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キリンのクラフトビールを「これが日本のビールです」は無理がある!

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先日、「世界くらべてみたら」というテレビ番組で、キリンの「スプリングバレー豊潤496」というビールを海外に持っていき、その味の評価をしてもらう・・・というコーナーがありました。

スプリングバレーはキリンの担当者が長い年月をかけて誕生させた「クラフトビール」とのことで、僕はまだ飲んだことがありませんが要するに一般的なピルスナー(キリンラガーとか、アサヒスーパードライとか)のようなビールではないのでしょう。

それをまずはアメリカのサンディエゴに、次にドイツのミュンヘンに持っていって試飲させ、忖度なしの感想を聞くという内容だったのです。

で、まぁ・・・これ、ビールが好きな人にしてみたら「いや、なにしてくれとんねん」って感じの番組構成だったと思うんですよ。

なんていうか「戦場と武器があってない」みたいな。
戦闘機に竹槍で対抗してる感じというか。

今日はちょっとこの問題について触れたいと思うのです・・・!

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未だにビール民度が低い日本よ・・・

日本で「地ビール」とかいう言葉が騒がれだしたのが90年代の半ばぐらいだったと思います。

その後アメリカのマイクロブルワリーブームを受けて、日本でも「クラフトビール」という言葉が出始めたのが、今から10年とか15年とか、それぐらい前のこと。

僕も当時、藤原ヒロユキさんの著書を読んで勉強し、世界各地のビールを取り寄せてあれこれテイスティングして楽しみました。

↑おすすめの一冊はこれ。
「知識ゼロからのビール入門」です。

ビールと言えば「冷たくして、スッキリした味わいで飲む、苦いアルコール飲料」というイメージが強いと思います。
僕なんかも子供の頃にお父さんやおじいちゃんが美味しそうに飲んでいた瓶ビールの印象が強くて、長い間「ビールといえばアレ!」って思ってました。

でも世界のビールやクラフトビールを知るうちに、自分たちが知っているビールが「ビールのうちの一部」でしかないことを知ったのです。

わかりやすい例を出すと・・・
「お菓子ってあれでしょ?ガムとかいうやつ。」とか、
「楽器?知ってるよ!カスタネットのことだよね!」とか、
「アイドルって渡辺美奈代ちゃんのことかー」みたいな感じ。

「お菓子ってガムのことでしょ?」って言われたら、「いや、お菓子っていうのはポテチとかチョコとか、そういうヤツの総称だから・・・」って言いたくなりますよね。

つまり「ビールって苦くてスッキリした、アレだよね!」っていうのは森を見ずして木を見ている状態なのであります。

これが日本のビールです!?

さて本題・・・。
そういう前提があって、今回キリンさんが作ったビールというのは「クラフトビール」・・・つまり、日本においてはいまいちメジャーではない方のビールでした。

※誤解のないように言っておくと、普段飲み慣れているスッキリした味わいのビールだから「クラフトビールではない」ということではないです。

前述したとおり僕はまだ飲んだことがないのでわかりませんが、おそらくはフルーティ、またはフローラルな香りが高く、麦の甘みも強めに引き出され、それでいてホップの苦味がガツンと来る・・・というようなアイテムだったのではないでしょうか。

これを近代クラフトビールの聖地とも言えるサンディエゴと、オクトーバーフェストなどで有名なドイツのミュンヘンに持っていき、「これが日本のビールです」とか言いながら感想を求めたわけであります。

ちょっと待て、とw

いやいやいや・・・。

もちろんテレビ番組なので、会話をそのまま翻訳したわけじゃないと思うけれども。
現在の日本においてそこまでメジャーじゃないスタイルのビールを持っていって「これが日本のビールです」はおかしいでしょ。

仮に「日本のビール代表」を1つに絞るのなら、僕はアサヒ・スーパードライなんじゃないかと思ってます。
※100歩譲ってそれをキリンのビールにしなければならないのだとしても、キリンラガーとか一番絞りとか・・・そっちじゃない!?

サンディエゴにだって超絶スッキリしたセッションIPAやら、濃厚なバーレイワインといったビールを作るブルワリーがありますけど、「アメリカのビールです」って言ったらやっぱりバドワイザーとかクアーズとかのライトラガーを出してくるでしょ?

ドイツだってアルト、ケルシュ、シュバルツ・・・などなどいろんなビールの伝統スタイルがありますよ。
でも「ドイツのビールです」って言ったらピルスナーを持ってくると思うの・・・。

結果、試飲したドイツのおじさんは「おー、これが日本のビールかー」とか言いながら飲んで「少し甘いな」とか言い出す始末。

違う違う・・・そうじゃ、そうじゃない。

それ、ハンバーガーの品評会に「日本のハンバーガーです」つって渋谷のマミドバーガー(もしくはモスドのドーナツバーガー)を持ってってるようなものだからね。
「日本のハンバーガーは甘いんだなぁ」じゃないんですよ!!

「全員が好きになる味」はありえない

まぁ、「日本のビールです」の件は若干”揚げ足取り”な感も否めませんが・・・、僕が本当にひっかかったのは「スプリングバレーはどういう経緯で誰に飲んで欲しいビールだったのか?」というところでした。

日本の大手企業が作る商品というのは、どうしても「幅広く多くの人に愛されるもの」というところに落ち着きますよね。

なのでなかなか冒険ができない。
つまり・・・一部の人にだけ強烈に突き刺さる、パンチのある商品というのは作れないのです。

実際に担当者さんも「飲んだ人全員が好きになる商品を目指した」みたいなことを言っていました。
(一言一句同じではないけど・・・ニュアンスで)

でも・・・サンディエゴでクラフトビール(それがどんな種類なのかはさておき)を飲んでいる人にも、ミュンヘンでクラシックなビールを飲んでいる人にも、同じように突き刺さるビール・・・つまり「全員が好きなビール」なんてものは存在しないわけですよ!

そりゃ普段からスッキリしたビールを飲んでるおじさんにしてみたら「甘い」し、普段から濃厚なビールを飲んでるような子にしてみたら「コクが足りない」ってなります。
素人の評価基準なんて「普段自分が愛用しているものと比べてどうか」でしかないですからね。

せっかく手間暇かけた「クラフトビール」という武器を持っているわけなんだから、それで戦える戦場に持っていかないともったいないぞ!!

・・・と、そんなことを思ったのでした。

おわりに

まぁー、実際にはこんなの、開発した担当者さんは一番わかってたことでしょうけどね。

そりゃ本場のクラフトよりパンチあるヤツ作っちゃったら日本のスーパーとかでは売れないでしょうし・・・。

番組内ではビールソムリエの方が出てきて的確な評価をしていたのが救いだったかな。
(そのビールソムリエの登場がやや失笑されてたのも気になりましたが、、、)

でも結局は素人が飲むものなんだから、素人が評価するのが当然なのか・・・うむむ。

まぁ、あれだ。
たかだか日本のテレビ番組の演出にムキになっちゃうおじさんの戯言でございましたw

   

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