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映画「TAXI DRIVER」のラストシーンはトラヴィスの夢オチだったのか考察

 - 映画 ,

      2017/02/18

taxidriver

プライムビデオで、名作「TAXI DRIVER」を観ました。
若きロバート・デ・ニーロが演じる主人公トラヴィスのどうしようもなさと、
作品全体から溢れる格好良さが何とも言えない作品でした。

また、幼い日のジョディ・フォスターが12歳の娼婦という役で出演しており、
その圧倒的な美しさから当時現実世界での大統領暗殺未遂事件が起こってしまったほど。
それぐらい当時の若者たちには魅力的な映画だったと言えます。

そんなTAXI DRIVERのラストシーンについて、
あれはトラヴィスの夢だったのか、はたまた現実だったのか。
そのあたりをちょっと考えてみました。

完全にネタバレになるのでまだ観ていない人は今すぐ観たほうがいいです。
名シーン「俺に言ってるのか?」だけでも観る価値あります。

ちなみにアマゾンプライム会員なら無料で観られます。
すげー時代になったもんだ。

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TAXI DRIVERのラストシーンについて

ざっくりあらすじ

ベトナム戦争での海兵隊を経て本国へ戻った主人公トラヴィスを待っていたのは、華やかな日常ではなく職業安定所に通って仕事を探さなければならないような日々だった。

タクシードライバーの仕事に就き、日々仕事をこなしていたトラヴィスだったが、
ある日大統領候補者の選挙事務所の前を通った時、そこで働く女性ベッツィに一目惚れしてしまう。

ひょんな事からベッツィに愛想をつかされたトラヴィスは、
日常に感じる不満や絶望感、そしてベッツィへの恨みなのか、大統領候補者の暗殺を計画する。

計画を実行しようとするも失敗し、逃亡した彼が向かったのは以前出会った若い娼婦が働く売春宿だった。

そこで彼は対象の娼婦以外の斡旋者、客などを次々と殺害する。
同時に体を負傷し、自害しようとするも拳銃は弾切れ。
警察官がかけつけた時にはソファに座り込んでいた。

ラストシーンでトラヴィスは「売春宿で働かされていた少女を救った英雄」として新聞に取り上げられ、
以前のようにタクシードライバーとして日々の作業をこなしている姿が描かれている。

夢オチじゃないのかと思うに至った理由

僕がこの映画を観て、最後はトラヴィスの夢オチ・・つまり彼が思い描く理想の終わり方をしたんじゃないかと思ったのにはいくつかの理由がありました。

まず一番違和感を感じたのは、結果的に少女を救う事になったとはいえ、あれだけの事件を起こした人が英雄扱いされるような事になるのかどうか?というところ。

これはジョディ・フォスター演じるアイリスがどう証言したかで変わってくるかもしれませんが、
彼女は結局最終的にスポーツに丸め込まれているわけですから、トラヴィスを英雄扱いしないんじゃないかなと。

さらにその日トラヴィスは大統領候補者の暗殺に失敗しているわけで、
シークレットサービスから目をつけられていたわけです。

警察がその人物の特徴と酷似しているトラヴィスを疑いもしなかったのかどうか。

そして最大の理由としては、腐敗した社会への絶望感で不眠症を発し、
結果的に精神を病んで凶行に走ったトラヴィスが、売春宿の壊滅という「第二の目的」を果たしただけで
果たして日常生活にまた戻れるものなのかどうか、というところ。

アイリスを救えた事で頭はスッキリしちゃったんだろうか。

結局トラヴィスが憎んだ社会は何も変わらないのに、
彼の狂気だけは一つの施設を浄化しただけで消えてしまった・・?

