果たしてそれは命を守ることよりも優先順位が高いことだったのか?
先日、コンビニで「コーヒーS」をオーダーしたにも関わらず、マシンからカフェラテを抽出したという人が捕まりました。
ラテを飲みたいならラテ分のお金を払えばいいし、お金がないのならコーヒーで我慢するとか・・・家からコーヒー持ってくるとか、いろいろ方法はあったと思うんですが。
おそらくは「自分のお金を使うこと」や「家からコーヒーを持ってくる手間」と比べて、「悪事を働くこと」のハードルが低かったってことなのでしょう。
(しかも「マウントレーニアのラテを万引きした」とかじゃなく、差額数十円分だけチョロまかしたっていうセコさ・・・)
まぁ・・・でも僕も貧しい暮らしをしているというか、すごくお金に対してケチな部分がありますのでその気持ちも若干はわかります。
それよりも僕が解せなかったのは、「逃げた犯人を追いかけていった店員さんが車にしがみついて引きずられた」・・・というほうで。
これ・・・すごいことですよ。
正義を貫くために自分の命を犠牲にする覚悟があった・・・ってことでしょう?
漫画ではよくそういうシチュエーションがあるけれど、実際の人間でも起こることなんだなぁ~って。
その行動の優先順位・・・破綻してませんか!?
僕も「正義」は結構好きです。
悪人を捕まえてやりたい、懲らしめてやりたいという気持ちもよくわかります。
ただまぁ・・・実際は「ことなかれ主義」なので、悪事を見かけても関わらないようにしてしまうと思いますが。
そういう意味ではその時の店員さんの行動ってすごいですよね。
僕にはできないことなので尊敬しちゃう。
けれど・・・下手したら命を落としていたわけですよ。
「命が何より一番大切」とは言いませんけども・・・手塚治虫「罪と罰」のソーニャの言葉を借りるなら「死んだら命がなくなるのよ」!
命がなかったら犯罪者を許さないということもできません。
なのでどう考えても「命>>>>>>>>窃盗犯を捕まえる」という不等号が成り立つのではないかと。
数十円の罪と殺人の罪はどちらが重いか
また、犯人側の方も然り。
ラテの差額数十円分の窃盗で捕まった場合に被る罰なんてたかがしれてると思うんですよ。
だから安易に罪を犯したんでしょう?
けれど・・・追いかけてきた店員さんを車で振り払おうとして、万が一にも死なせてしまったらアータ・・・その罪の重さたるや。。。
どれぐらい重いかわからないわけじゃないでしょう。
まぁ、店員さんも犯人も「アドレナリン出まくり」でそれどころじゃなかったんだとは思いますけども。
こういうのは咄嗟の判断が難しいものなので、もしかしたら常日頃から優先順位を意識するようにしておくと良いのかもしれませぬ。
優先順位は緊急性と重要性から決める
そう・・・優先順位(プライオリティ)です。
サラリーマンになり立てぐらいの頃に、上司に口酸っぱく言われました。
横軸に「緊急性」、縦軸に「重要性」っていうグラフ(マトリクス?)を作って。
「緊急かつ重要」のところに位置する項目が「優先順位高め」なんだぞ、と。
↑こういう。
たとえば「犯人を捕まえる」「追手から逃げる」というのは緊急かもしれないけれど、ここに「命」という重要性が絡んできた時に、果たしてこれがプライオリティナンバーワンになるのかどうか??ってことですよね。
これがね、冷静に考えると結構当たり前のことでも、人生の岐路ではごっちゃになりやすくて、変な選択をしてしまいがちなのよ・・・。
まぁそれも含めて人生ではあるんですが、なるべくなら上手に優先順位を決めていきたいところですな。
おわりに
かくいうワタクシも、中学生の頃には「ナメられている」ということがすっごい許せなくて、そのプライドを守ることが何よりも優先順位が高かったような覚えがあります。
でもね・・・こういうのも「ナメてんじゃねー」つって喧嘩して、それで怪我をするとかさせるとか、厄介ごとに巻き込まれて親兄弟に迷惑がかかるとかを考えた時に、それでも守るべきプライドだったのか!?と言われたら・・・?
今では「ないない・・・」って思えるんですけども、やっぱ当時はそれが大切だったんだよなぁw
でもほんと、今は大人ですのでね。
例えば「急いでる」という理由で黄色信号の交差点をブッチぎるとか、走って電車に飛び乗るとか、そういうのは優先順位を考えて行動を改めるべきかなと。
(韓国のハロウィンのイベントとかも冷静に考えたら避けられる事故だったんだろうなと思うんですが・・・やっぱり自分も「早く帰りたい」という一心で満員電車にギュウギュウになって乗り込むことがあるのでね・・・反省)