トミカとホットウィールの決定的な違いについて【どっちも3インチ】
2017/02/19
僕はいつのころからかミニカーが好きで、
特にアメ車×ファイヤパターン(フレイムス)がカッコいい「ホットウィール」の虜になっていました。
で、なんとなくなんですが、世の中のミニカー好きは王道の「トミカ派」と、ひねくれものの「ホットウィール派」に分かれるような気がしています。
もちろん横山剣さんみたいに「子供のころにホットウィールで育ったんだよね。イーネッ!」って人もいますけど、やっぱり圧倒的に「子供のころにトミカで遊んだわー」って人の方が、日本人には多いわけですね。
※ちなみに僕は親戚がタカラの社員だった影響で、子供の頃は「チョロQ一択」だったそう。
今だったらタカラトミーでトミカなんですけどね・・・。
さて、ちまたでは「トミカ派の方が大人」「ホットウィール派はマナーが悪い」などなど、いろんな意見があると思いますが、そもそも「トミカとホットウィールって何が違うのよ!」って思っているお母さんも多いはず。
そこで、ホットウィールが好きで、最近トミカの魅力にも目覚め始めている僕が、トミカとホットウィールの決定的な違いについて簡単に説明します。
トミカはいつでもどこでも手に入る
もう、決定的な違いはこれです。
なぜ、ホットウィール派はいい大人が前日の夜から並んでまで熱狂するのか?
当日の朝にトイザらスで順番を守らずに喧嘩するのか?
その答えは、「ホットウィールは買えないから」なんですね。
ホットウィールは売ってない
トミカは本当に優れていて、
うちの近所で言えば、ヨーカドーのおもちゃ売り場、西友のおもちゃ売り場、イオンのおもちゃ売り場に限らず、ローソン、ショッピングモールのよくわからない雑貨屋・・・などなど、「おもちゃが置いてそうなとこ」にはだいたい置いてあります。
むしろ「おもちゃがあるのにトミカがない」という場所を探す方が難しいぐらい。
それに比べてホットウィール。
まず最初にやることは「どこで売っているのか?」を把握するところからです。
うちの近所だと、西友、イオンでは「ある店にはある」という感じ。
あとはヴィレッジバンガードやドンキホーテ、バースデイなどでたまに見かけます。
さらにはスーパーのヤオコーや、ドラッグストアの河内屋にあるなんて噂もありますが、
そもそも「あると言われている店に行ってみたけどなかった」という事が頻発するのがホットウィールなんです。
つまりは買いたいと思ってても買えないということになります。
トミカは売り切れない
そしてさらにトミカの優れているところは、「売り切れない」というところ。
どちらも月に1度、新作が入荷されるのですが、
ホットウィールは本当に一期一会。
その日その場所で出会ったホットウィールを逃したら、次回はないと思った方がいいです。
なぜなら、その月に出た商品は二度と生産されないから。
それに比べてトミカは、廃盤になるアイテムがあるとはいえ、速攻で市場から消えるなんてことはありえません。
欲しいアイテムがたまたま売り切れていたとしても、近くにある他の店に行けばいいだけですし。
ホットウィールはプレミアがつきやすい
以上のことから、トミカが入手しやすいのに対し、ホットウィールはなかなか狙った車種が入手できないという問題を抱えていることがわかります。
こういったところから、ホットウィールにはプレミアがつきやすいんです。
人間は「なかなか手に入らないもの」だから欲しいわけで、
「いつでも手に入れられるもの」は後回しにしてしまうもの。
現に僕も、ホットウィールの発売日は毎月気になっていますが、
欲しい欲しいと思っているトミカのランクルは未だに買わずにいます。
自分が好きになった人と、自分を好きになってくれる人、
どちらに情熱的になるか・・・?みたいな話に似ていますねw
さらに希少なモデルもある
ホットウィールには毎月「トレジャーハント」と呼ばれる「さらに希少なホットウィール」が存在しています。
