが言えるんですよ。

ウィットに富んだネタとかはその味が分かる人にしか楽しめず。
一方で安易なリズムネタとかシモネタのように「誰にでもわかりやすい」みたいなものだと、お笑いを観る目が肥えてしまった人にとっては物足りない、みたいな。

おわりに

で、最後の最後に本題なんですけども。
嗜好品っていうのは、それを楽しんでいる人にとってはすごく大切なものなんですよね。

たとえばミニカーなんて、一般の人にしてみたら「子供が遊ぶ玩具」でしかないですけど、コレクターにしてみたらお宝なわけで。
それをメーカーやら販売店やらがテキトウな扱いをしようもんなら怒り狂ってしまうのは仕方がないことなのかなって。

たまに「あの人は温厚な人なんだけど、この話題の時にだけはすごくムキになるんだよな・・・」ってことがあると思うんですが、それはそういうことなんですよｗ

僕にとってはお笑いって嗜好品なので、じっくりと誰にも邪魔されずに楽しみたいのです。
ちょっと味見をして「うん、うまいうまい」みたいな感じではなく、もっと「ここのフリがあとでここに効いてくるのか～！！！」みたいなのもしっかり味わいたいの。

だから以前、お笑い大会の決勝戦を観ていた時に横で大きな音でYouTubeを見始めた息子に怒鳴ってしまったのである。。。
（彼には僕にとって面白いお笑いの味がわからないのは当然なのだ）

追記

うーむ。。。

思ってたことを半分も書けなかったぜ・・・。

たとえばさー・・・高級な「ウン年物」みたいなワインを出されたとして。
水みたいにガブガブ飲んだりしないっすよね。

なぜならあれは嗜好品だからであって。

それで「ファンタの方が美味いっすわｗ」みたいな感想を言うような人はそもそもお呼びではないというか、、、

だから芸人さんが「YouTuberおもんない」っていったりするのも、それはもうそもそものバトルフィールドが違ったんじゃないかなとも思うのであります。
※それこそ子供にビール飲ませて美味いか否かなんて、ナンセンス過ぎて問わないでしょ！？って感じで。