ちびまる子ちゃんのルッキズムは令和の視聴者に合っているのか！？

昨日、日曜夕方に放送されているアニメ「ちびまる子ちゃん」をたまたま観てまして。

その内容が成人式をテーマにしたもので、「綺麗な人の振袖姿に心を奪われるまるちゃん」っていうのと対比に「ブスが一番高価な振袖を着ている」という蔑み的なお笑い（だったのかなぁ？）が描かれており・・・ついつい「やめとけよ！！」ってテレビにツッコミを入れてしまいました、、、

これって令和の視聴者はどういう気持ちで観たんでしょうねえ～！？

ちびまる子ちゃんって、そもそもそういう感じだったよな

まぁ、そもそもちびまる子ちゃんって、昭和後期～平成初期に連載されていた作品なわけで。
今とはコンプラも全然違う時代の産物だったんですよね。

下手なことは言えませんが、当時は「見た目を侮蔑して笑う」、みたいなのがまかり通っていたというかｗ
まだまだ「ハゲ、デブ、ブスがそれだけで面白かった時代」だったのかもしれません。

フット後藤「ハゲとるやないかい！」って面白い？身体的な特徴で笑える感覚のズレについて

というか、エッセイ等を読む限りでは作者のさくらももこ先生も外見へのコンプレックスを抱えていたような印象があったので、そういうところへの憧れと自虐的な笑いという感じだったのかもなぁ。

思い返してみれば僕も小学生の頃にアレを観て、みぎわさんとかみどりさんっていうキャラクターの容姿を蔑む内容に笑っていたような気もします。

なので今回の「ブスが一番高価な振袖を」という件も、まぁ・・・ちびまる子らしいというかｗ
特に疑問に思わずスルーすることも出来たはずなんですよねえ。

でもなーんか引っかかっちゃった。

原因は「たまちゃんのお父さん」かも・・・

お話の内容として、成人式で綺麗な振袖を着ているお姉さんを観て「きれいだな」って思うところは全然良かったと思うんです。

問題だったのは高価な振袖を着て美容室から出て来た女性を観た時にまるちゃんが発した一言・・・「着物もあんな人に着てもらったら嬉しくない」（うろ覚えですが・・・）というものですよ！！
まぁ・・・子供の意見なので？目くじら立てるようなことではないのかもしれませんが、、、

放っとけよ！とｗ

誰がどんな服着たってええやんけ！！

（着物が嬉しいとか嬉しくないとか考えるわけないでしょ！！！）

一応まるちゃんとしては「私も絶対に似合わないと思うから、成人式では着たくない」というところに帰着していましたけども。
それはそれでいいじゃん。でも、着たい人は着たらいいじゃん！！

でね・・・このお話、全然救いがなくって。
たまたま道端でたまちゃんのお父さん（カメラ好き）と、その振袖の女性が鉢合わせた時に「写真を撮ってもらったら？」という流れになったんですよ。

僕としてはたまちゃんのお父さんがルッキズムへの配慮がある設定（というかこだわらない人）で、ちゃんと撮影して、なんだったら雑誌のコンテストに応募して・・・うまいこと綺麗な話になるのかなーと期待してたんですけども・・・。

結局たまちゃんのお父さんも「ええ・・・！？」みたいな感じでドン引きしたまま嫌々写真を撮影し、そのまま終わる・・・っていう。

そこは大人なんだからさぁ・・・。
・・・ねえ。

もうホント、救いのない、クソみたいな話だったのですｗ

（繰り返しになりますが、元々ちびまるってこんなんだけどね）

追記

あっ・・・
もしかして「たまちゃんのお父さんは年齢的には大人なのに対応は子供だった」っていう、成人式へのアンチテーゼ的なお話だったのかな（考えすぎ）

成人式の前日にやんな！ｗ

僕は令和の視聴者が本当にこのお話を見て「アハハ、ブスが高価な振袖ってー！ｗ」と笑えるのかどうか？？というところにもすごく引っかかったんですけども、それよりも何よりも引っかかったのは

「これ・・・成人式の前日にやること？？？」

ってところでしてｗ

最悪でも救いのあるお話だったらまだ良かったんだけど、あのままだと「ブスが高価な振袖を着ることが悪」というような雰囲気で終わってしまっていたのでね。

・・・あの振袖を着ていた子がすっごいイジワルとか、めちゃ性格が悪いとかだったらまだスカッとしていた可能性はあるんですよ。
でも今回のはそこへの言及がなかったので、もしかしたら天使みたいに心の綺麗な子だったかもしれないのに、顔に似合わない振袖を着ていたという理由でボロクソに言われて終わるという内容になっていたのが気になりました。

もし、これを見て「やっぱ振袖やめよかな・・・」って思う人がいたらどうすんの！！！（クレーマー）

おわりに

ちなみに、何を隠そうワタクシはルッキズムの権化と申しましょうか・・・若い頃から常に他人の容姿に優劣をつける癖がついておりまして、テレビでアイドルなんかを見ていても「この子はカワイイ、この子はブス可愛い、この子は整形顔・・・」みたいな選別を自然とやってしまっていたのです。

（最近はだいぶ反省＆軌道修正しておりますが・・・！！）

これは容姿へのコンプレックスが大きかった母の影響だと思ってます。（←すぐ人のせいにするやつ）

ただ、そんな僕が観ても今回のちびまる子ちゃんは酷かったなぁー・・・と感じたのでね。
相当ひどかったんじゃないでしょうかｗ

・・・で、気になって”令和の視聴者”である息子に「今回のまるちゃんどうだった？」と聞いてみたところ・・・「変な顔の人が綺麗な着物を着てて変だったのが面白かった」とのことで、、、、
なんか・・・ルッキズムっていうのは人間に元々備わった価値感なのかもなぁ・・・と、なんだかやるせない気持ちになりました。救いがねえ。

・・・新成人のみなさま、おめでとうございます。