ガンプラ凄技テクニック「起動模型超級技術指南」を読んだ!!
2024/04/08
出ました〜!
プロモデラー林哲平氏の凄技シリーズ(通称”林本”)第三弾・・・!
前2作のような「週末でつくる」教科書ではなく、今回はガチのシナンジュ・・・もとい、指南書と呼べる”ガチ本”です!!!
それゆえ氏の書き込み量も尋常じゃなく、とてもじゃないけど1日や2日そこらで読み込めるような内容ではありません。
それだけ熱い想いのこもった本だと思います。
第三弾も読ませて頂いたので感想を書かせてください!
初心者向けじゃない初心者向けじゃない不思議な気持ち
今回の林本の概要は表紙に掲載されている「すべての制約を解除して究極のガンプラを創れ」が物語っていると思います。
とにかく作例や技術解説の方向性が前2作とは異なっており、予算、時間、手間などに制限を設けず・・・持てるすべての力で作るための超絶指南書なわけです。
そういうわけなので、残念ながら(?)この本は「初心者モデラー向け」ではありません!
オラザクなどのコンクールで優勝を狙っていきたい人向けと言えるのではないでしょうか。
では初心者は読む価値がないことを意味するのか??
・・・否!!!
始まりなのだ!(言いたいだけ)
というのも、作例以外に「ガンプラが上手くなる10カ条」や「作品の評価基準」などのコラムが充実しており、むしろ初心者こそこういったマインドから先に触れておくことが重要なのではないかと思うからです。
そのため「初心者から上級者まで使えるテクニックガイド」と呼んで差し支えないのでしょう。
(偉そうにすまん)
コラムと言えば、ガンプラの歴史なんかもがっつり書かれていて面白かったなぁ・・・。
ガンプラが発売されたのが僕の1歳の誕生日だったっていう衝撃な出会いもあって感謝ww
「大人の夏休み自由工作」が著者の真骨頂!
この本では通常の作例に並んで、「ミキシングビルド」と名付けられた複数アイテムの融合作品がいくつか掲載されています。
その中でも小林版ジ・オのように、100均アイテムを駆使して作られているもの・・・林先生はこれを「大人の夏休み自由工作」と表現されていましたが、僕はこれが林先生の真骨頂だと思っております。
なんていうか・・・ケルバーダインなのよw
[参考]SF3Dを目指してオリジナルロボを作っていた時代。自分の原点「ケルバーダイン」を紹介します!
ケルバーダインに初めて出会った時は衝撃的でして。
これ、本当にそれこそ子供の頃に「これとこれを組み合わせてオリジナルのロボットを作る」ってやってたやつの大人版じゃないですか。
でも、林先生は当たり前のようにサラッとやっているけれど・・・これができるのってすごいと思うんです。
いくら大人だからって、柔軟な発想がなければ作り上げられない代物なんですよ。
きっと普段から、100均に限らずいろんなところで、林先生の目に映るものはすべてロボのパーツに見えてるんだろうなぁ〜!!!
ジーク・ジオングのエピソード最高かよ・・・
まだしっかりと読み込めてはいない本書ですが、やっぱり一番目に止まったのは表紙に掲載されているヤクトミラージュみたいなMS(MA?)ですよ。
「ガンプラ凄技テクニック 機動模型超級技術指南」の完全新規表紙作例として製作した「ジークジオング」
「ネオジオングのパーツを入手した狂信的なザビ派がアクシズのキュベレイ系NT MS開発陣に依頼して単体のMAとして完成させた」と想定して製作しています#ガンプラ凄技テクニック#ガンプラ pic.twitter.com/QCqwg3hbd1
— プロモデラー 林哲平@見るだけでプラモが上手くなるツイッター (@tepepro) October 29, 2021
ヤクトみたいって感じたのもそのはずで、林氏の構想でも永野護氏的な意匠を取り入れた作品として作られていたわけです。※作品自体もラ・フェラーリの外装パーツなんかをミキシングされているなど、永野リスペクトになっているっていう!→これ関係なかった、、
で!
