写真の保存はNASとオンラインストレージ、どっちが良いのだろう?
スマホを使うようになってからというもの、趣味や家族の写真というのがべらぼうに増えました。
僕のスマホで撮影した写真だけで、2年強で20GB超です。
もちろん、消してもいいと思える写真もあるのですが、中には消したくない想い出の写真もたくさんあります。
出来れば保存しておきたい。
そこで・・・我が家では「NAS」を導入しました。
そうそう、これね。
美味しいのよね。
特に油たっぷりで焼いたナスにネギ乗せて、おつゆかけたヤツが最高なんd・・・ってこのナスじゃないよ!
もちろん顔面を真っ黒に塗っちゃったディレクターさんでもないです。
家庭内ファイルサーバー、Network Attached Storageこと「NAS」です。
我が家ではSynology DISKSTATION DS115JというNASキットと2TBのHDDで構築することにしました。
今から2年前ぐらいに導入して、今のところ特に問題もなく、とても便利に使えています。
・・・が、最近ふとこんなことを考えたのです。
「自力でNASを導入しないで、オンラインストレージ(クラウドサービス)に全振りした方が良かったんじゃないのか??」って。
オンラインストレージっていうのは、Google Driveとか、iCloudとか、Amazon Photoみたいな、ああいうサービスのこと。
MicrosoftのOne Driveとかもそうですね。
どちらもメリット・デメリットがあると思うので、ちょっとその辺をまとめてみました。
NASとオンラインストレージのメリット・デメリット比較
とりあえず一覧にしてみたのがこちら。
NAS | オンラインストレージ | |
---|---|---|
イニシャルコスト | 数万円 | 0円 |
ランニングコスト | 0円? | 月額500円程度から |
導入の手間 | あり | なし |
使い勝手 | △ | △ |
メンテナンス | 要 | 不要 |
安全性 | △ | ○ |
順に説明します。
イニシャルコスト(初期費用)
NASの場合、僕が導入した時のように「NASキット」を買うとか、あとはラズパイとかを使って自力で構築するとかの必要があると思うのですが、いずれにしろ初期費用がかかります。
ハードディスク代も絶対にかかってくる部分ですからね。
僕の場合は全部で2万円弱といったところで2TBのNASが構築できましたが、RAID構成にしていないなど物理的な障害への保証がない状態です。
なのでそのへんを突き詰めていけば、もっと初期費用もかかってくることになります。
オンラインストレージの場合は初期費用が0円であることが多いです。
ランニングコスト
NASの場合、とりあえず最初に設定さえすればランニングコストはかかりません。
もちろん日々の電気代はかかりますが、微々たるものです。
一方オンラインストレージは、「月額○円」のように設定されているものがほとんど。
たいてい最初の数GBまでが無料で、それ以上使うなら500円とか「払えなくもない」っていう金額が設定されています。
もし500円だったとして1年間使うとなると、年額6,000円。
これを10年使ったら6万円なので・・・まぁーそこそこの金額になっちゃうかな。
ちなみに記事執筆時点での代表的なオンラインストレージの容量と金額はこちら。
無料の範囲 | 追加プラン(最低額) | |
---|---|---|
icloud | 5GBまで無料 | 50GB / 130円~ |
Google Drive | 15GBまで無料 | 100GB / 250円~ |
One Drive | 5GBまで無料 | 100GB / 224円 |
Amazon Photo | – | 100GB / 250円~ |
無料で使える範囲は15GBもあるGoogleがさいつよですね。
Amazon Photoはちょっと特殊で、プライム会員向けのサービスとなっています。
月額400~500円程度のプライム会員になれば、フォトストレージは無制限使い放題。
無制限ですよ!?すっご。
ただしあくまで「フォトストレージ」であって、動画の保存はまた別途プランが組まれることになります。
※動画の方は5GBまで無料・・・なのかな。
導入の手間
NASは・・・ぶっちゃけ、NASキットを使ったとしても、そこそこ機械に強い人じゃないと導入が難しいと思います。
もしかしたらBuffaloとかの外付けHDD感覚で使えるヤツだったらもっと楽なのかもしれないけど、僕は試してないのでわかりません。
一方オンラインストレージはめちゃくちゃ簡単です。
なんだったらプランに申し込んでおけば勝手に写真をアップロードして保存してくれるし、特にやることがないかも。
そういう意味だとオンラインストレージに軍配かな~。
使い勝手
使い勝手は「使い方」にもよると思うので何とも言えませんが・・・
NASだと各家庭で「共通のハードディスク」みたいな感じで使えるので便利かな。
(ただ、このご時世でそういう使い方をする家庭もなかなかないだろうけど)
家庭内のハードディスクという側面を考えると、外からアクセスしづらいみたいなのも想像がつくかと。
一方オンラインストレージはどこからでもアクセス可能な反面、パソコン上からファイルビューワで観る・・・みたいな使い方には不向きですね。
※できなくはないんだけどね!
