思てたんと違う油淋鶏を立て続けに食し、中華料理には油淋鶏など存在しない（らしい）ことを知る

テレビで「油淋鶏の美味しいお店」が紹介されていて、その日はもう「油淋鶏のくち」になってしまっていたため、急遽「地元　油淋鶏が食べられるお店」で検索して行ってきた町中華のお店で出て来た油淋鶏がこちら（↑）です。
※油淋鶏のゲシュタルト崩壊

むむむ・・・。
なんていうか、、、

思てたんと違う！！！！！

そういえば過去に違う町中華で出て来た油淋鶏も

こんなんやった。
これもなんかチガウ、、、

極めつけは・・・

某フードコートの中華でオーダーしたら出て来た油淋鶏。

もはや、ただのから揚げである。。。

油淋鶏食べたいよ油淋鶏。

油淋鶏、あゝユーリンチー、ヨウリンジー（バショウ）

僕の頭の中にあった油淋鶏はこれなのだ。
衣をつけて揚げた鶏肉をザクザクと短冊状にカットし、その上から香味（刻んだネギ）がこれでもか！とかけられていて、甘酸っぱいようなサラッとしたタレがビダビダにかけてある・・・っていうコレ。

油淋鶏なんて最初はどこで出会ったのかすらもう忘れてしまっているけれど、僕にとっての「ご飯が進む中華料理ベスト3」には名を連ねる料理であります。

つまり僕にとっての油淋鶏は↑この写真のソレであり、毎度注文時にはソレを想像しているのだ。

日本式だの中国式だのはどうでもいい・・・！

ところで、油淋鶏って「 中 華 料 理 で は な い 」らしいんですよ。

中国に「油淋」っていう、少量の油をかけながら揚げていく調理方法はあるそうですが、それを鶏肉にかまして甘酢香味タレをかける油淋鶏なる料理は厳密には存在しないそうです。

存在しない・・・というより「日式油淋雞」（日本式の鳥唐揚げ？）という名前で料理を提供しているお店さんはあるそうなので、要はJapanese Chinese Cuisineの逆輸入みたいな感じで取り扱っているお店さんがある、ってことみたいですね。
カリフォルニアロールを出すお寿司屋さん、みたいな感じ。

なので「本場中国の油淋鶏は広東料理です（ｷﾘｯ）」みたいな記述もいくつか見かけましたが、なんとも怪しいんだろうなとｗ

ちなみに台湾料理における「泰式椒麻鶏」（タイ式ジャオマージー）っていう料理が日本の油淋鶏に近いそうなのですが。
これは雲南料理のアレンジ品をタイ式と謳って提供しているものらしく、、、（ややこしい）

どうやらコレが日本に伝わる際に「中華っぽい名前つけとくべ」ってことで油淋鶏になったんちゃうかと。

でまぁ、そんなのはどうでもいいんですよ！
僕はあの、イメージ通りの油淋鶏が食べたいのだ。

特に外食の場合には「料理が美味しいか否か」以前に「料理がイメージとあっていたか否か」というのが評価の軸にもなってくるわけで。
「思てたんと違う」が発動されてしまうと、たとえその料理が美味しかったとしても満足度は爆下がりなのである、、、

おわりに

というわけで・・・「想像するあの油淋鶏」が食べたい気持ちが満たされずモヤモヤしております！！美味しかったのだけれど。

それにしても本当は中国にないような料理を「中華です」っていうていで提供してくれる町中華のお店さんたちよ・・・。
あの人たち、商売が上手だなーといつも思ってましたが、ここまでとはね！

冒頭のお店で、メニューを睨みながらしたり顔で「油淋鶏をお願いしやす」とオーダーした僕に笑顔で「はぁい」と返事するやいなや、厨房に大声で「ヨウリンジー！！」と声をかけたお店のマダムよ・・・。

もし自分だったらアメリカでジャパニーズフュージョン出します、みたいになったとして・・・「どうしてこれが日本料理なんだよ、、、」って思うようなものでもニコニコしながら提供できるだろうか？？？

悪魔に魂を売るとかそういう話ではなく、あの人たちは「商売で生きる」ということをちゃんとわかっているんだろうなぁ！！！かっこいいぜ！！