なんだかそれはあり得ないと思うんですよね・・。
なにしろ最後自害しようとしていたぐらいだし。

あと、あのモヒカン。
そんなすぐには伸びて来ないと思うんですよね、あそこまでツルツルにしたら。
でも意識を失って入院していたっていうし、半年ぐらいあればあれぐらいにはなるか。

極めつけはベッツィの心変わり。
新聞の記事を読んで感動したからって、英雄になったトラヴィスに近づこうとするだろうか。
トラヴィスの妄想として、自分に冷たい態度をとっていた女性が態度を改めて、
再度自分に近づいてくるも自分は相手にしない、という理想を描きたかっただけなんじゃないのか。

そんなふうに思いました。

夢オチではない理由

でも結局は夢じゃないんだろうなという結論に落ち着きました。

というのも、作品全体を通して伝えられている、当時のアメリカの異常性。
これはベトナム戦争という近代アメリカを語る上で外せない史実が関係しているわけで、
ベトナム戦争から帰ってきた、本来なら英雄であるはずの元海兵が不眠症を発症し、タクシードライバーをして日銭を稼がなければならないことや、12歳の少女が売春行為を行っていること、
タクシーに乗ってくる客の異常性などなどから考えると、納得がいくなぁと。

つまり、モヒカン頭に刈り上げたタクシー運転手が、
どこで入手したかもわからない拳銃を持って、マフィアの一味だったとは言え売春宿を襲撃した事よりも、
その場にいた家出少女だった売春婦を救ったという事を英雄視してしまうという社会の異常性を最後に持ってくることで、そのヤバさ、異様さを表現したかったのかもしれないわけです。

僕はその当時のアメリカの事情をよく知らないので、この程度の推察しか出来ませんが、
もしかしたら当時をよく知る人ならば、その異様さにより納得がいくんじゃないでしょうか。わかんないけど。

そう思った方が、この映画全体にある狂気を説明できるような、そんな気がします。

最後の最後にバックミラーを二度見するのはなぜ?

これらの答えになるのかはわかりませんが、最後にトラヴィスはバックミラーを二度見しますね。
あの目は狂気に満ちてこそいませんが、社会への不満が断ち切れたとは言いがたい難しい表情を語っていました。

もし夢オチならば、もっとトラヴィスは晴れやかな目をしていたのではないでしょうか。

トラヴィスは根は真面目な男なので、
あそこまでの事をしておいて英雄として自分が祭り上げられていることには本当は違和感を感じているのかもしれないですね。

その事に対する不満が自分の目に現れていたのをバックミラーで再確認しちゃったのかな。
でもバックミラーって基本は自分の顔って映らないしな・・・。

あの時トラヴィスはいったい何を見たんだろう。

おわりに

というわけで、タクシードライバーのラストシーンについての考察でした。

当時、若者の間ではトラヴィスがとてもかっこよく映っていたんだとかいう話をどこかで目にしました。
ちょうど40年たった今でも、僕はなんとなくあの映画のトラヴィスを見て、カッコよさを感じます。

なんだろう。全然かっこ良くないんだけどな。ただの精神崩壊したダメなヤツだし。

でもなんか、いいんですよね。
とくに作品随所に見られるニヤついた表情とか。

なんで30代半ばまでこんな名作映画を観なかったのかと後悔する反面、
これ20代前半で観てたら何かしらの間違いを犯してたんじゃないかと思うと、セフセフなのでした。

追記

作中でトラヴィスがふられた後に食べていたパンのレシピについてまとめたので見てみてください。

タクシードライバーのトラヴィスが食べていた”ミルク浸しパン”【映画メシ】

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Comment

  1. GoGo1967 より:

    はじめまして!
    昔から知っている映画ですが、実は私、最近初めて観てドハマリしました。全て現実ですね。大統領暗殺の為、計画と準備に抜け目なく、ラストへ向けて着々とトレーニングして行くトラヴィス。
    結果、大統領暗殺ではなく「少女を救ったタクシードライバー」何たる展開、私はスッカリやられました。

    • kaketayo より:

      GoGo1967さん

      はじめまして!コメントありがとうございます。

      >昔から知っている映画ですが、実は私、最近初めて観てドハマリしました。

      僕も名前や良作であるということは知っていたのですが、最近まで観ていなかったのでずいぶん損していたなと思います。

      >全て現実ですね

      おそらくそうなんだろうなと思いつつも、売春宿を潰しただけであれだけのことをしでかした男が元の生活に戻れるというのはやっぱり異常な気もしますねw
      映画なのでいろんな解釈があると思いますし、いろんな方の考察を聞いてみたいものです。

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