やらせランキングサイトが問題になっているらしいけど、何が問題なのか?ステマは悪?
2017/08/09
やらせランキングサイトが問題になっているらしい。
先日、朝日新聞デジタルでこんな記事を読みました。
お金払うから1位にして 「やらせランキング」実態は|朝日新聞デジタル
果たして何がどう悪なのか?ちょっと考えてみました。
やらせランキングサイトの問題について
正直、アフィリエイトをやっている人ならば、”ランキングのやらせ”なんて当然だと思っていると思う。
少なからず僕は、ステマだって悪いことだとは思ってない。
むしろ、それを「悪だ」と言える人は、どれだけ綺麗な環境で生きてこられたんだろうと、羨ましさすら感じます。
駅の広告、電車の吊り広告、テレビCM、ウェブサイトに紛れ込む広告などなど、
広告と呼ばれるものは僕らの生活に自然と溶け込んでいます。
あまりにも自然だから僕らが意識しないだけで、
僕らが知っている商品の大半は、そういった広告から得た情報で成り立っています。
「そんなことはない。おれは広告なんて一切あてにせずに商品を選んでいる」
なんて思う人もいるかもしれませんが、それは驕りです。
たとえば普段使っているシャンプー。
どういう理由で選んだのかを考えてみたら、人によって理由は違えど、
少なからず広告に左右されていることがわかります。
ある人は、「人気No.1」だからそれにした。
ある人は一番安い(広告の品)からそれにした。
ある人は、「硬い髪の人専用」と書いてあったからそれにした・・などなど。
「自分で選んだ」と思っているものは基本的には「自分で選んだ気にさせられた」ものだという事です。
極端な話をすれば、シャンプーを使う事自体が広告に踊らされている事に気づいていないというわけ。
これはクロード・ホプキンスという広告の神様みたいな人が、
当時歯磨き習慣がなかったアメリカ人に歯磨き粉を販売した話を知ると、よくわかると思います。
僕は「習慣の力」という本で読みました。
広告って悪者扱いされるけれど、経済を動かしているという目線で見たら全然いいヤツなんですよ。
じゃあ問題はなんだろう?
お金を積むことで「本当にいい物」じゃないものが宣伝されることが問題なんでしょうか?
本当にいい物って何?
そもそも本当にいい物ってなんだ?って思うと、これもまた厄介で。
例えば僕だったら、iPhone5ってスマホとしてすごく優秀な端末だったんです。
だからiPhone5が10年使える状態だったら本当にいい物だったと言えただろうなと思うんです。
でも、iPhoneに限らず、電化製品ってうまいことタイマーがついてるんですよね。
ソニーに限らずw
iPhoneなら、iOSをアップデートするたびに重くなっていきますし、
何年かに一度のタイミングで買い替えないといけないような感覚にさせられます。
これはちょうど、アメリカのビッグスリーと呼ばれる三大自動車メーカーが60年代ごろに行った「計画的陳腐化」と同じで、
経済を回す為にはメーカーは自ら商品を陳腐にしていかないといけないという事に繋がるかと思われます。
つまり、ユーザーにとって「本当にいいもの」ばかり作っていたら、メーカーとしては仕事がなくなっちゃうわけ。
仕事がなくなっちゃったら、社員に給与を支払えなくなるから会社はどんどん潰れちゃうし、
会社がなくなったらみんな働けないから困っちゃう。
そう思うと、「本当にいいもの」なんて作っちゃダメで、
「本当にいいもの風に見えるもの」が世の中には出回っているということになります。
てことは、僕らがいろんな場所で目にする広告物は、「本当にいいもの風に見えるもの」で溢れていることとなり、もし「本当にいい物」を作っている人がいるんだとしたら、
「あいつら金積んで広告だしやがって」
って思ってるかもしれない。
でもこれって、物事をマクロで見るかミクロで見るかみたいな話であって
どちらが正しいとは言えないような気がします。
ランキング形式だからいけないのか?
そうなるともう一つ思うのは、「ランキングだからいけない」ということか?ってとこ。
先のサイトで書かれていたのは、C社さんが「なぜわが社が最下位なの?」って疑問に思っていました。
この疑問に答えるなら、「C社さんのアフィリエイト報酬額が低いから」とか、「C社さんはアフィリエイターに不親切だから」とかなんだけどw
それはさておき、
「アフィリエイターなら誰しも一度はランキングサイトを作ったことがあるよね」って、
どこかの先輩アフィリエイターさんが書いていた通り、ランキングサイトって作りやすいんですよね。
なぜなら、ユーザーからしても買いやすいから。
で、そりゃランキングで最下位にされた会社からしたら、そりゃたまったもんじゃないと思うけれど、
これってアフィリエイトだけの話じゃないですよね。
例えば、僕なんかは飲食店をやっていたからどうしてもすぐに食べログが頭に浮かんじゃうけど、
あれだって全然まっとうなランキングじゃないですよ。
もちろん表面上は正しいかのように表示されるし、お金を積んだからって順位が変動するようなもんではないけれど。
でも一般に飲食店を探す人からしたら、
食べログでランキング下位のお店にわざわざ行こうなんて思わないですよね。
テレビ番組のランキングとかも同じ。
「え、これ誰が決めたランキングなの?」っていつも思ってます。
先の例で言えば、C社さんは誰が決めたランキングだったら納得したのか?と疑問です。
こんな風に思ってたら、職業病
と、ここまで書いておきながらなんですが、ここで急に手のひら返しw
もし、こんな風に思っていたのなら、それは職業病かもしれません。
広告は悪ではないですが、お金を積まれたことで不本意なランキングを正当化するのは
結局のところ「ユーザーの役に立っているのか?」というところからズレてます。
業界の人なら納得するかもしれないけれど、やっぱり一般ユーザーが納得しなかったら商品は売れないですもんね・・。
アフィリエイターは特に、訪問者が納得いく形で、かつ「本当にいいと思われるもの」をランキング上位に紹介して・・って形は崩せないのかもしれないですね。
そもそも自分が得られるお金に目が行っちゃうからランキングの改変が起こるわけで、
ユーザー第一主義であればお金そっちのけでランキング作れるはずですしね。
ただし、ランキングも難しくて・・例えば僕なら「ONE PIECE」って間違いなく面白いんだけど、
アンチからしたら面白くないわけだし・・人それぞれ感じ方ってありますからね。難しい。
おわりに
ちなみに、以前僕が経営していた飲食店を、
全国展開している雑誌に掲載して貰おうと思ったことがあります。
で、雑誌社に連絡したところ、1ページの掲載料が100万円でした。
(ずいぶんキリがいい数字でしたw)
100万円支払えば、
知名度もあって、僕の店に興味を持ってくれそうな人が読んでいる雑誌に情報を載せられたわけです。
しかも、「記事風」に。
もしあなたが普段から読んでいるファッション誌があったなら、
そこでモデルさんが着ている服は、誰がどういう観点で選んだのか?を考えてみてください。
数あるブランドからなぜそのブランドが選ばれ掲載されたのか。
そしてそれは果たしてステマ(やらせ)に該当しないのか?などを。
2017/08/09