進撃の巨人22巻感想。大方の伏線が一気に回収された巻!読み応えありすぎィ!!
2023/08/08
4カ月に1度のお楽しみ。進撃の巨人22巻が発売されました!
年に3回って少なすぎるよね・・・。
今回の表紙は書店に売っているヤツだと下半分が帯で隠れちゃって見えませんでしたが・・・Amazonなどではしっかりと全部表示されますね。
これ、「おお・・・ついに!?」ってなるところです。
前巻においてやっとたどり着いた地下室で見つけた3冊の本。
そこから辿るグリシャの記憶と大陸の謎。
そして本当の意味で「おれたちの戦いはこれから」となってしまった次巻への引き・・・。
マジでこれ、どう考えたら「20巻で終わる」って思ったの?
そんな22巻の感想とネタバレの垂れ流しです。
進撃の巨人22巻感想
ネタバレを含みつつ、僕が感じたことなんかを書いていきます。
前巻の感想はこちら。
九つの巨人
前の巻であまり理解していなかったんですが、1800年以上前にエルディア人の始祖である「ユミル・フリッツ」が突如巨人の能力に目覚め、ユミルの死後に九つの巨人に分かれたというのが、現在における「操れる巨人」ということなんですね。
現時点でわかっている限りだと、以下。
- 獣の巨人 – ジーク
- 進撃の巨人 – エレン
- 鎧の巨人 – ライナー
- (旧)超大型巨人 – アルミン
- 女型巨人 – アニ
- 始祖の巨人 – エレン
- キモイ巨人 – ユミル
エレンのように一人の中に2つの力を宿すことができると考えると、これ最終的には全員の力を一つにすることで何か願いが叶う的な神龍的な感じになるんですかね・・・。
今回わかった情報としては、操れる巨人になれるのはユミルの民だけということ。
おそらく壁の中にいる「始祖の巨人の力の影響を受ける人々」たちはユミルの民(古代エルディア人の血を引く人種)で、東洋人とアッカーマン家は違う。
っていうかミカサは東洋人とアッカーマン家両方の血筋を持つ「巨人の力に左右されないエリート」って感じなんですね。
そして、フリーダとグリシャの戦いをみてもわかる通り、巨人の姿は継承されない。
なので、エレン・クルーガーの「進撃の巨人」とグリシャのそれ、エレン・イェーガーのそれの姿が違うわけですね。
むしろ巨人の姿は元の人間に似るのかな。
21巻でエルディア復権派の中にいた凛々しい顔の人(2巻でアニが仕留めそこなった巨人?)は3~4m級に調節されたためか、ほとんど同じような顔だったし。
巨人の力は継承されるのかもしれないけど謎。
力が継承されるのなら、アルミンも超大型になれるってことだけど、レイス家の地下室での戦いのときにエレンが「ヨロイ」と書かれた瓶の液を飲んでいたことから、超大型、硬質化、獣化はあとから付与できる能力っぽい??
ううーん、こうなってくると残り2人も操れる巨人が残っているのが気になりますね!
ユミルの出生
今巻ではユミルの出自も明らかになりましたね。
彼女も壁の向こう側の人間で、おそらくエルディア復権を願う人たち(宗教?)によって女神(ユミル・フリッツ)の象徴に仕立て上げられたエルディア人だったと。
そして、それがマーレ人たちの怒りに触れ、その宗教組織全員巨人化の薬を打たれたことで、ユミルも壁の外をうろつく巨人になったということでした。
それで60年うろついた挙句、壁に向かっていたマーレの戦士であるマルセル(巨人を操る力を有していた)を食べて例の素早くてキモイ巨人になったというわけですね。
そして、この時にユミルを女神に仕立て上げた人物が5巻の外伝に出てきた「ユミルの民よ・・・」でお馴染み、イルゼ・ラングナーの手記に残っていた例の巨人になっていたとは・・・。
これでなぜイルゼがユミルと間違われたかがわかりましたね・・・。
コニーの母ちゃんも人間の時の記憶がわずかだけあったと思うと、この人物もそうだったんだろうなぁ。
この話のおかげでユミルとヒストリアのやりとりがグッと重くなりましたね。
チクショウ、こんな伏線の張り方ってあるか!
