「笑い」は知識と経験の賜物である
最近ネットの投稿で立て続けに、このタイトルのようなものを見てしまって・・・負け惜しみじゃないんですけど僕も常々これを考えていたんですよ！
なので「先を越された！」と悔しい思いをしております。
・・・まぁ、以前に「世代間で笑いのツボはズレる」という話を書いていましたが、それを体系的に表したものが「知識と経験の賜物」ということですね。
うん、ちょっと難しい言い方したな！
どういうことか・・・例を交えてまとめます！
オナラでドレミファソラシド
僕が小学生の頃に流行った面白い話で「オナラでドレミファソラシドをします！」というものがありました。
これ、オチは
すいません・・・「ミ」から出てしまいました、、、
というものなんですけど、当時の小学生の中でも大きく4パターンに分かれていたんです。
- 意味がわかって面白い
- 意味がわかったうえでつまらない
- 意味がわからないけど面白い
- 意味がわからないからつまらない
要は「わかる」「わからない」でまず分けられ、そのうえで面白いか面白くないかの判断になる・・・という感じ。
「え？お笑いに『わかる』『わからない』があんの？」って謎ですよね。
「ミ」の捉え方
これね・・・僕らの世代で大爆笑していた人達は「ミ」・・・すなわちウンコが先に出てしまったという状況を想像して笑っていたのです。
前提条件として「ウンコのことを暗に『身（実？）』と呼ぶことがある」という知識があって。
「オナラをしようとしたら稀にウンコが出てしまうこともある」という経験？ｗ まぁ、実際に漏らしたことはなくても、肛門が制御しきれなかったであろうことが想像出来て。
それらが瞬時に頭に浮かぶことでワッハッハ！となっていたのですね。
これが上記1の人たち。
で、2の人たちはこれらを理解したうえで「どこがおもろいねん」っていう・・・まぁ、おもろいの基準が高い人たちというか、僕らとはツボがズレていた人たちでした。
逆に大爆笑をしていたにも関わらず「ドレミって言ってるのに『ミ』の音が先にでちゃうなんて～！！」とか「オナラでドレミって～！！！」っていう、そもそもの想定と違う部分で笑っている人たちもいて・・・これが3かな。
同じネタで笑っているんだけど、面白いと思っている部分が違う・・・っていうところが興味深いなとｗ
で、「ドレミの『ミ』が先にでるのが・・・何がおもろいん？」とか「オナラでドレミの音なんて出せないっしょ」とか・・・そもそもの土台にすら立ててない（または立とうとしていない）のが4番・・・って感じです。
現代のお笑いはこの傾向が強い気がする
つまり面白いのか否かというのは、その前提条件として、「言われていることや状況が理解できているのか否か」というのがある・・・ということなんだろうなと。
それこそドリフとかひょうきん族とかの時代には誰が見ても一瞬で「バカやってる」ってのがわかって面白かったのでしょう。
でも最近のお笑いはそういう前提の攻め方が鋭いというか・・・すごく芸人さんから試されている感があるんですよね。
「こういうの、わかるよね？」って。
「とりあえずわかる人だけ面白いって言ってくれたら、結果はあとからついてくる」みたいな感じなのかもなぁ。
おわりに
まぁ、この辺も全部「感性」の問題なので、どっちが正しいとか、どっちが優れているとかっていうのもないとは思います。
ただ「は？ウンコのことを『み』って言うなんて知らねーわ。つまんねー。」みたいな評価にはすごくモヤッとしてしまうというか。
そういうのも含めて一緒くたに「面白い・面白くない」とくくられてしまうのはちょっとなぁとｗ
だからまぁ、なんだ。
「俺は松本人志を面白いとは思わない」みたいなのはもう言わない方がいいんですよ・・・。
「つまらない」という言葉だけだと、上記2番の「意味がわかったうえでつまらない」なのか、4番の「意味がわからないからつまらない」なのかの区別がつかないので。
追記
と思ったら最近はお笑い芸人さん側から「お笑いはそんなに高度なものじゃない」とか「単純に見て面白いか面白くないかで判断すればいいだけ」みたいな言葉も出ているんですよね。
ただねー。
個人的にはもはや「お笑い」って芸人さんたちだけのものではないというか、我々受け手側が望む形というのも存在していると思っていて。
それこそ「ホームレスにコンビニで商品を買ってあげると行って連れて行き、置き去りにするさまを笑う」みたいなものは当人たちが面白かったとしても「お笑い」ではないんじゃないかとか・・・そんなことを考えております。
・・・いや、どう考えてもお笑いって高度な嗜みでしょｗ
