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ウェブコミックアプリはそろそろ「売れる漫画」と「面白い漫画」を切り離して考えるべきだ。

 - 漫画

      2018/07/31

ここ数日、漫画村の問題が巷を賑わしています。

知らない人のために書いておくと、漫画村というのは市販のマンガを出版社や作者に無断で公開している海賊版コミックスサイトの一つです。

他人のふんどしで戦っているという時点で、彼らの発言には全く深みがないのですが、彼らが主張する内容の一つには「確かに」と思わせられることがありました。

それは「出版社はコンテンツがフリーでも利益が出る仕組みを作るべき」という部分です。

同じ漫画を題材にしていて、無料であるという点で共通するものに「WEBコミック」があります。
僕も普段からWEBコミックを読ませて頂いているのですが、今回の漫画村の問題と合わせて感じる部分があったので書いておこうと思いました。

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漫画は売れなくても利益が上がる仕組みが必要

WEBコミックと言っても今やいろいろなサービスがあります。

僕が普段から利用しているのはWEBコミックアプリというもの。
主に利用しているのは以下の4つです。

集英社のジャンプ+(プラス)。
小学館のマンガワン。
DeNAのマンガボックス。
セプテーニ?のGANMA!。

いずれも読者は基本的に無料でコンテンツを楽しむことができるようになっており、「コンテンツはお金を払って読むもの」というビジネスモデルが崩れつつあるんだろうなというのが良くわかります。

ただ、その収益モデルってそれぞれ違うようなんですよね。
詳しくはわかりませんが、この4つでいえばGANMA!だけが完全に広告だけで収益をあげられているのかな・・・といった感じ。

残り3つは紙媒体のコミックスおよび有料のウェブコミック(またはチケット)の売り上げが要となっていそうな気がします。

コミックスが売れないと続けられない漫画

なぜそう思ったのかというと、ジャンプ+およびマンガワン、マンガボックスでは結構露骨に「コミックスが売れないと続けられない」というようなことを作者さんが言っちゃってるんですよねw

たとえばジャンプ+だったらこれ。
漫☆画太郎先生が「もういいジャン押さなくていいから・・・アマゾンポチれバカヤローッ!!!」と悲痛な叫びを掲載していました。

画太郎先生はまぁ、もともとこういうことを言う人ですけど、要するに「コミックス売れなきゃ金にならねーんだよ!!」ということを訴えているわけです。

マンガワンだと「血と灰の女王」というクッソ面白い漫画の作者さんが「単行本の売り上げ次第で今後の連載が続くかどうか決まる」というような発言をして物議を醸していました。

現代版デビルマンだこれ・・・マンガワン「血と灰の女王」を読もうぜ!

面白いのに単行本が売れないから連載が終わる・・・っていうのは業界の悪しき構造といった気がしますね。

マンガボックスでも「人間工場」という漫画の作者さんがコミックス宣伝漫画を掲載し・・・

「単行本が出るってことは~~~”打ち切り”へのカウントダウンが始まったってこと」と描いていました。

要するにその会社の収益を出す構造がコミックスの売り上げに依存しているため、「コミックスが売れない漫画家」を抱える余裕はない・・・ということなんでしょう。

そういうわけで、これら3つのアプリはどうにかコミックスを売ろうと必死です。
特にマンガワン編集部のコミックスPRなんかは露骨で・・・逆に笑えてきますw

漫画家が売り上げを気にしなくていい媒体

逆にGANMA!は・・・他3つのアプリと比べるとコミックスのPRが極端に少ない印象がありますね。
人気の「多数欠」なんかは少しコミックスの宣伝が入っていますが、それでも「買って買って~」っていう押し売り感が少ないです。

調べてみたところ、どうやら運営元の会社さんがもともとウェブマーケとか広告っていうのを主体としているところっぽくて・・・コミックスが売れなくても上手に収益を上げられる仕組みが出来ているんでしょう。

漫画家さんにとっても「コミックスの売り上げ」が「連載を続けられるか否かの基準」に直結しないのは、作品を作る上での自由度も違ってくるのではないかと思います。

同様に(?)マンガボックスのインディーズとか、ニコニコ静画とか、ジャンプ+のルーキーとかっていうのも売り上げと連載が直結しなさそうなので作品が自由な気がしますね。
※ただしこっちは作者への報酬はなさそうだし、担当編集者さんなんかもついてなさそう。

そもそも作品を作るのが漫画家さんの仕事であって、それを売るのは出版社側の仕事だということを考えても、漫画家さんが売り上げを気にしなくていい媒体というのが本来は正しい姿なのではないかと思えます。

売れない漫画の排除って危険じゃない?

さて、あくまで僕の妄想の域を出ませんが・・・ウェブコミックアプリには上記のような(売り上げと継続という)制約があるものと仮定して話を進めていきます。

もし、多くの漫画家さんたちが言っているように、「コミックスが売れない漫画」がどんどん排除されていってしまうとしたら・・・漫画業界ってどうなっちゃうんでしょう。

その他の業界と同様に、漫画だって「面白い=売れる」というわけではありません。

たかだか500円ぐらいのコミックスだとしても、それを購入する資金が捻出できない層もいるわけですよ。
端的に言えば、「貧しい読者をファンに抱えた漫画」というのは世の中に残っていけないことになりますよね。
(コミックスを買う余裕がある層をターゲットにした漫画だけが生き残る・・・ということ)

これってすごくまずくないですか??