これは世界中の大人が熱狂的に探し回っているもので、1台あたり200円程度で購入したものが、ヤフオクやebayで数千円から1万円程度の価格に跳ね上がる代物。
ケースへの混入確率も数ケースに1台と、台数が少なく、
そのうえ仕上がりが豪華なので、ホットウィールのコレクターならだれもが欲しいモデルです。
トミカにも「トミカリミテッドヴィンテージ」のような上位クラスモデルが存在していますが、
これもいつでもどこでも買えるため、希少性が低いわけです。
ホットウィールにはこういった事情がある為、いい年をした大人が発売日にトイザらスに群がり、
酷い場合には喧嘩になっているという事実があるんですね。
だからホットウィール派はマナーが悪いとか言われがち。グスン・・・。
トミカは”好きになる仕掛け”がいっぱい
さらにトミカは、子供が好きになるような仕掛けがなされていると思います。
一番顕著なのは「謎車」が少ないこと。
少ないというか、ないのかな。
基本的には実在する車をモデルに作られていますし、
さらに言うと、「よく日本で見かける車」がモデルになることが多い。
起業とのコラボモデルなんかは秀逸で、ヤマザキパンのトラックや引っ越しのサカイのトラックなんかはうちの近所でもよく見かけるトラックがミニカーになっていて、僕がこどもだったら絶対に欲しいだろうなと思うんです。
※現にうちの息子は「日本通運」のトラックを買ってもらってました。
[参考]トミカ「No.77 日野プロフィア 日本通運トラック」のギミックなどレビュー
他にもスズキのハスラーだったり、トヨタのヴェルちゃんだったり。
とにかく「あ!パパのくるまだー!」ってなるような物がたくさんラインナップされているわけですね。
これは本当に秀逸だと思います。
ホットウィールは謎車がいっぱい
その点ホットウィールは基本的に実車は「アメ車」。
そりゃアメリカのメーカーだから、アメリカの子供が「ワオ!ダディの車ダ!」ってなるようにラインナップされているのかもしれません。
これだと日本の子供にはなかなか響かなさそうですね。
さらには「AMCグレムリン」のような渋すぎるモデルばかりラインナップしてるのも「子供向けじゃねーだろこれ!」って感じ。
・・・でも、そんな単純なことだけではありません。
じつはホットウィールのラインナップにおいてアメ車や渋い車はむしろ「アタリ」のほう。
中には「謎車」と呼ばれる、「これ、誰に需要があるん??」というホットウィールオリジナルカーが数多く存在しています。
謎車は基本的に大人のコレクターは選んでくれません。
そのため、市場には謎車がめちゃくちゃ余るということになるわけです。
最近の子はどうなんでしょうね。みたこともないカラフルな「謎車」を見て
「おれ、カッコいいからこれー!!」ってなるんでしょうかね。
どちらかというと「パパのくるまー」って方が強いような気がするんですが。
トミカはメディアの展開も派手
そしてトミカは、ことあるごとに雑誌で特集が組まれていたり、
ムック本もよく出ている印象です。
多くの大人が「子供の頃遊んだわー」っていう地盤があるからこそ、
ムックを出しても売れるわけですしね。
それに比べてホットウィールは数年に一度、出るか出ないか。
雑誌での特集なんて基本的に組まれないと思った方がいいです。
そもそもどんどん新しいのが出てきてしまうので、データベース化も追いつかないような状態。
要するに露出が少ないわけですね。
これじゃあ子供たちもなかなか好きになりづらそうです。
おわりに
というわけで、トミカとホットウィールの決定的な違いは、「買えない」「プレミア」「好きになるキッカケ」みたいなところで説明がつくというお話でした。
トミカは「好きになりやすい」→「買う・集める」→「より好きになる」→「露出が増える」→「他の人も好きになる」という良い方向のスパイラルが出来上がっているんだと思います。
最近はホットウィールも少しずつ前面に出てきているような気がするので、そのうちもっともっと子供が反応するようになったらいいですね。