これの制作解説もすごかったんですが・・・僕はその後に掲載されていたエピソードにグッとくるものがありました。
当初は作品の設定として「ラスボス」を意識されており、その禍々しさといいますか、畏怖すべきマシンとして作られていったんですよね。
でも奥様の「ピカピカしてる方が哲平さんの本にふさわしい」という一言で、ドズル中将のザクのようなエングレーブが施されて・・・それを見たお子さんたちが「くりすますのがんだむ」という表現をされて。
戦争のために生み出されたマシンが「平和の象徴」に変わっていった・・・っていう。
ガンダムの世界観ってどうしても「戦争」と引き離せないじゃないですか。
モビルスーツっていうのが戦争の道具なので仕方ないんですけど、でも戦争のあとには平和な世界がきっと待っているはずなんですよね。
「休戦」ではなく、戦争が終わったあとのモビルスーツってどんな扱いを受けているんだろう??とか、色々考えさせられました。
すごない???アニメ作品ではなく、その劇中のモビルスーツ一体から・・・しかも架空のマシンからここまでのストーリーが紡ぎ出せるのって・・・。
なんか、もう書いてて感動して泣けてきたw
おわりに
いやー、そんな感じでとにかくすごい本でした。(ほぼ技術に触れてなくて申し訳ない)
これね、超絶指南書って言ってるけど、誤解を恐れずに言うなら「林哲平ファンブック」ですよw
林さんの人柄が書籍にも表れているというか・・・ポジティブに、そして柔軟に模型を楽しんでいる姿が見えてくる感じ。
僕ら初心者モデラーはそういった思想、姿勢を参考にして模型に向き合っていけることが幸せなんじゃなかろうかと。
これは技術指南の難度こそ違えど、凄技シリーズ3作を通して一貫している部分でしたね。
↑ちなみに第一弾がこちら。
↑第二弾がこちら。
ま、そんなこんなで・・・
実家から積みプラしてたメタスを持って帰ってきちゃいました。
この子も平和の象徴として組んであげたい感じです。ありがとうございます!
※「人気キャストを使うべし!」という教えを早速守ってないヤツw
2024/04/08
Comment
うおおおおおお!!!!
素晴らしい書評、ありがとうございます!!!!
ケルバーダインまで取り上げていただいて…… あれを作っていた頃はまさかこういう形で結実するとは思ってもみなかったので感無量です!
ジークジオングは本当に家族の協力なくして完成しなかったです…
我が家はいつもは子供と一緒に9時ぐらいに寝るのですが、あまりに作業量が多すぎて「お父さんと一緒に寝たい!」という子供たちを説得して夜作業させてもらったり、いろいろ助けられました!
「林哲平ファンブック」のお言葉がすごく嬉しいですw
そして旧キットメタスで閉めるのがもう最高すぎです!
重ね重ね、ありがとうございます!!!!
林さん!!
コメントありがとうございます!!
いやー、林さんと知り合えてよかったです!!尊敬してます!(まだお会いしたことはありませんがw)
ケルバーダインのエピソードもとても面白かったです。
本当に人生ってやつは、それまでに積み重ねてきたものが色んな形で活きるようになってるんでしょうね。
>家族の協力
僕なんかはついつい家族への感謝を忘れてしまうことがあるのですが・・・いろんな面で助けられているんだよなと言うのを再度考えさせられました。
それにしてもお子さんが2人いるご家庭で大作を仕上げて記事まで入れているなんて、、、本当にすごい。
>ファンブック
失礼じゃなかったでしょうかw
でも本当に、林さんの作品が好きな方がより林哲平という人物を好きになる一冊だったかなと!!
メタスは実家にずっと(20余年)放置されてて気になってたのです、、、どうにか完成させたい。
最後に・・・思い込みでざーーっと書いてしまったところがありますので、後日ちょいちょい修正していくかもしれません^^;
特にZやZZの機体は勝手に「全部永野デザイン」だと思い込んでました、、、あっぶねえ!!