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フラット35で年収以外に審査に響く部分について

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      2019/10/25

年収が低い自営業者でも家を買える可能性がある「フラット35」という商品。

利用条件を見ても特に「年収300万円以上の人しか使えません」ということは書いていませんし、実際に僕も年収100万円台で利用することができました。

年収100万円台の自営業が住宅ローンを組める金融機関

では年収がどれだけ低くても、いくらでも借り入れができるのかというと・・・そういうわけではありません。
また、年収以外にも融資実行にかかる審査においてみられている部分があるんです。

フラット35の利用条件と審査に響く部分についてまとめましたので参考にしてみてください。

フラット35の利用条件

フラット35の利用条件は公式サイトにていくつか設定されているのですが、こと審査に響くか否かという部分でいうと「年収400万円未満の場合、年間合計返済額の割合が年収の30%以下であること」というものがあります。
[参考]【フラット35】ご利用条件:長期固定金利住宅ローン 【フラット35】

たとえば年収100万円の人だったら、一年間の返済額が30%に相当する30万円以下でなければならないということ。
なので・・・12ヵ月で割ったら25,000円、つまり月間の返済額が(利息返済も含めて)2.5万円となるような住宅ローンなら組めるというわけです。

フラット35は35年間固定金利で融資してもらえるのが魅力の一つですから、仮に35年×12ヵ月=420ヵ月で考えると利息を含めた総支払額が1,050万円となるまでなら借り入れることが可能ということですね。

総支払額1,050万円となると・・・金利1.4%でだいたい830万円の借り入れとなります。
※金利を35年間固定で借りるためには物件取得にかかる費用(仲介手数料や融資実行事務手数料を含む)の10%は自己資金を用意しなければなりません。
もし全額借入を考えるなら金利がだいぶあがってしまうので、もう少し借入額が少なくなる点に注意が必要です。

仮に830万円の借り入れで、83万円の自己資金を用意できるとしたら・・・913万円の物件取得なら年収100万円だったとしても不可能ではないということですね。

年収以外で審査に響きそうな部分

このようにフラット35の利用条件には「年収〇〇万円以上」みたいな設定がありません。
銀行ローンなどだと(貸し倒れを防ぐためだと思いますが)だいたい300万円以上とか、400万円以上とかが条件になってきますので、年収が低い自営業者にしてみたらこうした条件がないフラット35は本当にありがたいです。

ただ、これはあくまで「事前審査」など仮の審査を行う上での目安だと思ってください。

本審査・・・実際に借り入れができるかどうかという際には他にも条件が課されます。
以下、ネット等で噂になっている条件と、実際にどうだったかについて説明します。

個人信用情報(クレジットカードの返済遅延など)

本審査の際には銀行から個人信用情報機関(CICなど)にあなたの信用情報に関する確認が入ります。

これは「クレジットカードの滞納などを繰り返していないか?」「ブラックリスト入りしていないか?」などを見ているわけですね。

ここでブラックになってしまっている人は基本的に融資をしてもらえないそうです。
まぁ・・・貸す立場で考えたら当然のことですよね。

ネット情報だと「一回でも遅延があったらアウト」という噂もありましたが、実際のところはどうなのでしょうか。

我が家では毎月の光熱費など諸々の支払いをクレジットカードで行っているということもあり、月に10~20万円はカード会社から請求が来ている状態でした。
自営業の方なら経費になるようなものもカード払いにしていたりして、思わぬ高額請求がかかることもザラでしょう。

そうなるとついうっかり銀行口座にお金を入れ忘れていて、カード会社から再請求がかかった・・・なんてことが多くなりがち。
再請求の時点で即支払うことができれば、これは「遅延」です。

ですが、再請求の支払い期限内に支払うことができないと「延滞」となります。
(遅延と延滞の取り扱いについてはローンを取り扱うカード会社などによっても異なるそう)

実は我が家ではこの3年以内ぐらいに遅延が3~4回はありました。
でも結論を言えば「セーフ」だったわけです。

このあたりの審査基準は銀行の「なかのひと」にしかわからない点だと思いますが、少なくとも遅延3~4回ぐらいで利用できなくなるような商品ではない・・・ということなのでしょう。
※逆に延滞があると一発でNGの可能性はありますね。

ちなみにこうした信用情報は5年間は消えないそうなので、一度金融事故を起こしてしまった過去がある場合にはその時点から5年間は真面目な返済を続ける必要が出てきます。

他の借り入れがあるか?

フラット35の利用条件にある「年間合計返済額」というのは、何もフラット35で借りる金額だけの話ではありません。

たとえば車を買う際に組んだオートローンがあれば、これの返済額も月額に乗ってくるのです。

もし車のローンを月に1万円ずつ支払っているのであれば、年収100万円の人なら15,000円の支払額となるようにしかフラット35でローンを組めないということ。
例えこのオートローンが残り3万円程度だったとしても「月に1万円の支払いがある」とみなされるため、自己資金で完済できるようならしておくことがオススメです。

我が家の場合は僕ではなく、連帯債務者になってもらった妻の方で学生時代に借りた奨学金の支払いが30万円程度残っており、これが原因で一度審査に落ちてしまいました。
奨学金などは「親に支払って貰っている」という人も多いと思いますが、おそらく契約しているのは当時学生だった本人になりますので・・・一度残債を確認しておきましょう。
※その後「奨学金の融資実行までの完済条件」を付けて貰って、無事融資を受けることができました。

