堀江貴文「多動力」を読んだ。多趣味器用貧乏マンのバイブルとなりうる一冊かも!?
ようやく「多動力」を読みました。
多趣味器用貧乏マンの僕にとっては「そうそう!」と共感できる部分が多く、器用貧乏であることで悩んでいる人ならばバイブルとなりうる一冊かもしれません。
↑僕はすでに器用貧乏をポジティブに考えられるようになっていたのですが、そんな僕でも色々と参考になりました。
要は「多趣味であること」、「器用貧乏であること」、「飽きっぽい性格であること」が「良い事」である!・・・というのを体系的に示してくれる本です。
ただ、もちろんホリエモンという人が「神様」なわけではないですし、あくまで「こういう考え方もあるで」という励ましの言葉程度に捉えておくのが良いんじゃないかな。
というわけで、軽くレビューさせてください。
人生に目的なんてない
僕がこの本で一番感動したのは「人生に目的なんてない」という項でした。
堀江さんの心を埋め尽くしているもの、それは「ワクワクする」ということだけであって、全ての行動がそこに帰結するようになっているのです。
「○○するために(〇〇しておいた方がいいと思うから)、××に行く」のようなことはしないんですね。
そのため、「なぜそれをするんですか?」と聞かれた時に「おもしろいから」と答えられる、と。
僕はやっぱりどうしても「いやだけど、やらないと・・・」ってことがいくつもあるんですよ。
もし「あなたはなぜそれをするの?」って聞かれたら、「〇〇のために必要だから」と答えるんじゃないかなって。
でも本当はもっともっと楽しい事のためだけに時間を使いたいはずなんです。
それを言葉だけでなく実際に行動で示している堀江さんは単純にすごいと思いました。
準備すな。やれ。
「目的」というところにリンクすると思うのですが、本書で堀江さんは「準備に時間を取られすぎるな」みたいなことも書いています。
どうしても何か新しいことを始めようと思うと、準備に念入りになるじゃないですか。
というのも「失敗したくない」という想いが先行しちゃってるからだと思うんですけど・・・、たぶん器用貧乏マンにとっては「準備」ってあんまりワクワクしないフェーズなんですよね・・・。
だったら!
もう、とにかくやっちゃえよ、とw
手を挙げちゃえば、出来る人が周りを固めて行ってくれるから。
それこそ器用貧乏マンは全部を自分でやろうとしちゃうんだけど、やれる人にやれることは任せた方が早いし正確だったりするわけです。
で、やってみて失敗すれば、次には「より良いもの」が作れている・・・と。
要はPDCAのサイクルを早めていけ!ってことですな。
僕はどうしても準備にめちゃくちゃ時間がかかっちゃって、結局不備があるままスタートすることがあるので。。。
だったら最初から準備になんて時間をかけないべきなんだなと反省。
※余談ですが、妻が「一か月のこんだて表」みたいなのを作って早速実践してて。
で、ちょいちょい「ああでもない、こうでもない」と修正しているのを見て「これがPDCAか!!!!」と感じたのが僕の最新の感動です。
飽きるということは、成長したこと
目からウロコだったのはこの一文。
飽きるということは、慣れて、余裕が出てきたということだ。
つまり、「飽きたことノート」は「成長したことノート」だ。
※「飽きたこと」を羅列した「飽きたことノート」を作ってみよう、という話から。
これ、すごくないですか??
なるほどなぁ・・・って。
器用貧乏な人って、吸収力がハンパない人なんですよ。
なのでちょっと教われば簡単に要点を掴めて、できるようになっちゃう。
でも、ちょちょっとやって80点とか取れるようになると、そこから「よーし100点目指すべ!!」とはならないんですね。
もうそこらへんで飽きちゃって次の興味に行っちゃうんです。
僕はこれが自分でもすごく残念だと思ってて。
こんなにすぐ飽きちゃうんじゃ、どうしても「プロフェッショナル」「職人」と呼ばれるような人間にはなれないじゃないですか。
でも「飽きる」ということもこんなにポジティブに考えられるなんて・・・本当にありがたやありがたや・・・w
多趣味人間にとっては飽きたもの=線を結べる点なのだ!
