ブログが書けたよ!

自分がやってきたことだけなんでも書く、ジャンルむちゃくちゃマガジン

WELQの問題って、著作権と医療薬事法違反、倫理的な問題をごっちゃに考えるのは怖いなと思ったお話。

 -

      2020/05/02

昨年末からDeNAのまとめサイトが話題になったおかげで、一般人にも「キュレーション」という言葉がかなり浸透したんじゃないかなと思います。

WELQに端を発する例の問題って、何が問題なのかというと「著作権を侵害してるよね」ということと「薬事法・医療法違反してるよね」ってことの2つが主なのかなと僕は感じています。

・・・が!

どうも世の中の風潮的には「キュレーションは悪」「まとめサイトはウンコ」「アフィリエイター死ね」という方向にいってないかと感じる部分もあって、これはちょっとおかしいんじゃないかなと思いました。

そもそも「まとめサイト」自体は悪でもなんでもないと思っています。
そのあたりについていろいろ考えたことをダラダラ書いたので「こんなアホなこと考えてるヤツいるんだー」ぐらいに感じて貰えたら幸いです。

まとめサイト自体はなぜ悪ではないと思うのか

僕自身、まとめサイトというのは全然悪いと思っていません。
というのも、ユーザーの立場から見て便利だからです。

専門家はたいていの場合、「専門知識ありき」で文章を書いてしまいがちです。
でも、ライトユーザーは専門知識がない場合が多いんですね。

つまり、誰しも彼でも専門的な文献を読めるわけではないということ。

残念ながら専門家や専門家を擁護する人は頭がいいですから、頭が悪い人の気持ちってなかなかわからないんですよ。
そんな時に要件をかいつまんでまとめてあるまとめサイトっていうのは重宝するわけです。

だから「まとめサイトなんてウンコ」という決めつけはあまり良くないんじゃないかなと思うんです。

著作権の侵害が悪とばかりは言えない?

今回の件で挙げられているのは「法律違反じゃないの」っていう点が大きいと思っています。
法律違反は確かに良くないことですから、それを「別にいいじゃん」なんていうつもりはありません。

ただ、「法律違反=罪」となるものとならないものってあるじゃないですか。

著作権の侵害なんてのはまさにこれで、被害者が訴えなければ罪にはならない問題のはずです。
現に僕も昔、自分が描いたイラストがNAVERに勝手にまとめられていましたが、訴えるどころか逆に嬉しかったですし。

これがもし、誰かが(まとめサイトではなくとも)「俺が描いたイラストだぜ」と偽って僕のイラストを載せていたら、訴えたかもしれないですが。

著作権の侵害についてはあくまで被害者とされる方が訴えない限り、まわりの人間がどうこう言うような問題ではないと思うんですよ。
それこそ「余計なお世話」に成りかねない。(余計なお世話とは言ってない)

なので、「まとめサイトはウンコだな!」と叩く人が、自分が著作権を侵害されたわけでもないのに「著作権侵害してるしウンコだな!」なんていうのは、なんだかちょっと変だなと。
「飲食店にスピーカーが設置してあるから著作権を侵害する恐れある」「だから著作権料(使用料だったかな)を徴収する」と言ってるぐらい変に感じてしまいます。

そこで叩くべきは「薬事法・医療法に違反してるやん!」ってところだと思うんですよね。
現に違反していた記事が10本程度あったということなので、それは叩かれてもしかたないんだろうなと。

信憑性という言葉の信憑性はこれいかに

叩いている人の中には「肩こりは幽霊によるものかもなんていう信憑性の薄い記事も」なんて言っている人がいて、「信憑性が薄い記事を投稿していることが問題」とする意見もありました。

でもこの信憑性ってなんなんだろう?

たとえば医師100人のうち100人が正しいということが「信憑性がある」というのであれば、信憑性のある記事を書くのってかなり困難じゃないかなと・・・。

いやもう、医者だけしか文章を書いちゃダメみたいな話になりかねませんし、それが全医師が正しいとした内容かどうかをどうやって証明するんでしょうか??

なんてことも考えちゃいました。

取捨選択は自由

で、僕なんかからすると、ウェブにおいての取捨選択って個人の自由だったと思うんです。
ウソをウソであると見抜けない人はネットやっちゃダメなんですよ、端的に言えばw

いや、ネットだけの問題じゃなくてリアルな生活でもそうです。

ネズミ講とかマルチにひっかかる人、新興宗教にハマる人、みんな自己責任じゃないですか。
自分がいま正しいと思っている生き方だって、本当に正しかったのかどうかなんて死ぬまで、いや死んでもわからない可能性があるわけですよ。

みんなその時代その時代において正しいとされる選択肢を、自分の知識の範囲内で決めているだけというか。

戦争で人を殺すのが悪だと言い切れる現代の平和な僕らと、当時の戦争を体験した人の戦争観はきっと違いますよね。
僕らは安全な外野から「倫理」を武器に石を投げる事ができるけれど、当事者にしてみたら安全な立場にいなかったわけだから判断のしようがなかったかもしれないわけです。

今はそういう時代にくらべて圧倒的に情報を自分で得ることができる時代です。
まとめサイトを信用するのも、まったく信用しないのも、取捨選択は自由に行えばいいのに、と思うんです。