当然出版社の力の入れどころも「面白い漫画」ではなくて「売れる漫画」にシフトしていくわけですよね。
最近妙に「お色気要素が強くて中身がない」ような漫画が増えているのは、こういったところに原因があるのかもしれません。

※「コミックスでは無修正!」みたいな売り文句、よく見かけるもんね・・・。

売れる漫画=面白い漫画という時代遅れ感

で、こういうのって結構漫画の題材としても使われていますよね。

つまり、売れる漫画が面白いのか、面白い漫画が売れるのか・・・という話です。
究極vs至高、みたいな。(ちょっと違う)

前述もしましたけど、もはや「面白い=売れる」というのはすごく時代遅れだと思うんです。
これって飲食店とかで「美味しい=流行る」といっているようなもので・・・世の中の仕組みってそんなに単純には出来てないんですよ。

だってみんなマクドナルドは「不味い」とか言うけれど、マックって普通に黒字化に成功してますからね。

でもって、その逆である「売れる漫画=面白い漫画」というのも、もはや時代に即していないのかなと。
売れるということと、面白いということはもう別次元なんじゃないかなと思うわけです。

だって「すっごく面白い漫画だから買おう」とは思わないですし、「売れてる漫画だから面白いなぁ・・・!」とも思わないですもん。

すごく面白くてもWEBコミックで読めるなら、僕ら読者としてはそれで良いわけですし・・・。
逆に面白くなくたって買わざるを得ない漫画というのも存在しているので・・・やっぱりこの2つ(売れると面白い)を同列では語れないなと思うのです。

「売れないけれど面白い漫画」が世の中に必要な理由

それでもやっぱり出版社としては「売れない漫画」というのはお荷物なわけですよね。
どれだけ面白かったとしてもお金に代えられなければビジネスとして成り立たないからです。

要するに、そのコンテンツを支えている編集者や漫画家さんに払うお給料を捻出できなかったらやっていけないということ。

そう考えたら「クソほどつまらないけど、なぜか売れる漫画」みたいなのの方が重宝されたとしてもそれは仕方ないでしょう。誰も責められません。

でも・・・それはあくまで「いま」だけを見たときの話です。
「いま」ではなくて、もっと先の漫画業界のことを考えたら・・・どうなんでしょうね。
昨今のテレビのバラエティ番組のように、漫画そのものがユーザーから見限られていく可能性もあるのではないでしょうか。

「漫画ってつまんないよね」
「昔のマンガは面白かったよね」

とか言われるようになってからじゃ遅いと思うんです。

そうは言っても、売ろうと本気なコンテンツの方がクオリティが高い。

なので、「売り上げ」と「コンテンツの継続」は切り離して考えるべきなんじゃないかと・・・思ったりもするんですが、残念ながら現時点では「売り上げ」を意識している出版社の作品の方がクオリティが高く、面白いという事実もあります。

僕がいち消費者として利用しているアプリで言えば、やっぱりジャンプ+やマンガワンの作品は抜きんでているものが多いです。

ジャンプ+は著名な漫画家さん(集英社お抱えの?)が新連載を始めたりしているので、そりゃクオリティが高くてあたりまえ。
矢吹神がダーリン・イン・ザ・フランキスを連載してたりする媒体なわけですしね。

【いちいちエロい】ダーリン・イン・ザ・フランキスが面白くなる予感しかしない!!

まぁ、すごくお金かかってるんだろうなと思います。

マンガワンは前述の「売れなきゃ継続できない」という問題がかなり顕著みたいですけど・・・そのぶん新人作家さん(と思われる人)の作品がとんでもなく面白かったりします。

それに比べて、GANMA!なんかはストーリー展開や絵のクオリティも若干ゆるい。(良し悪しではなく)
やっぱり「売り上げに繋げてお金にしていこうぜ!!」っていう気持ちが高いほど、作品のクオリティも高まるのかもしれません。

飲食店とかでも趣味でやっているようなお店のメニューって・・・アレだったりしますしね。

本気度合いが高いというのはそういうことなのかなー・・・。

おわりに

というわけで、冒頭の漫画村の運営者の主張の一つである「紙媒体の売り上げに頼ってちゃダメ」っていうのは一理あるんだろうなというようなお話でした。

むしろ「売れなくても利益を上げられる」という仕組みを作ったうえで、たとえ売れなかったとしても「この出版社の漫画ってすっげー面白いんだよな!!!」と言われるような作品を作り上げていく・・・というのがこれからの出版社さんの仕事なのかなと。

・・・これが漫画雑誌だったら「コミックスは買わないけれど、この漫画のためだけに雑誌を買い続けています!」っていうファンがいた時に、そのファンのことも作品のことも大切にすると思うんですよ。
「コミックス売れないけれど、アンケートもいつも上位だし・・・他の作品の宣伝ツールとして使えるからこの作品を残しておくかな!」みたいな。

要は作品単体ではなくて、その雑誌全体としての評価を売り上げから測ることができる・・・というか。

それがフリーのウェブコミックになってしまうとすぐにコミックス直結というのは・・・やっぱり寂しいですね。

「コミックスは売れないけれど、閲覧数や反響の大きさがハンパねえから残しておくべ・・・!」みたいになってほしいなーと思います。

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