ま、どっちもどっちだな。
どっちも使いやすいとも言えるし、使いづらいとも言える。
ちなみにオンラインストレージ系は漏れなく専用アプリがリリースされているので、こういうのを導入することでスマホからのアクセスがかなり便利になります。
メンテナンス
長期にわたってストレージを使って行くということを考えると、どうしてもメンテナンスが必要になります。
HDDの寿命っていうのがなんとも言えないところだけど、5~10年程度と仮定して、NASの場合は都度HDDの状態チェック、場合によっては取り換える必要が出てきますよね。
一方オンラインストレージの場合は、この辺りの心配が皆無です。
というのもサービス提供側がメンテナンスもやってくれているから。
実は僕も最近、手持ちの外付けHDDが突然クラッシュしまして。
中のデータが取り出せなくなってしまいました。
(クラスタエラーとかで、データ復旧系ソフトを使ってもダメっていう状態に)
こういう心配が極力少ないのはオンラインストレージかなって思います。
安全性
データを保持するという意味では、NASもRAID環境にするなどの必要が出てきます。
それをしない場合はデータが安全に守られているとは言えないかもしれないですね。
また個人で構築した場合だとセキュリティ的な安全面も低いかも。
オンラインストレージならそのあたりもしっかりプロがやってくれているので安心です。
ただ・・・オンラインストレージの場合「急なサービス終了」というのも普通にあり得ますので、そこは注意したいところですね。
僕も2000年代初頭にいくつもの無料オンラインストレージのアカウントを作りましたが、ほとんどが消えてしまいました。
結論
そういうわけなので、極力安く済ませたいと思うのならNASを自分で構築するのが正解かもしれませんが、もろもろ総合的に判断するとオンラインストレージを使った方がいいんじゃないか!?と思いました。
仮に10年で考えた場合・・・100GBの利用ならオンラインストレージでも6万円ぐらい。
NASだと2TBをRAID環境で作ったとして4~5万円ぐらいってところですかね。(そうじゃなければ2万円しないぐらい)
もちろんNASが15年、20年と使える可能性だったりますし、年間10GBずつぐらいファイル容量が増えていくと思うとオンラインストレージのプランを変更しなければならなかったりもするし、一筋縄ではいきませんが。。。
※一番大切なのは「データを整頓する」ってことなんだろうけども。
ちなみに、そこまでたくさん容量を使う予定がなければ、無料で申し込めるオンラインサービスに片っ端から申し込むことで数十GBぐらいは活用していけると思います。
もしかしたら大切なファイルの複製はそこに置いておいて、安いNASを運用するというのが正解かもなぁー
追記
無料から始められるオンラインストレージで「TeraCLOUD」っていうサービスがありまして。
これがなんと最初から10GB無料なだけでなく、紹介コードを入力することで15GBにまで増やせるのだとか。
※僕はまだアカウントを持ってないので紹介コードは作れませんが、「TeraCLOUD 招待」とかで検索すれば紹介コードをシェアしている人が出てきます。
こういうサービスを併用しまくれば、かなり安価にそこそこのオンライン枠が持てそうな感じがありますね。
Dropboxとか使ってもいいし。
ただ、上にも書いたとおりこの手のメジャーじゃないサービスというのはいつ急に終了してもおかしくないので注意が必要です。