韓国人が嫌いだからって個人に罵声を浴びせるのはやっぱりどうかと思う。
2020/05/27
日本を観光していた韓国人の方が、飲食店で罵声を浴びせられたという事件がおきました。
僕はこのニュースを見たときに、とても残念に思ったのです。
せっかく日本観光を楽しみに来てくれたのに嫌な思いをした当人の気持ちを考えると、ものすごく悲しい気持ちになりました。
インターネットの普及のおかげで、嫌韓思想というのがかなり広がっていると思います。
僕も例外ではなく、ネチネチと日本にたかってくる韓国という国には辟易としているクチ。
いわゆるネトウヨってヤツです。
でも、韓国という国や韓国人であるということと、その一個人は別。
いっしょくたに差別してしまうことは、あまりにも考えることを放棄していると言えませんでしょうか。
こういうのはとても島国的というか、田舎の「おらが村」的な感覚というか・・・もうちょっとグローバルに考えられるようになったら避けられる事態だったのかもしれません。
もし今、「韓国という国が嫌いだから」という理由で韓国人全員を敵対視している人がいるのなら、ちょっと考えてみて欲しいと思いました。
固定概念で個人を攻撃するのはどうかと思うというお話
先にも書いたとおり、僕は韓国という国やその国民性にあまりいい印象がありません。
それは従軍慰安婦の問題や、竹島の問題など、このあたりの歴史の湾曲を政治に利用している点なども挙げられますが、実際に出会った韓国人たちとの触れあいからも「仲良くなれない」と思ったことが多かったからです。
※歴史の湾曲と書きましたが、僕は実際にその歴史を目で見たわけではないのでどちらが正しいというつもりはありません。
たとえば旅行先で妻がトイレに並んでいた際、韓国語を話す女性が平気で割り込んで行ったということなんかが思い出されます。
あとは友人が留学先のルームシェアで、ルームメイトの韓国人の子に冷蔵庫の中身を勝手に食べられていたとか。
要するにモラルの感覚が僕らの日常とかけ離れているわけなんですね。
ただ、だからと言って「韓国人は全員嫌い」っていうのはやっぱりおかしいわけですよ。
自分に置き換えて考えてみて
スリムクラブの内間さんだったら「自分の立場で考えてみて」って言ってますよ、こんなの。
「日本人は残虐だから嫌い」
って言われているようなものなんですから。
僕は未だに欧米系の掲示板とかで「日本人って中国で人を虫けらのように殺したヤツらだろ?」っていう意見があるのを目にするたびに、「いやいやいやいや!!僕の周りにはいないしね!」って反論したくなります。
先の大戦時代の日本人像や、宅間守とか宮崎勤などのような凶悪犯だけを「日本人」として扱われるのはちょっと心外じゃないですか。
でも、彼らからしたら日本人のステレオタイプっていうのはカミカゼ、特攻、ニンジャ、ゲイシャ・・・で、妊婦のお腹を割いて赤ちゃんを引きずり出すような残虐なヤツらなわけですよ。
つまり、「韓国人はみんな嫌い」っていっしょくたにしちゃうことは、「日本人はみんな凶悪」って言われていることと同じなわけです。
そういう話になると「当時残虐なことをやってたのは日本軍として戦っていた韓国人だ(だから日本人は凶悪じゃない)」とか言う輩もいるんですが、僕は決してそうとばかりは思えないんですよね。
なぜなら、純粋な日本人だったとしても過ちを犯す時は犯すと思うからです。
というか、「日本人なら犯罪をしない、残虐じゃない」なんて考えるほうがヤバいですよ・・・。
どこにそんな根拠があるのかと思っちゃう。
今は平和だし、経済もそこそこ安定しているから紳士かのような生活を送っている僕らですが、やっぱりおじいちゃんたちの話を聞くとそれこそ戦争時代なんてもっともっとモラル感が低かったそうですし。
「純粋な日本人には穢れがない」と信じて疑わないのはマジでどうかしてます。
ってことは逆に考えたら、「韓国人なら全員が、日本人から見てヘイトするような人」というわけじゃないということもわかるわけです。
先日旅先で出会ったコリアン
こういう感覚って、普段から外国人と触れ合っている人ならもっとよくわかるんじゃないかな。
たとえば僕の友人で中国人と結婚したヤツがいるんですが、彼曰く「中国人は嫌い」らしいんですね。
でも、中国人なら全員が全員嫌いなんじゃなくて、奥さんのことはこれ以上なく愛しているわけですよ。
僕も仕事で中国人と接することが少しだけありまして、彼らのことは”おおむね嫌い”だったりもするんですが、個人として接している部分では嫌いじゃありません。
先日、旅先のビーチに続く道で唐突に韓国人にハングル語で話しかけられました。
おそらく僕のことも韓国人だと思ったんでしょうね。
咄嗟に僕は「オー、・・・アイムジャパニーズ・・・」と答えました。
「ファッキンジャパニーズ、ファックオフ!!!」とか言われるかなとほんの少しだけ心配しましたが、彼は笑顔で言葉を英語に切り替え、「ビーチはどっち?」「綺麗だった?」と何ごともなかったかのように会話を続けてくれたんです。
ほんの二言三言会話をしただけですが、僕の中で「韓国はあまり好きじゃないけど、彼のことは悪く思わないな!」という気持ちが芽生えましたw
年に一度海外に行けるか行けないか・・・ぐらいの僕がそんな感じなんだから、もっと外へ出て行っている人からしたらこの感覚ってもっと強いんじゃないかと思うんですよ。
逆に言えば、「韓国人だから嫌い」というのをやっちゃう人っていうのは、外を見る機会が少ないのかもしれない。
※たくさん接することでもっともっと嫌いになるというのもあるかもしれないけれどw
おわりに
最後に、誤解を恐れずに言えば、僕は関西弁というのもだいぶ苦手です。
芸人さんたちのおかげでだいぶ慣れましたが、昔は関西弁で話しかけられただけで体に緊張が走ったものでした。
なんか、「土足で踏み込まれている感」を覚えるんですよね・・・。
だからって「関西人は全員嫌い」なんて言ったらおかしいじゃないですか。
これだって関東に住んでいる僕が「自分と違う」という点を受け入れられていないだけに過ぎないんですよ。
関西に住んでいる方からしたら当たり前の言語なわけだし、特に乱暴な口調でもなくて「温かい」って感じる人が多いわけですし。
実際、その昔僕が関西に行った時に知らない人に道を尋ねようとして「す、すいませ~ん・・・」みたいな感じで話しかけようとしたところ、関西人の友人が「なぁなぁ、おばちゃーん」みたいに話しかけてたのは「なんかいいなぁ」と感じたものでしたw
話はそれましたが・・・
今回の件はもし自分が海外に行って同じ対応をされてたらめちゃくちゃ胸糞悪かっただろうと思うので・・・被害に遭われた方に軽々しく「日本を嫌いにならないで」なんて、口が裂けても言えません。
せっかく日本が好きで(好きとは言ってない)観光に訪れてくれた外国人の方に、わざわざ日本を余計に嫌いにさせるようなことをする行為は愚かとしか言いようがないです。
そうやって敵を作っておきながら、実際に嫌われた時には何もしてくれないんでしょ?
ハッキリ言って、同じ(?)日本人として超迷惑な行為ですよね。
固定概念で個人を攻撃するのはちょっと考えた方がいいんじゃない?というお話でした。
2020/05/27