さらにはスティーブ・ジョブズ氏の言葉「人生の点と点は必ず繋がる」というのも引き合いに出し、多趣味人間が飽きてきたものを人生の点として考えるように指南してくれます。
なるほどなぁ!
もうすでにプレイしていないマジカミもイリュージョンコネクトも・・・僕にとっては数多の点の一つなわけよな。
とりあえず自分の経歴をブレインダンプして、肩書=点をたくさん書きだしてみる!!
・・・とまぁ、とにかく多趣味器用貧乏人間なら「うおおおー!堀江さま~!!」ってなれるぐらい、なんだか勇気づけられる一冊だと思います。
ただし、ホリエモンは神ではない
ただ・・・!
冒頭でも書いた通り、堀江さんが書くことがすべて正しいというわけではないと思うので、あまり妄信的にはならないべきですね。
たとえば本書では「寿司屋で何年も修行している人」を無意味であるかのように書いていますが、僕はそうとばかりも言えないのかなと思いますし。
※寿司屋での修行をせずにミシュランで星を取った人のことが引き合いに出されていましたけど、ミシュランを取ることだけが料理人の「成功」でもないですしね・・・?
映画「君の名は」がヒットした理由というのも、後付けというか・・・まぁなんとでも言えるかなー?みたいな感じはありました。
(でもその理由はものすごく共感できたけども!)
あくまでホリエモンベースでのお話
で、一番注意しなければならないのは、「多動力」を以って活動できる人間はあくまで堀江さんのようにバイタリティに溢れる人に限る・・・ってところなんですよ。
僕の友人なんかも今の仕事が辛くて辞めたくて悩んでいます。
もし彼が勇気をふりしぼって今の仕事を辞めたとしても、彼の性格的にその後の人生をワクワクして過ごせる確証はないわけです。
そう思うと僕は安易に彼に「仕事辞めても大丈夫だよ」なんて言えないというか・・・。
当然堀江さんは堀江さんの基準でしか人生を語ることができませんが、やっぱりそうでない人がいるというのも事実なのです。
本のパワーが強いので「だれでもできそう!」みたいな方向に心が持っていかれますけども、堀江さんがただただ優れた人間である、という可能性も忘れてはいけません。
なので、あくまで「自分ならやれそう、日々ワクワクを探して生きていけそう」って人にだけオススメ・・・って感じかなぁ。
全ての人間が「多動力」を発揮する世の中・・・はありえない
また、どうしても人には「役割」というものがあって。
堀江さんもこの本の中で「掃除が嫌いだからハウスキーパーに任せる」というようなことを書かれていました。
逆に考えれば、掃除をしてくれる人が存在するからこそ、自分はワクワクだけを追い求めることができるわけですよ。
つまり、多動力というのは全ての人に与えられた力なのではなく、選ばれし者のみが使えるものに違いないのです。
そのため、お寿司屋さんで毎日辛い修行に耐えている人がいたとしても、やっぱりそれを周りが「ナンセンスだ」とするのはおかしくて、本人がそこに何かを見いだせているのであれば問題ないんだろうなーと。
おわりに
というわけで、「多動力」が面白かった!というお話でした。
スマホで空き時間を使ってちょこちょこ読んでも1日ぐらいで読めちゃう内容ですので気軽にサクッと読むのにオススメかと。
※と言いつつ、2017年の本を4年遅れで読んでるヤツ。。。↑
ただ、あくまで器用貧乏な人向け、ですね。職人肌の人は・・・あまり感化されすぎないように注意なのじゃ!
追記
あと、そうそう・・・本書には堀江さんが獄中でもメルマガを欠かさなかった理由というのが掲載されています。
これがブロガーとかYoutuberにはめちゃくちゃ参考になるかと。
ていうかこの人、なんだかんだ言いながら「ワクワクすること」だけじゃなくて、ちゃんと読者のことを考えて行動してたりするのよね・・・。すごいなぁ。(再び)