少なくとも、宗教に心が救われそうな人に対して「そんな宗教絶対に入るべきじゃない」のように道を示すのは余計なお世話になってしまうかもしれないですよね。
まぁ、僕はマルチも宗教も大反対ですがw

経済的であることと倫理的に正しい事は必ずしも一致しない

「アフィリエイトのために信憑性のない記事を書くのは倫理的にNGだよね」というのもなんとなくわかりますが、ただアフィリエイト叩きたいだけなんじゃないの?って気もします。

結局はアフィリエイトってウェブを使った広告業務の一つであって、テレビのCMとか電車の広告とかとなんらかわらないわけですよ。

テレビを見ている人には繰り返し「髪がサラサラになりそうなシャンプー」のイメージを見せることで、ユーザーに「これ使ったら髪がサラサラになりそう」と思わせるわけじゃないですか。
でも、有識者からしたら「あのシャンプー使ったって100%サラサラにはならないよね」って思うかもしれない。

僕からしたら世の中にあふれる広告だって全然信憑性がないし、倫理的にどうなのって思うところがないわけでもないです。

ただ、そんなこと言ってたら経済が回らないというか・・・商品を選べませんよね。
同じようなシャンプーが同じ値段でずらーっと並んでて、どれ買うんだろう?みたいな。

それこそみんな自分で成分とかを研究し尽くしてから買うことになるのかな?

でも、それが面倒って人もいるんですよね。
「本当に効くかどうかじゃなくて、良さそうだから買う」みたいな。

ファッション業界でも「今年の流行り」とかやりますけど、あれだって「流行り」じゃなくて「流行らせ」てるだけじゃないですか。
こぞってファッション雑誌や店頭、テレビやファッションショーで同じようなアイテムを見せることで「いいな」って思わせるというか。

MA-1なんて数年前までは「まだMA-1着てるよ、だせー・・・」って言われてたアイテムですよ。
それが今や男も女もみんな着てますしね。

結局は印象操作をさせられているに過ぎないのに、みんな自分で取捨選択したと思っているだけじゃないですか。
こんなのも全然倫理的じゃない気がするんですけどね・・・どうなんだろう。

全てがごっちゃになって「キュレーションは悪」という風潮が一番こわい

物事の良し悪しって、あんまり単純じゃないと思うんですよ。
「あいつが嫌いだから●しちゃおう」みたいなのは現代社会においてはかなりの悪だとは思いますが、その背景とかを考えたときに必ずしも悪だとは限らないこともあったりとか。

で、キュレーションサイトもそうだけど「キュレーションだから悪だよね」っていう風潮になりそうで怖いなと感じています。
というのも連日テレビやらネットやらでDeNA叩きが繰り返されることで、よく知らない人でも「あー、なんかDeNAって会社が悪いことやったのね」って印象がついてしまっているだろうから。

みんな物事の上辺だけ舐めるのって好きですからね。僕もだけど。

でも、悪いのはあくまで医療法に違反していることとか、著作者から訴えられた著作物だとかであって、故意に商品をオススメすることでアフィリエイト報酬を得ようとすることだとか、記事をまとめることそのもの、引用元を明確にしていないことなどが悪ではないはずなんですよ。

なんでもかんでも「キュレーションは悪」としてしまうとWEB上の有益な有益なキュレーションコンテンツもなくなってしまうだろうし、あまりよくないんじゃないかなとも思います。

そして、そもそもそのあたりをごっちゃにして叩いてしまうこと自体は悪ではないのか!?なんてことも考えたりしちゃうわけです。

おわりに

実は叩く人には叩く事で得られる利益というのも存在しているんですよね。
テレビのコメンテーターなんてまさにそうで、あの人たちにはスポンサーがついているわけですから、スポンサーにとっての不利益になることは言えないわけじゃないですか。

逆を言えば、スポンサーにとっての利益になるような存在としてそこに存在していなければならないわけで、彼らが叩く内容が必ずしも正しいわけではありません。

でも、深く考えもせずに番組を観ている人からしたら「あー、キュレーションサイトってクソなんだなぁ」と感じるには十分なんだろうなと。

ただまぁ、そんなこと言っても仕方ないですけどね。
川越シェフの水の件だって、全然悪でもなんでもなかったんだけどみんなに叩かれて結局謝罪しなければならなくなったわけだし・・・民衆のチカラって強いんですよね。
魔女裁判みたいなもので、正しいか正しくないかは民衆が決める的な。
そんな民衆を上手に印象操作した人たちが勝っていくんだろうな・・・。

願わくば、Googleがんばれ!ってとこですかね。
結局はみんな自分が検索で辿り着いたサイトでしか判断できないわけだから、「正しくないサイトが上位にこない」って仕様になっていれば何の問題もなかったわけですし。

ちなみに、こんなことを書いていますが、僕が運営するアフィリエイトサイトは一連のキュレーションサイトが消えたおかげか、そのあたりから売上が伸び始めたのでなんら文句はありませんw
ありがとう、DeNA。
ありがとう、センテンススプリング。

 

   

 -

      2020/05/02

スポンサーリンク