ひろゆきの「日本の上司に無能しかいない理由」が面白かった!
先日、ひろゆきさんのところに寄せられた質問で「なぜ日本の上司は無能が多いのか」「無能しか上司になれないのか」というようなものがあったそうです。
で、それに対する回答が「自分の出世が止まったところがそこだからじゃないか」みたいな感じだったのかな?
つまりまぁ、上司になれるからには有能だったわけですが、上司になった時点でその人は頭打ちになってしまった・・・みたいな。
なぜそんなことが起きてしまうのか?というのが今日のお話でございます。
スキルリセットが行われないから
答えは「スキルのリセットが行われないから」です。
具体的には、たとえば営業職の場合・・・営業マンに求められるスキルというものが確かに存在していますよね。
たとえば取引先の人と飲みに行ったりして仲良くなるとか。
飛び込みで営業をかけるだけの度胸があるとか。
契約を取ったあとのアフターフォローができる緻密さ、など。
こういうスキルが高い人ほど成果を出せるわけですよ。
で、いざ成果が出ると「上司」になるわけです。
だいたいは「マネージャー」とかですかね。
で・・・マネージャーに求められるスキルというのは、営業スキルとは別じゃないですか。
本来であればここでスキルのリセットが行われて、営業マンとして学んだ時と同様にマネジメント等々学び直さなければならないわけです。
・・・が!!
なぜかそこ、蔑ろにされるんですよね。。。
営業マンは営業マンのままマネージャーになっちゃうの。
だから部下から「マネージャーとして無能」という評価を下されてしまうのです。。。
できるベースというのもある
また、上司になれる人というのは多くの同期の中からも一握りなわけで。
つまりはもともと同じ業務をしていた人達の中でも「仕事が出来る人」しかなれないんですよ。
仕事が出来る人というのは、仕事ができない人が「なぜできないのか?」を理解できないこともあるのです。
例えばなんですけど、自分が当たり前に出来ることを想像してみてください。
息が吸えるでも、ケツが掻けるでもいいです。
次に、これがどうしてもできないという人のことを想像してみてください。
その人は特にそういう病気というわけでもないし、身体的に不利な点があるわけでもないです。なのに、できないの。
なぜかわかります???わからないでしょう???
これと同じで、「仕事ができる人」は仕事ができない人の気持ちなんてわかるわけがなくて。
できた自分ベースで話が進んでしまうわけ。
つまりは出来ない人が置いていかれたり、理不尽な叱られ方をしたり・・・などに繋がる為、無能な上司扱いされてしまう・・・ということもありますな。
役職に優劣をつけるからおかしなことになるのだ
でね・・・僕は以前IT業界にいたんですけども、ここもすごく役職に優劣がありまして。
まずはプログラマー(PG)として就職するんですよ。
そこでスキルをつけていったら「SE」になって。
で、SEからのステップアップで上級職の「プロジェクトマネージャー(PM)」等々になっていくんですね。
これがそのままお給料にも関係してくるし、なんだったらPMはPGをめっちゃ見下してくるというかw
僕がPGだった頃も「いつかはPMになって見返してやる!」みたいな風潮がありました。
でもさ・・・本当はPGもPMも、ただ役割が違うだけで・・・そこに優劣ってなくないですか??
PGはPGを極めればいいだけだし、PMなら最初からPMとしてのスキルを磨いていった方が効率がいいんちゃうかと。
なぜここに上や下という概念を持ち込んでしまったのか??
これがあるから無能な上司が生まれるんじゃないか??とも思うのです。
※実際にバリバリプログラム書けるのに、全然マネジメントができない上司とかいましたもん。。。
スペシャリストとゼネラリスト
でこれね、「スペシャリスト」と「ゼネラリスト」っていう分け方ができるんですよ。
たとえばある病院では院長先生が医師業と経営業を兼ねているんですけど、医師業っていうのは専門職、つまり「スペシャリスト」なわけです。
一方経営業っていうのは「ゼネラリスト」なんですね。
1つのことに集中して深く打ち込める人がスペシャリストで、多くのことを俯瞰で気に掛けることができるのがゼネラリスト・・・と変換してもいいかもしれません。
この両者っていうのは性質が違いますので、基本的には一人の人間の中で共存できないはずなんですよ。
なのに院長先生にその両方を課している病院というのがあるんです。(というか個人医院だとだいたいそうなんじゃないかな、、、)
そうなると、どこかしら綻びが出てくるもので・・・たとえば病院の売り上げに無頓着になってしまうだとか、従業員の声に耳を傾けられなくなってしまうとか、そういうことがおきるわけです。
しかも日本の企業の場合、こういう綻びに気づいた下っ端社員が上司には意見できないという風潮もあって絶望的なんですよねw
一部企業では入社時に特性診断をして向いている仕事に特化させるなども行われているようですが、まだまだ多くの企業ではそれまでの慣わしに沿って「PGとして頑張ればいずれPMに」「医師として頑張ればいずれ院長に」みたいなルールがなぁなぁで適用されているというのが現実ではないでしょうか。
ま、つまりそういうわけで、日本の上司は無能が多いのです。
その上司が悪いのではなく、会社の体質・・・ひいては日本の体質が悪いのかなって。
(あくまで主観です)
おわりに
ちなみにワタクシ、多趣味器用貧乏オジサンは「ゼネラリスト」と診断されております。
なのできっとマネジメントスキルを磨けば、会社から求められるような人間になれたことでしょう。。。
・・・が!
自分がやりたいのはどっちかっていうとスペシャリスト側だったりもするから厄介なんだよな。
冒頭の営業マンの話もそれに近いと思ってて。
その人は「営業マン」というスペシャリストスキルが性に合ってたし、それが楽しかったんだとしても・・・会社側から「あなたは優秀だからマネージャーね」という勝手なジョブチェンジを与えられてしまうと「やりたいことと違うんだよなぁ・・・」みたいな。
そうなるとせっかくの「しごできマン」なのに本領を発揮できないまま、無能扱いされていくことになるのかな~。などなど思いました。
追記
ちなみに!!
極稀に・・・「出世するスキルだけが異様に高いヤツ」というのも存在しております!!
あれ、なんなんでしょうね??
上司に取り入るのがうまいというか。。。
結果、当人が上司になると必然的に仕事ができず・・・何かミスがあれば余裕で部下に押し付け・・・ぐぬぬ