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劇場アニメ「ルックバック」を観る!原作ファンもクリエイターも映画版を見るべし!

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Amazon Prime Videoでさっそく解禁されたので、映画ルックバックを家で観る事ができました!

いやーーーー・・・おもしろい。
クリエイターを志す人なら絶対に観るべき作品なんじゃないかなと僕は思います。

また、コミック版を読んでイマイチ展開についていけなかった人でも、映画版は丁寧に描写してくれるので非常にわかりやすくなっているためオススメですね。

願わくば映画館で観たかったですが、ワタクシ、ボロボロ泣いてしまったので・・・家で観られて本当に良かったです。

感想です!

ルックバックはこんなお話!

劇場アニメ「ルックバック」はファイアパンチやチェンソーマンでお馴染みの藤本タツキ先生による、ジャンプ+の読み切り作品を原作とした映画です。

学年新聞に4コマ漫画を連載していた小学4年生の藤野ちゃんが、圧倒的な画力を持つ同級生の京本と出会い、その才能を加速していくストーリーですね。

とちゅう「少し不思議」な体験も挟みますが、基本的には藤野ちゃん目線での挫折や葛藤、辛い体験を乗り越えていくヒューマンドラマといった内容だと思います。

私はここで泣いた・・・!

ネタバレになってしまいますが・・・

僕は藤野ちゃんが不登校の京本に卒業証書を渡しに行って、京本が実は自分の隠れ大ファンだったことを知った帰り道・・・嬉しい気持ちを抑えきれずに小躍りしたようなヘタクソな走り方で雨の中を駆け抜けていくあのシーンでボロボロ行っちゃいました。。

原作では見開き2ページでワッ!と描かれているあの高揚したシーン。
映像になってもこんなにも愛おしいものだったかとw

あとはまぁ月並みですけども、ラストの再び決意を固めるシーン・・・の直前。
藤野ちゃんと京本の二人の思い出を振り返るところですね、、、

あれがやっぱりコミックス版よりも丁寧に描かれていたせいか、感情移入がハンパなくて。(語彙力)

ルックバックの意味とは?

ところで「ルックバック」という作品名ってどういう意味なんですかね?

英語にするとlook back、つまり「後ろを見ろ」とかそういうことだと思うんです。

作中だと京本が最後に(そして唯一)残した四コマ漫画のタイトルが「背中を見て」だったので、「ああbackって背中ってことかー」「ルックバックのタイトル回収キター」みたいな感じになってました。
それで藤野ちゃんが”後ろを見る”と、子供の頃に京本の”背中”に書いた自分のサインがあって。
それで再起を決意するわけなんですが・・・。

どっちかっていうと作品全体の流れとしては「過去を振り返るな(Don’t look back)」みたいなメッセージもあるのかなーと。

そういえば原作だと先生の背景にある黒板に「Don’t」って書きなぐってあったんですけどもw
映画版だと最初の藤野ちゃんの部屋の本棚に「DON’T」と「ドント」っていう雑誌が置いてありました。
やっぱ小学4年生っていう解像度だと、なかなか否定命令文まで英語の授業が進んでなさそうなので・・・よりリアルな形(?)になったんですかね。

※よくよく読み返してみたら「京本も私の背中を見て成長するんだなー」っていう藤野ちゃんのセリフもありましたね。

クリエイターにこそ見て欲しい

で、この作品って、上にも書いたとおり藤野ちゃんの葛藤、挫折、成功などを描いたものだと思うんです。

藤野ちゃんはまぁ、天才なんですよ。
漫画の天才。

だから「少し不思議な世界線」のほうでも、大学生になるまでは空手の道を進んでいたのに、最終的に「最近また描き始めたよー!」つって漫画家の方に引っ張られて行くわけですな。

ただ「絵を描く天才」ではないんですよね。
だからめちゃくちゃにデッサンの努力をするんですけども、京本のような描写力にはならず、一度は挫折する、と。

「学校にも来ないで絵ばっかり描いてるから上手いんだ」と京本を評価する藤野ちゃんでしたが、その後めちゃくちゃ練習しても”届かなかった”ことで、彼女のことを「絵を描く天才」だと認めたんじゃないかなー。