ちなみにホットウィールも喧嘩が起きないように、もっと実車モデルの比率を多めにするとかしてくれると僕は嬉しいんですが、希少性を求める人からしたら反対でしょうね~・・・。
追記
トミカもホットウィールも「3インチミニカー」と呼ばれる全長7センチ程度のミニカー。
見た目だけで判断するなら、タイヤが全然違いますね。
トミカの方は画一的というか、どれもおんなじタイヤを履いています。
が、ホットウィールはバリエーションゆたか。
さすがはホットなウィール(ホイール)です。
2017/02/19
Comment
ここ最近より貴サイト Hot Wheelsにわかマニアにてコメントを書き散らしておりますが、ついに本サイトの方にもお邪魔してしまい、スミマセン。
今回の記事で、トミカ派とホットウィール派、息子とわたしで嗜好が分かれていった疑問が氷解した思いです。
確かに、うちの息子はトミカのラインナップの中でもミニバンや軽とかをとても欲しがるのです。考察の通り、子どもとしては街で見掛けるクルマが欲しい!となるのでしょう。まあ、こっちとしては『いや、それはいらないでしょ。』と思うのですがw。
逆に、わたしがホットウィールのアメ車や日本車に痺れていても、その点を息子には余り共感して貰えないという・・・w。あと、ホットウィールに対する飢餓感は年少の息子にはまだまだ理解出来ないでしょうね。
エイブさん
こっちにもコメント、ありがとうございますw
まわりにはホットウィールを語れる人がなかなかいないので嬉しいです。
>確かに、うちの息子はトミカのラインナップの中でもミニバンや軽とかをとても欲しがるのです。
おお、やっぱりそうですかw
うちの息子も商用バンみたいなヤツを手に取って「バン!バン!」とアピールしてきます。
大人は簡単にマッスルカーやGT車を買ったり乗ったりが出来ないという事情から、憧れをミニカーに求めてしまうのかもしれないですね~。
その点子供にしてみたらランボルギーニすら「見たことない車」だから「謎車」なのかもしれませんw
>ホットウィールに対する飢餓感
飢餓感w
確かにこの飢えは、息子はおろか妻にもわかってもらえませんw
でも先日、親子でホットウィールを買いにきて並んでいる人たちがいて、いつの日か一緒に楽しめるようになるのかなと思ったら俄然楽しみになってきました。
こんにちは!
トミカとHWは、もう完全に別の物という認識ですかね…どちらも同じように好きなので比べようも無いですが。
あ、実はチョロQもそれなりに好きでして(汗)、最近のはあまり買えていませんが、ZEROのストラトスとスカイラインシルエットは財布と相談しながら買いました(汗汗)。
トミカはやはりそのフォルムとディティールが実車さながらで、種類は少ないものの、乗用車から重機まで国産車をメインに幅広いラインナップがウリですね。あと、サスペンションやドア開閉などのギミックと、意外と気づかれない塗装の良さがさすが日本ブランドと言った感じです。
HWは「世界一速いミニカー」というふれこみ通り、とにかく早く走れて、コースでガチャガチャぶつけ合って本気でハードなミニカー遊びが出来る。しかもそれのおかげでまともに現存してる初期モデルが無い事からマニアの間で値段が超高騰!
チョロQは、何と言ってもプルバックゼンマイで自走が出来、しかも10円でウイリー走行まで出来る面白さ。プラボディなので塗装や改造が比較的簡単に出来る、正にJOY HOBBY CAR。
他にも魔女(?!)やマッチ箱(!!)なんかもありますが、どちらかと言うとトミカ寄りな感じです。そもそもそれらを真似て日本向けにアレンジしたのがトミカですから当然と言えば当然なんですけどね。
(HWは「マッチ箱に負けてられっか!」ってな感じで速さにパラメータ全振りしてましたが…)
まぁ、各社で目指す方向が違うと言うか、遊び方の文化の違いと言うか、みんな違ってみんな良い!って事で良いんじゃないでしょうか?
それにしても、ホットウィールに対する飢餓感ってのは良いフレーズですね!
