言葉の暴力は犯罪なのか？それを裁くルールは必要か？

某氏の訃報を受けて。
巷では「言葉の暴力を裁く法を作ろう」みたいな話もあるみたいで、僕はすごく賛成だったりします。

なんていうか「こういうのは暴力やで、アカンやで」って言ったって、実際に暴力をふるう人には通じないと思うんですよ。
もしそういう言葉が理解できるのであれば、行動に移す前に立ち止まれたはずだし。

ただね「それって本当に犯罪なの？」って思っている人もいるかもしれないし、「裁く法律が本当に必要？」って感じている人がいるかもしれない。

そこで、ちょっとそういったところについて、ブロガーとしての僕の考えを綴らせて頂きました。

・・・まとまらんかった。

言葉の暴力は犯罪なのか？

そもそも「犯罪」の定義が何なのかというと、罪を犯す行為や、犯してしまった罪そのものを指します。

では「罪」とは何か？
これは広い解釈の仕方があると思いますが、「人としてやっちゃダメなこと」とか「正しくない行い」みたいな感じ。

何が正しくない行いなのかというのが人によってとらえ方が違うので、この辺は本当に難しいところだと思います。
・・・が、僕らが日本に住む日本人である以上は「日本の法律」とかなんとなく仏教、神道、キリスト教あたりの宗教観とかで「アカンよね」ってなってることが罪なんだろうなと。

暴力は相手を傷つけるから犯罪

で、まぁなんとなく「人を傷つけることはアカンこと」っていうのはみんな知ってますよね。

我が家の5歳児だって知ってますよ。
他者を傷つけるようなことをしてしまったと泣くことだってありますから。（たまにだけど）

言葉の暴力は人を傷つけます。

これはもう、間違いない。
嘘だと思うなら、矢面に立って言葉の暴力を受け止めてみたらいい。

もちろんそれであなたが傷つかなかったとしても、世の中にはそれで傷ついてしまう人がいるというのが事実です。

そういうわけなので、言葉の暴力というのは「犯罪」なんだと断言して良いでしょう。

アカウント消して逃げたからセーフ、じゃないのよ

だから「弁護士に相談します」とか言われて、慌ててアカウント消して逃亡・・・とかそういう問題じゃないと思うんすよ。

これって「人を刺してしまったけれど、凶器を隠して逃げてるからセーフ」みたいなもんじゃないですか。
いやいや、ダメでしょ？？

リプライは消すことが出来たとしても、人を傷つけてしまった事実は消えませんからね・・・。
それはもうずっと背負っていかなければならない”業”なんだと理解すべきかと。

裁くための法律は本当に必要か？

ただね、・・・きっと本人たちは言葉による暴力をそこまでの犯罪行為だとは微塵も思ってないんじゃないかなって思うんですよ。

本当に軽い気持ちで、例えば無意識に口をついて出ちゃってる感じなのかもしれない。
まぁ、これも考えてみたら「手にナイフを持ってたから無意識で人を刺してました」みたいなもんで、「は？」ってなる話なんですけどもｗ

なので！
たとえそれが間違い、過ち、もののはずみで・・・だったとしても、それをやったらアウト！っていうルールは絶対に必要なんだろうなと。

そしたらスピード違反や一時停止でつかまるのと同じで「知らなかった」じゃすまされなくなるわけですよね。
※そもそもまだ誰も傷つけていない状態のスピード違反や一時停止と、実際に悪意をもって人に投げられた言葉とでは罪の重さも違うと思いますが、、、

当事者のアカウント晒してみんなで叩けばいいやん

さて、もしかしたら中には「ルールを作るとかまどろっこしいし、もうクソリプやったヤツはアカウント晒してみんなで袋叩きにしてやればいいやん！」って思う人もいるのではないでしょうか。

僕もぶっちゃけ、最初はそう思いました。
目には目を、ですよ。もうやられなきゃ人の痛みがわからん奴は、いったんやられたらいい。って。

それでその人が今度は心を病んで命を絶ってしまうかもしれない？？
かまわないっしょ！

なぜかそういうのを同じくくりにしてしまう人がいるけれど、「先に相手に刃を向けて、実際に傷つけた人」と、「その人を私刑にすること」はもう別次元の話じゃないですか。
正直、命の重さは同じじゃないと思いますし。