ちなみにカードローンだけでなく、クレカのキャッシングや街金なども当然「他の借り入れ」に該当しますので注意。

事業用の借り入れは別

自営業者の場合、少なからず事業用に銀行から借り入れがあるという人も少なくないと思います。
たとえば飲食店なら設備資金、投資資金の名目で開店時に借りたお金の返済がまだ終わっていないなどですね。

実は僕も3年前に借りた事業用の借り入れが60万円ぐらい残っていました。(月返済額4万円ぐらい)

普通、事業用の借り入れは個人の借り入れとは別で考えられるはずなので、住宅ローンの審査には影響しません。
各銀行の利用条件としても掲げられていることですし、僕が借りたARUHIの担当者に確認しても「事業用なら影響しません」とのことでしたので、事業用の借り入れがあったとしても問題ないのでしょう。

ですが・・・ARUHIのWeb担当者には「事業用でも申告しなければダメ」「個人事業主なら特に『個人用途ではないエビデンス』が必要になる」など言われました。
たしかに個人だと事業用のお金と生活費がごっちゃになりやすいですもんね。

ただですね~、結局僕がARUHIの実店舗で借り入れた際には特にエビデンスを求められるなんてことはなかったんですよ。
もしかしたら返済残額が少なかったからかもしれませんけど。

まぁ、もし求められたとしても事業用の通帳だとか、出納帳みたいなものを提出すればいいんじゃないかとは思います。

借り入れをして、はたして生活できるのか?といった部分

フラット35の申し込みをする際には家族構成を記入する欄があります。

噂によるとこれによって「ローンの返済をしてこの人は生きていけるのか」という部分を見ているんだとか。

たとえば僕の場合、妻と4歳の息子がいる旨を記載して申し込みました。
4歳の息子が高校進学、大学進学という時に今の住宅ローン返済をしながら叶えられるのか??というような部分も見られるんだそうです。

そういう意味だと、子だくさんの家庭だったら不利になるかもしれませんよね。

かといって虚偽の申告をしてしまうといわゆるブラックリスト入りしてしまう可能性もありますので、ここは正確に申告しなければなりません。

あくまで噂なので、本当かどうかは「なかのひと」のみぞ知る・・・ってことで。

住宅の評価額が適正かどうか

何も審査に響くのは借り入れ金額や年収といったお金の部分ばかりではありません。

たとえば物件と土地を合わせた評価額がどう見ても100万円ぐらいしかないものに対し、1,000万円の希望を出しても通らないそうです。

まぁ、土地の評価額は正確な数値が出せると思いますが、物件に関しては売主の「言い値」なわけですから・・・正当な評価額かどうかというのはなんとも難しい部分ですよね。
そうは言ってもあまりに怪しい数字じゃなければ問題ありません。

たとえば・・・建物200万+土地800万ぐらいの物件に対して1,500万円という数値だったら正常な範囲内と考えて貰えるレベルなんだとか。

まぁ・・・このあたりも「なかのひと」の感覚的な部分に思えなくはないですけどね~。

リボ払いに指定しているカード(リボ専用カード)を持っていると審査に響く?

もう一つ、僕が審査中にすごく気にしていたのがこれ。
僕は三井住友のVISAカードをメインのクレカにしているんですが、これの返済を「マイ・ペイすリボ」という方法に設定していました。

これがどういう仕組みかというと、「月々の返済上限額」というのを決めておいて、それをオーバーした部分のみ返済がリボ払いになるというものです。

幸い僕の場合、毎月の上限額を50万円ぐらいに設定していたので・・・必ず毎月一括支払いというようになっていたのですが、カードのステータス的には「リボ扱い」となるのかなと心配だったんですね。

これを金融機関の担当者に確認したところ「現時点でリボの残債があるかどうか」という点が問われる部分であり、その残債が残っていないのであれば問題ないとのことでした。

つまりリボ用のカードを持っていたとしても、それを使って「リボ払いをしている」という実績がなければ審査には響かないとのことです。
※逆にリボの残債があるのであれば毎月の返済額に上乗せして計算されるのではないかと思われます。

これらすべてをクリアしていても審査に落ちる場合がある

基本的には上記のようなことを全てクリアしているのであれば、普通に融資は通ると言われています。
僕が相談しに行った金融機関の担当者さんも、こういった不安点をすべて解消していくことで「これならクリティカルな問題がない限りは融資が実行されるはずです」と太鼓判を押してくれたぐらいです。
※クリティカルな問題とは・・・たとえば融資実行までに何かをやらかすとか、故意に不利になる条件を隠していたとか・・・反社会勢力関係者だったとか・・・そういうこと。

ただ、それでも審査に落ちる可能性というのはあるそうなんですね。

その理由の一つに「機構の貸出上限枠」というのがあるんだとか。

つまりは住宅金融支援機構がフラット35用に用意していたその年の予算が底をついてしまった場合には、いくら審査基準を満たしていても借りられないということみたいです。
※そうは言っても僕が融資実行を受けたのは12月後半でしたが・・・w

もしも住宅ローン利用希望者が殺到する年があれば、そういう可能性も無きにしも非ず・・・ぐらいに考えておきましょう。

おわりに

というわけで、フラット35を利用する際に年収以外で審査に響く部分のまとめでした。

あくまで僕が体験したことをベースとして書いているに過ぎませんので・・・専門的な内容ではない点をご了承ください。
誰かの参考になれば幸いです。

※次のお話はこちらです↓

低所得者の住宅購入、新築を建てるか?中古を買うのか?

   

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      2019/10/25

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