いろんな意味でHWを表してます。
車種的な意味もそうですが、もしまた日本市場から撤退なんかされたりしたら…オソロシア
トルネオさん
こんにちは!コメントありがとうございます。
>トミカとHWは、もう完全に別の物という認識ですかね…どちらも同じように好きなので比べようも無いですが。
そうですね。トミカもHWもちゃんと知れば「別物だよ~」と言えるんですが、ホットウィールの行列を見て「これ、何に並んでるんですか?え?ミニカー!?」みたいになっていたお母さんからしたら、「どれもおんなじミニカー」なのかなと思ったんですw
うちの妻からしても、3インチかどうかもあまり関係ないみたい。
>チョロQ
僕は逆に、小さいころにチョロQをかなり与えられていたらしいのですが・・・全然記憶にないんです。
そして現在1台も持っていません。。。そもそもどこで買えるのかも知りませんw
なんとなくデフォルメが過ぎる印象があるのですが、確かに塗装や改造に優れていると思うと楽しめそうですね。
10円ウィリーは小学生ぐらいのころにやった記憶があります。
>まともに現存してる初期モデルが無い事からマニアの間で値段が超高騰!
なるほど、ホットウィールのプレミア性の裏にはこういう事情が隠されていたんですね!
トイザらスのホットウィール体験会とかに行くと、本当にガチャガチャぶつけあってて「あ、あ、・・・それ結構レアなやつ・・・」みたいなシーンに遭遇したりしますw
>他にも魔女(?!)やマッチ箱(!!)なんかもあります
3インチミニカーはなかなか奥が深いですよね~。
GLとかJADAとかWELLYとか・・・いつか全部まとめてみたいものですw
>みんな違ってみんな良い!って事で良いんじゃないでしょうか?
そうですね。知れば知るほどそう思うようになってきました。
そしてみんな欲しい!って思います・・・。おそろしい世界ですね。。
>車種的な意味もそうですが、もしまた日本市場から撤退なんかされたりしたら…オソロシア
えっ・・・「また」ってことは、一時期消えたことがあったんですか!?
もしやマテルジャパンやバンダイのように輸入元が変わったタイミング!?
そしてこの記事を読み直してみましたが、特にトミカに関してテキトーな事を書きまくってますね・・・。
知らなかったとはいえ、反省。
>えっ・・・「また」ってことは、一時期消えたことがあったんですか!?
すみません、誤解を与えてしまいましたm(_ _)m
単純に、70年代の「ホットホイール」と「マテルのミニカ」時代から、99年に正規輸入が復活するまでの約20年間が、ある意味冬の時代だったなぁ、と。
今のファン数のままで正規輸入取りやめになんてなったら怖いですよ!
今以上に競争が激化し、HW難民が増加。
発売日のトラブルを避ける為に扱い店舗も減少。
よりプレミア感が増し、レギュラー謎車レベル¥500以上のプライスで、人気車ともなれば発売日開店時からショーケースで¥5000とかのプレ値販売とか…
あまりにもマナーが悪かったり、人気車以外の動きが悪かったりすれば、トイザらス以外は簡単に扱い止めるでしょうし、一度×がついたら二度と取扱いしてくれないでしょう。
うわ…書いてて思いました。意外とリアルに起こりそう…。
お互いマナーには気を付けましょうね。
トルネオさん
ああ、なるほど、そういうことでしたか・・・ってその時代はさすがにわかりません^^;
その時代のコレクターさんって、どうしてたんですかね・・・
>正規輸入取りやめ
HW難民増加w
いや、笑いごとじゃないですね・・・。
でも今は当時とは違い、だれでも海外から簡単に取り寄せられると思うと、並行輸入品が増えまくるでしょうね。
マテルとしてもトイザらスとしても輸入をやめるメリットはなさそうですが・・・西友とかイオンは怪しいですよねえ。
>お互いマナーには気を付けましょうね。
そうですね。
どこまでをマナーとするかは難しいですが、実車も謎車も適度に楽しんでいこうと思いますw