憎しみの連鎖・・・？
そんな奴が死んで、いったい誰が悲しむっていうの・・・？

・・・って。
そう思ったんです。

・・・でもねえ、たぶん意味ないんですよね。それだと。

どうせ反省なんてしやしない

どうせ、そういう人たちは反省、更生なんてしやしないんですよ。
自分がリンチに遭いそうになったらアカウント消して逃亡するだけだし・・・。

というか、そもそも思考のベクトルが違うというか・・・いわば軽いサイコパスみたいなもんだと思うんです。（極論だけど）

「同じ人間だから」と期待したい気持ちはわかります。
でも・・・悲しいかな、「同じ人間なら理解しあえる」っていうのは妄想に過ぎなくて、「同じ人間だとしても理解できない部分がある」と考える方が自然なんですよね。

だから、こっち側の人間がワーワー言ったところで、向こう側に言葉が届くはずがないの。

これに関しては以前に小池一夫氏が投稿していた

僕は、人間関係において「２・６・２」の法則を持っている。何があっても自分の味方が２割、何があっても自分の敵が２割、時と場合によってはどちらにでも変わる人が６割。ここで大事なのは、敵の２割と理解し合おうなどと無駄な努力をせず「人間であること以外は何の共通点も無い」と割り切ること。

— 小池一夫 (@koikekazuo) January 4, 2017

「人間であること以外は何の共通点も無い」って思うのが大切なんじゃないかなと。

これ「人間である」と書いていますけど、認めているのは「生物学としての人間」ってところだけで、それ以外は何の共通点もないんだからもう別の存在なんですよね。
極端に考えたら、人間と同じ形をした宇宙人が攻めてきたとして、会話や常識が通じるか？？みたいな話だと思ってて。

もうちょっとわかりやすく言うと「オランウータンやゴリラと話できる？」みたいなレベルだと思うんです。

無理でしょ？

で、僕らは人間の世界を生きているわけですから、人間のルールを作らなければならない。
もちろん彼らにも彼らの世界があるんだから尊重してあげるべきというのはわかるんだけど、傷つけられる恐れがある以上はみんなで防衛策を作らないとならない。

だから、法律で決めなければならない・・・というわけ。（と、僕は思ってる）

言葉の暴力を裁く法律ができたらどんな良い事があるのか

では言葉の暴力を裁く法律ができたとしたら、世の中はどうよくなるでしょうか。

「どうせ反省も更生もしないから変わらないっしょ」って思う人がいるかもしれない。
でも僕は・・・これがやっぱりちょっとした抑止力にはなるかなと思うのです。

その昔、NYだったかどこだったかで犯罪が頻発している地域があって、その時の権力者が「とりあえず掃除すっぺ」つって町中に描かれていた落書きを消していった・・・という話をご存知でしょうか。

不思議なことに（？）町が綺麗になることで犯罪の数が減ったんだそうです。

これ、どういうことかっていうと、町が汚いと犯罪者たちって「あ、ここは目が行き届いてないんだ（犯罪してもバレないじゃん）」って感じるみたいなんですよ。
逆にクリーンになってると「誰かがどっかで見てるかも」って思うらしいんですね。

たとえば落書き一つとっても、もしいつまでも落書きを消さない家があったら？
「この家の壁は落書きしても許される」とか勘違いするわけです。・・・アホなの？

そう思うと、ツイッターなどで誹謗中傷を書けば裁かれる・・・というようになれば、それまでの犯罪者が更生・反省するかは別として、「それをやって良い場所」という感覚はなくなっていくだろうと想像できます。

※同様にブログの管理者も「読者が読んで不愉快かも」って思えるコメントは積極的に削除すべき。

コメントに疲弊しているブロガーは今すぐコメント欄を閉鎖した方がいい

そういう発言とかって、人を嫌な気持ちにさせることはあっても楽しませることがないですからね。

オマエだって批判しとるやんけ、というアレ

こういう事をかくと「あなただってこういう酷いこと書いてましたよね」とか言ってくる人もいるので補足させてもらうと・・・

（これはもう完全に僕の中でのルールなんだけど）

「自分のブログ、自分のツイートで他者を批判する」ということと、「他人に向けて誹謗中傷する」というのはもう全くもって別！！！！
と、口を酸っぱくして言いたい。

なんていうか、この辺の理解が出来ていない人は一度しっかり考えてみてほしいです。
（といってもオランウータンには通じないんだけども。。。）

ここ、おれんちだから！

まず最初に思うのは、自分ちでやることと他人の家でやることの違いがわかってない人が多くない？？ってこと。

たとえば裸になるとか、部屋の真ん中でウンコするとか、自分の家だったら好きにすればいいじゃないですか。
誰に迷惑かかるわけでもないし。

でもこれをひとたび他人の家でやったら・・・犯罪よ？
「いや、ここおれんちだから！」って言われますよ。

それは悪口っていうのも同じで。
自分の家で誰かの陰口を叩いていたとしても、それは咎めることができないと思うんです。

たまたま、その家の前を通った本人の耳に入ってしまい、結果傷つけることになったとしても「不可抗力」かなと。
もちろん、悪口なんて言うもんじゃないっていうのは重々承知なんですが。

