【画像生成AI】強GPUパソコンを買うかGoogle Colabを使うか【Stable Diffusion WebUI】
2023/08/08
画像生成AIが面白すぎます。
いろいろ倫理的な問題は解決してないですが、こういうのは民意に逆らえないので今後の主流(の遊び)になっていくんじゃないでしょうか。
余談ですが、僕は「絵がうまく描けたからってなんやねん」という想いが根底にありますので、AIイラストは遊び程度に考えておくのがいいんじゃないかと思ってます。(この辺はまた別途書きますねw)
※追記:↑書きましたw
さて!!
画像生成AI、僕は「Stable Diffusion WebUI」のAutomatic1111というアプリを使っているのですが、これを動かすためにはそこそこのGPUが必要になってきます。
並のパソコンでは動かせません。
じゃあ僕のパソコンはすごいGPU搭載機なのかというと、全くそんなことはなくて。
有料サービスのGoogle Colabを使って試しています。
でね・・・やっぱり気になるのは「強GPUパソコンを用意するのとGoogle Colabを使うの、どっちがお得やねん」ってことだと思うんですよ。
そこで簡単に比較してみました。
強GPUパソコンとGoogle Colab、画像生成AIではどっちがお得?
とりあえず両者の特長を表にしてみました。
自PC | Colab | |
---|---|---|
導入コスト | 5万円程度から | 0円 |
運用コスト | ほぼ0円 | 1時間あたり23円から |
メンテナンス | 自分で | 不要 |
環境構築 | やや難しい | 比較的簡単 |
使用環境 | ローカル | オンライン |
まず導入コストなのですが、GPUに優れたパソコンを買おうと思うといわゆる「ゲーミングPC」と呼ばれるようなスペックになってくるので、BTOでも10万円オーバーから・・・となるでしょう。
もし手持ちのパソコンをアップグレードする形で強GPUなグラボを導入するのだとしても5万円程度から。
一方Google Colabなら0円で導入できるうえに、GPUは2023年5月時点でTesla T4というそこそこのモノが用意されています。
(プランによってはさらに高スペックなGPUの選択も可)
ただし運用コスト面でいうと、手持ちのパソコンを使えるのであれば電気代ぐらいしかかかりません。
電気代についてはGoogle Colabを使っていてもかかってくる部分なので、比較対象にしなくてもいいかなと。
(と言ってもゴリゴリGPUを稼働させた時の電力がどんなもんかはわかりませんが、、、)
Google Colabを使った場合の運用コストは、1時間あたり約23円の”GPU使用料”がかかると思ってください。
※100コンピューティングユニットあたり1,179円の契約、1時間あたり1.96コンピューティングユニット(T4)使用時
単純に、「手持ちパソコンで無制限につかえて5万円 v.s. Google Colabで1時間あたり23円」で比較すると、2,174時間(約3カ月)以上使うのならローカル環境を整えた方がお得!ということになります。
どう使うかにもよる
3カ月程度なら使いそうだなぁ・・・と思うかもしれませんが、あくまでこれは「2,174時間ぶっ通しで使った場合」の概算に過ぎません。
たとえば何かの研究だったり、これをガッツリと仕事にするなど、24時間×90日まるっと画像生成するつもりならこの計算が生きてくると思います。
・・・ガッ!!
画像生成に費やせる時間なんて、一日のうち数時間だと思うんですよ。
たとえば僕の場合、初めてのGoogle Colab x Stable Diffusionの100コンピューティングユニットは、20日かけて使い切りました。
平均すると1日あたり5コンピューティングユニット=2.5時間ぐらいずつ使った感じでしょうか。
(実際はそのうち2日ぐらいは多忙で触れない時間もありました)
なのでまぁ、1か月あたり150ユニットあれば済む話で・・・5万円と比較するなら約28カ月ってところが境界線になってきます。
28か月・・・2年と4カ月ですか~。
その間に画像生成への興味を失っているとか、求められるマシンスペックが変わってくるとか、AI周りのルール制定とか、そういうのが無ければいいんですがw
あとは自PCだとPython環境の構築やメンテも自分でやらなければならないし、画像生成中に他の作業をすると効率が落ちるなどのデメリット(?)も。
ローカルの方が融通が利きやすい?
Google Colabはあくまでウェブ上のドライブをマウントしてPythonを動かすため・・・たとえばStable Diffusionで美少女キャラを生み出すための要となる「Modelファイル」なんかも全部Google Driveにアップロードしておかないといけません。
Modelファイルって・・・1つあたり2~4GBぐらいの容量があるんですよ。
Google Driveの無料で使える範囲は15GBまでなので・・・Stable Diffusion WebUI本体の容量なども加味すると、3つ~4つぐらいまでしか置いておけないのです。
さらには生成した画像もGoogle Driveにガンガン保存されていくため、すぐに容量を圧迫し始めるんですよね・・・。
これがローカル環境であれば数十GBくらいなら簡単に確保できると思うので、その辺は自PCを使う利点になってくるかなと。
(もちろんGoogle Driveの有料ストレージ分も費用負担できるのならそっちでも問題なし)
それから、生成だけでなく学習も視野にいれるならローカル環境を整えていった方がいいのかもしれません。
おわりに
とりあえず僕は今のところ派手じゃない程度に画像生成できれば良いレベルなので、Google ColabのPay As You Goプラン(コンピューティングユニットが無くなったら補充していくプラン)で様子を見ている次第です。
参考までに、100コンピューティングユニットで生成できた画像数は7,250枚程度でした。
(基本は512x512pxの20stepで、たまに高画質で出したい時だけ画像サイズとステップ数を変更する感じの使い方。後半は1024x1024pxを出しまくったので時間ばっかりかかりました)
1,179円払って7,250枚だとちょっと少ないと思われるかもしれませんが、コンピューティングユニットの使用は画像生成時だけでなく、毎回のAuto1111インストールだったり、設定ファイル変更時のアイドル時だったりにもかかってますのでね・・・。
さらにはStable Diffusion WebUIってちょいちょいエラーが出て起動しないことがあって。
その原因解明をしている時にも余裕でGPUは使用されているので、こういうのが徐々に解消されていけばもっとたくさん生成できるようになるんじゃないかなぁ~。(要Pythonの学習、って感じですが)
起動時のアイドルタイム(4分ぐらいかかる)というのも本当にもったいないので、たとえば生成したい画像のプロンプト一覧なんかを先にテキストベースで作っておいて、「今日は生成する!」と決めた日に一気にガンガン生成していくのが良いかもですな。
追記
ちなみに、まだ試してはないですが、Google Corabなら実装環境がオンラインなのでスマホやChromebookでの画像生成も可能なんじゃないかと思ってます。
まぁスマホなら他のAI画像生成サービスとかもあるのでStable Diffusionにこだわる必要はないのかもですが、参考までに。
2023/08/08