でもそんな京本が自分の漫画の熱烈なファンであると認識することで、自分の役割を理解したんだろうなと思うのです。

これね、昨今のAI絵師の問題にも通ずると思うんですが・・・。
ぶっちゃけ、「上手い絵」なんて機械にでも描かせておけばいいんですよ。なんだったら写真でもいいじゃないですか。

京本は「もっと絵が上手くなりたい」という夢ができたので、そっち方面を極めたらいいんですけども。
藤野ちゃんの才は漫画にあったわけで、となると京本と「絵のうまさ」で競う必要なんて全くなかったんですよね。

漫画家なんだから、絵の上手さやデッサン力なんかよりも、「魅せ方」とか「話の面白さ」っていうところが肝になってくるよなーと。
(手塚先生がお弟子さんに言っていたという「絵ばっか描いてないで映画見ろやー」っていうのもこれですわなー)

クリエイターにはインプットもアウトプットも必要

これね、イラストレーターさんとかでもそうで。
「AIよりも上手い絵が描ける人」なんてのは世の中はあんまり求めてなくて・・・。
もっとこう、「この人にしか描けない世界」というのがクリエイターに求められることなのかもなぁと。

おじさんはそう思いましたぞー!!

人の夢を潰そうとするヤツに耳を傾ける必要はねえ

あともう一つ!
これもクリエイター向けだとは思うんですが!

藤野ちゃんが画力アップを決意して絵ばっか描いていた小学生時代に、友人の一人が「もう絵描くのやめなよー」みたいに言いに来たシーンあるでしょ。
「中学校入ってもそんなことやってたらオタクだと思われちゃうよ」みたいな。

あれ、本人は親切のつもりなのか、それとも藤野ちゃんが夢に向かって熱中していることへの嫉妬なのかはわかりませんが!
原作ではもっと意地悪な感じに描かれてるんですよね~w

で、言わずもがな。
自分にとって有益じゃない情報を流してくるヤツの話になんて耳を傾ける必要ないんすよね。

でも多感な時期なのでね、こういう意地悪なヤツのせいで夢を諦めることになった人っていうのも少なくないだろうなーって。

・・・実は僕も中学生の頃にノートに絵を描いていて、女の子の友達に「まだそんな漫画描いたりしてんだ・・・」って言われて、急に恥ずかしくなって辞めちゃった過去がありましてね(キリッ)

あのー・・・夢を追う事と、それを諦めさせるようなことを言う事と、どっちがカッコいいのか、、、考えなくてもわかりますやね。

あと細かい話・・・

あと、まとめてガッツリは書けないけど、小さい感想をいくつか・・・

まず、藤野ちゃんの幻の四コマ「宇宙人からの手紙」が映画版では読むことが出来て良かったですw
ちょっと原作のコマに合わせようとしてなのか、話がよくわかんない感じになってましたが、、、

次に京本が襲われた日が原作と異なり(?)雪が降った次の日みたいになってたのが気になりました。
1月10日ってことなので季節的には問題ないんですけど、あの雪の道路を藤野ちゃんはランニングしていたのか?みたいなところが。

それから京本の部屋にあったシャークキックの単行本。
すごく乱雑だったのが気になりましたねえ・・・何か意味あるのかな??
同じ巻が何冊もあるのは重版のたびに買ってるとかそういうアレかな?とは原作から読めましたが・・・。

ほんでエンディングのスタッフロールのとこ。
あれ・・・めちゃくちゃ美しいですね、、、
背景が昼間から黄昏時・・・夜ってシームレスに変わっていくのがたまらなくエモでやんした。

おわりに

と!いうわけで!!!

ルックバック、面白かったです!!
もとの漫画が143ページしかないので、映画自体も1時間に満たない長さなんですけど、満足度が高かったかなと!

冒頭でも描きましたが、(余計な改変はせずに)漫画で描き切れてない部分を丁寧に補完してくれた感じなのがとてもよかったです。(二人が町へ繰り出すシーンとかね)
本来映画化ってそうすべきだよな!!

いやー、ありがとうアマプラ!
ありがとうルックバック!

   

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