じゃあ相手のブログやらツイッターやらにクソコメ、クソリプを送ることって、どうなんでしょう？
これって「気に入らない人の家に勝手にあがりこんで『お前のことが嫌いなんだけど』って言う」みたいなもんじゃないでしょうか。

変な話、有名になれば有名税みたいなもんで、悪口っていうのはついて回るもんだと思ってます。
だから掲示板やら自分の仲間内やらで文句を垂れるのは勝手にやればいい、と。

でもそれを相手に向けたら、ダメじゃん？？

あなたの家で悪口を言ってる分にはエゴサーチ（自分で自分の名前を検索して評価を調べること）をしなければ済む話ですけど、直接リプ飛んで来たら受け止めなきゃならないし。

批判と誹謗中傷は別

それでも、もし悪いことをしているとか、間違った発言があるとかだったら「批判」はいいと思うんです。
僕も「批判」は結構すんなり受け入れられるというか、これは受けて然るべきだと思うんですよね。

ツイッターとか見てると「芸能人だって人間なので傷つきます」という発言に対し「お前も政治家に言ってるやんけー」みたいなクソリプ飛ばしてる人がいましたが・・・やっぱりそれって別なんですよ。

批判と誹謗中傷の違いって・・・まぁ説明するまでもなく「わかるっしょ？？本当はわかってるよね？？ね？？」って話なんだけど、みんなわかんないフリしてるのかなぁ。。。

※わかってて傷つけようとして言ってるんですよねわかります。

悪口はブーメランだからね？

あともう一つ書いておくと、悪口っていうのは結局ブーメランになるからね？？

「僕たちがやりました」って漫画で、登場人物の一人が「てかぶっちゃけトビオとパイセンがいなきゃ！！お前となんか友達になってねーから！！」って言って、言われた方が

は？俺もですけど？

って返すシーンがあるんですよ。

もう、これと一緒。
「あなたのことが嫌いです」ってクソリプ、逆に言えば「は？俺もですけど？」って話じゃないですか。

自分のこと嫌いなんていうヤツ、こっちから願い下げですもんね。

それともあれか。
「あなたのことはみんなが嫌いです。私の事が嫌いなのはあなただけかもだけど」とか思ってるのかしら、、、

まぁどっちでもいいけど・・・。
僕は少なからず、相手に直接傷つける言葉を投げられる人の方が嫌いかなぁ・・・。

おわりに

・・・と、そんなことを思ったよ！ってお話でした。
長々とズビバゼン。

まぁ・・・クソリプ投げる方も、彼らは彼らのアイデンティティのために必死なんでしょうけどね・・・。
そう思うと表現者としてみんなの前に立つ人はやっぱりスルースキルを磨かなきゃいけない・・・ってことに違いはないのかもしれませんが。

批判を受けて落ち込んでいる人に知っておいてほしいこと！否定的な意見はスルーできるようになろう。

なんだろうなぁ・・・なんか、虚しいっすよね。
批判をするだけじゃ物足りなくて、相手に一泡吹かせてやりたいんだと思ったとしても、せめて「皮肉を言う」とかぐらいじゃダメだったのかな？って思っちゃう。

前に、僕よりもずっと先にブログを始めていた友人と飲んだ時に、彼は

おれは批判的なことは書かないからね

と言っていたんですよ。

彼曰く、それってエンターテインメントじゃないから、ってところらしいんです。
「批判なんて誰でも簡単に書けるじゃん」って。

すごいですよね。
なんか見てる世界が一歩上っていうか。

僕なんかまだまだ批判的なことを書いちゃうから偉そうなことを言えないんだけど・・・みんながもっと「誰かを楽しませること」を発信していけるなら、もっと楽しい世界になりそうなのになぁ～！！

追記

まぁ、誰だって犯罪者になる可能性は秘めていますし、世の中のルールが変われば今の常識が通用しなくなる可能性だってあります。

僕も聖人君子ではないので「こいつを言葉の暴力で傷つけてやろうか・・・」って思うことはあるし。

でも、やっぱりそういうのはグッと堪えて、どうしても・・・って思うなら自分の日記帳（ブログ）に書けばいいのかなって。
もし相手にぶつけてしまったのなら反省・更生するのが正しい事なんだろうと思っています。

なので、今回の記事や普段のブログで誰かを嫌な気持ちにさせちゃってたら本当にごめんね。
そんな時は優しく批判してくれると嬉しいです。

さらに追記

今さらだけど、これとかすごいなぁ。

[参考]不毛の連鎖！ ネット上で優越感を奪い合う”マウント勢”とは？