“じゃないほう目線”でのワンピ世界の体験。ONE PIECE FAN LETTERの感想。

10月にテレビで放送されたONE PIECE FAN LETTERがAmazon Prime Videoにて解放されていました！

ONE PIECE FAN LETTERは「海賊を目指さず、ひとつなぎの大秘宝を追い求めなかった大多数の人々」の目線で描かれた、シャボンディ諸島での一日が描かれた作品。
ワンピTVアニメ25周年記念作品として制作されたものだそうです。

全然前情報なしで観たんですけども、本当に30分？？っていう内容の濃さというか・・・なかなか鳥肌モンの鑑賞後感でした。

あくまでワンピファンのための・・・！

正直、個人的には凄く面白かったので「オススメ！」と言いたい作品なのですが！
ワンピ知らない人が観ても面白いか？？というと、そこはやっぱり「ファン向け作品」だなと思います。

なので、ワノクニ前にワンピ読むのを断念してしまった妻にはオススメできませんｗ

というのも、前提として「マリンフォード頂上戦争」と「シャボンディ諸島での再会」というところが頭に入ってないと「うおおお！」ってなれないからですねー。

※言うて僕も「あのでっかい足、誰のだっけ・・・？」ってなって調べちゃいましたが、、、（リトルオーズJr.のだったわ）

主人公目線じゃないワンピの物語

この作品はいわゆる「スピンオフ」とか「サイドストーリー」とかいうヤツで。
本編があった舞台裏ではこんな物語もあったんやで！っていうお話なんですよね。

ゆえに、主人公の名前も「少女」としてしか記載されておらず、「モブの物語」として終わるわけです。

主人公の少女は麦わらの一味のナミに対して「能力者でもないのに知恵と機転で海賊たちを出し抜く存在」として憧れを持ち、シャボンディ諸島での集合を察知してナミ本人に”ファンレター”を渡す作戦を実行します。

・・・が！
ネタバレになってしまいますが・・・

少女は結局ナミに会う事は叶わず、一味がシャボンディ諸島から脱出する瞬間に一目チラリとその姿を確認するしかできなかったんですね。

これがすごくリアルというか・・・エモ。
基本的に僕ら視聴者、ワンピファンは「物語の主人公になれなかった人たち」ばかりだと思うんです。
でも、僕らは同時に「僕らの物語の主人公」でもあって。

もし自分がワンピの世界にいたら、大秘宝を追い求める立場ではなく、こうやって想いを馳せる方だったかもな～！と感情移入して観ることができました。

何度も見返したくなる

もう一つの、兄弟のエピソードも良かったですね。
「要領よくやれよ」と兄を小突く弟が、頂上戦争において負傷した際、兄に助けを求めるのではなく「逃げろ」と伝えたシーン。

やっぱり兄は要領よく逃げることができず、踵を返して弟を助けに行ったわけですよ。
（もしかしたらあれも弟なりの「要領の良さ」だったのかもしれませんがｗ）

ベタではあるけど、良い物語でした。

で、二人のエピソードもエモなんですが、やっぱそこにちょいちょい挿しこまれる頂上戦争のカットがね。
「一海兵目線で観ると、こうだったか！」みたいなのがいいですね・・・。

ミホークやサー・クロコダイルに対峙した時の絶望感よりも、黄猿やパシフィスタが光った時の方がこええ・・・っていうのも新鮮でした。

ここら辺のシーンを原作と照らし合わせながら何度も見返したくなりますねこれは、、、
もしかしたら原作のどこかに八百屋の兄弟いたんじゃないかと探しちゃいますよ。

あと3D2Yの件ね！
まさか「3日じゃなくて2年」っていうのが海軍への目くらましで、実際はシャボンディ諸島のナマコの産卵周期（＝ルフィが鐘を鳴らした回数）が一味再集結の日だったなんてね！
（そんな設定だったっけ！？）

おわりに

というわけで、面白かったです。FAN LETTER。

その前日ぐらいにワンピ最新刊を読んだんですけども・・・最新刊はあれはあれで真相に近づきつつあって面白かったですが、、、すっごい読みづらくて疲弊したので、ちょうどいいカンフルになったかも。
（もうこのブログにワンピ最新刊の感想書くのは辞めようと思いますｗ）

あとところどころ「クレヨンしんちゃん」を見てるような気持ちになったんですけども、特に作画監督が同じとかそういうこともなさそうで・・・アレはなんだったんだ！？となりました。おしまい。