マーレの戦士とマーレ人
21巻のラストでマーレ人がエルディア人に呼び掛けて集めた「マーレの戦士」こそが、ライナーやベルトルトだったんですね。
だから自分たちを「戦士」と呼んでいたのか。
だとしたら、壁の中の人類を「悪魔の末裔」と呼ぶのはちょっとズレてるなと思うんですが、それも教育洗脳の賜物なんでしょうね。
22巻でのグロスの話から察するにマーレ人は例の液体を注射されたところで巨人にはなれないわけですから、巨人になれているライナーもベルトルさんもアニもエレンもアルミンも・・・全員エルディア人であることがわかります。
きっとエルヴィン団長もエルディア人の血を引いたひとだから、例の瀕死状態で注射を打たれてもちゃんと巨人になれたでしょうね。
ただ、アッカーマン家であるケニーやリヴァイ、ミカサはどうなんだろう。
巨人の力の影響を受けない血族であることからエルディア人ではないのかな。
だとすると、ケニーが抱いた野望はレイス家かどうかなんて関係なく、そもそも叶わなかったということになるのか。
巨人化薬、無駄遣いしなくて良かったなぁ。
ダイナ・フリッツ
今回の巻で一番衝撃を受けたのは、グリシャの過去の妻でジークの母にあたるダイナ・フリッツが巨人化させられたところでした。
進撃の巨人を読んでいると色々な巨人が出てきますが、この巨人の顔だけは忘れられませんでしたよね。
エレンの母であるカルラと、育ての親に値するハンネスさんを食いちぎったアイツです。
いやぁ・・・1巻の時点でそこまで考えて描いてたんだとしたら、壮大すぎますよ、、、この伏線は。
というか、エレンの母が殺されたところにグリシャがいなくてよかったな・・・。
いや、いたらいたでグリシャが座標としての力を発揮してたかな、もしかして。
エレン・クルーガー
エルディア復権派のスパイ「フクロウ」は、グリシャに飛行船を見せてくれたアイツ・・・エレン・クルーガーでした。
たまたまエレンという名がかぶったとは考えられないので、グリシャは何かしらの意志を持って息子にもエレンと名付けたんでしょうね。
それにしても過去にエレン・クルーガーがグリシャに「ミカサやアルミンを救いたいのなら」と発言しているところがまた謎なポイントですが、「進撃の巨人はループもの」と言われ続けているだけに、ある世界線でのエレン・イェーガーの記憶が「進撃の巨人」の記憶となってこの世界に受け継がれたのではないかと考えられます。
もしかしたらその世界ではミカサやアルミンを救うことができなかったのかもしれないですね。
マーレはどうやって巨人を操っているんだろう
今巻で一番疑問だったのは、マーレがどうやって巨人を操っているのかということですね。
少なくとも、ライナー、ベルトル、アニ、ユミルの巨人はマーレが有していたわけで・・・どんな洗脳教育でこれら巨人の力が逆らえないようになっていたのかはかなり気になります。
そのうえ一般の巨人のことは恐れているわけですしね・・・・。
そしてエレン→グリシャ→エレンと受け継がれた巨人の力については放置していた理由も謎です。
エレンが見た記憶は?
エレンがヒストリアの手に口づけをした際、電撃が走り、グリシャのものと思われる過去が一瞬見えました。
その後エレンがハッとする表情になったものの、何事もなかったかのように触れられず。
もしかしたらこれ、グリシャの記憶だけではなくフリーダの記憶、つまり145代のフリッツ王がなぜ戦わないのかという理由なんかも瞬時にエレンが知ることになったのかもしれません。
戦わない理由・・・なんなんでしょうね。
これも強烈な意志で守られている規律みたいなので、生半可な理由じゃないと思いますが・・・。
エレンの中二病
作品のタイトル「進撃の巨人」の名前が伏線回収されたところで、エレンの中二病がさく裂しましたw
しかもそれを寄りによって一番うぜーハンジさんに見られてしまい、エレン半べそっていうww
こういう緩急大好きです。
というか、普段から一番中二くせーハンジさんがあんなにも中二病のエレンを純粋にいじるとは・・・
そしてリヴァイも「そういう時期は誰にでもある」と理解あるあたり、本人も経験済みなわけですねw
おわりに
なんだかんだ、大転機となった巻というか、これまでの伏線が一気にガーッと回収されてった感じでした。
物語はまだまだ終わりそうにないけれど、大方の疑問は解決された感じですごくスッキリする巻でしたね。
ただ、ほんとまだまだ謎なこともたくさんあって、これ、どんなところに収束していくんだろうって考えちゃいますね~。
今後始祖の力を巡ってジークとヒストリアが争うことになるのは避けられないと思うけれど、第三国が本当にエルディア人を敵対視しているのかもわからないですからね。
そして、昔から政治的な話が多かったけれど、物語の大筋が結局のところ現代社会にもある民族間の紛争を描いているというか、「歴史の教科書で見たコレ!」って感じに絡んできていて、本編でも語られていた通り「何が真実か」なんていうのはその事実をみた当人にすらわからないような問題なのかなと思いました。
日本と諸外国の戦争時代の話だって、僕ら現代に生きる人間からしたら、何が本当で何がウソかは見抜けないですしね・・・。
さてさて、今回の巻のラストで、ようやくアルミンのじいちゃんが隠し持っていた本に載っていたという幻の「海」に出会うことができました。
物語はようやくここからスタートする感じですね!
23巻が早くも楽しみです。・・・次は・・・8月か・・・。
2023/08/08