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ぼくは麻里のなか読了。なんだ、押見修造先生って単なる天才だったのか。

 - 漫画

   

「ぼくは麻里のなか」を、遅ればせながら読了しました。
押見先生の作品は、惡の華と漂流ネットカフェを読んでいましたが、ぼく麻里もまたヤバイ作品でしたね・・・。

この作品を人に紹介するならば、「さえない大学生が朝起きたら”コンビニで出会う天使”である女子高生そのものになっていた」というところからスタートし、「その女子高生として生活をスタートするも、その子の中身はどこへ行ってしまったのか、自分の”抜け殻”はどうなってしまったのか」といった疑問が沸いてきて、謎の解明に挑む・・・みたいなSF的な作品として説明してしまうと思います。

もちろん物語は終始そこ、つまり「麻里はどこへ行っちゃったのか」「なぜぼくが麻里の中に入ってしまったのか」というようなところを軸として進んでいきます。

でも、読み終えた後に感じるのはもうちょっと深い絶望感・・・というか、なんか胸のあたりがすごくギューっとなるような感覚でした。

これは惡の華を読んだ時もそうだったんですけど、「人生って結局はきれいごとばかりじゃない」というのをすごくリアルで執拗に描かれてるわけですよ。
黒歴史なんて誰にでもあるからこそ、登場人物たちの行動にいちいち胸を締め付けられるというか。

・・・で!

押見修造先生の場合、それを「女の子」でやっちゃうからタチが悪くて・・・w
僕なんかはそこに非常にエロスを感じてしまったという感じです。

クソォ・・・単なる天才か!!!

というわけで、ぼく麻里を読んだ感想です。
若干のネタバレ含むと思うので、未読の方はご注意ください。

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ぼく麻里を読んだ感想

「ぼくは麻里のなか」を初めて読んだときは、僕も「これ、麻里さんが小森の中に入っちゃったってこと!?」と、「俺がお前で、お前が俺で」的な漫画かと思ったものです。

でも、小森が中に入った麻里さんが後日コンビニで出会った小森には麻里さんが入っていなかったわけで・・・その展開にかなりドキドキしたのを覚えています。

麻里さんの結末は絶望的すぎる

ネタバレになりますが、結論から言えば「入れ替わり」は起きていませんでした。
これ、当初からネット上ではこの結末が予想されていましたね。

要は小森のような自由な生活に憧れた麻里さんが作り出した”小森という人格”が自我を持ち、麻里さんという”ガワ”に入った小森を演じていた・・・ということ。

簡単に言えば多重人格を現実の人物で作り出してしまったということですね。

なので、麻里さんの裸を見て「ウッヒョォォォ!」ってなってたのも、「生理ってこんなに辛いんか・・・!」って感じてたのも、小森に手コキしたのも・・・結局は小森ではなく麻里さんだったわけです。
麻里さんのことを「天使だ」と言っていたのも麻里さん本人だったし、小森に「付き合えるわけねーだろ!おまえなんかと!」と叫んだのも麻里さんというわけ・・・。

本当に入れ替わっていたんだった方が、どれだけ救われたことか。

僕が多重人格者に対しての理解が乏しいための発想かもしれませんが、麻里さんの中の小森が持つ知識というのは麻里さんが持つ知識をベースにしているということだと思うんですね。
ということは、小森の肉体に施したことも、小森として麻里さんの体で自慰行為に及んだことも、すべて「うら若く美しい吉崎麻里さんが知っていること、やったこと」に他ならない、と。

完全なる別人格が起こした行動なわけですから、麻里さんにしてみたら「なかったこと」なのかもしれないけれど、客観的に周りの人から見てみたら「壮絶な自作自演」だったと取られても仕方ありません。
これはもう絶望的な黒歴史です。

救いなのは、それら一連の事実を知っているのが依さんだけであり、依さんもまた最後に麻里さんの中にいた小森と触れ合えた霊的な現象を体験していることでしょうか。

とにかく僕は読み終えた時に、「麻里さん、つらかったね・・・」と感じてしまいました。
麻里さんの中に小森が生まれる直前の前日譚があったら・・・つらくて読めないだろうなぁ。。。

押見先生の描くエロスってすごい

この漫画を読み終えて思い返すと「エロかったなぁ・・・」と感じます。

エロといっても、女性が素っ裸になってどうこう、とかではなくって。
性的描写のないエロさ・・・というのがとても表現されてたと思うんですよ。

なんていうのかな・・・女子高生のリアルな生活を覗き見しているようなエロさ・・・でしょうか。

僕は当然、女子高生のリアルなんて知りません。
なぜなら女子高生になったことがないからです。

なので、女子高生ってそれこそ麻里さんの中の小森が抱く幻想のように「天使」なんですよ。

でも実際には天使でもなんでもない、ただの16歳ぐらいの人間なわけで・・・大人と子供の中間にあるちょうど危うい時期の女性というだけ。
だから普通に、他人には知られたくない秘密があるわけです。

そんな秘密を覗き見しているというリアルさにものすごくエロスを感じてしまいました。

以前友人と「コンプレックスってエロい」っていう話をしたことがあって、それにすごく似ているんですよ。
あんなに美しい麻里さんにも子供のころがあって、弟とゲームをやりこんだような過去もあって、小森のようなしょうもない人間に憧れてストーカーまがいのことをして、小森の使用済みのエロ本を買い集めたりして・・・ものすっごくエロなんだけど、抜けないエロスというか・・・。

なんなんだろう。
もう本当に押見先生という人がただ単に天才なんだろうなと思わせられる漫画だったというのが正直な感想です。

やっぱりもう一度最初から読みたくなる

惡の華を読み終えた時もそうでしたが、最終話まで読んだらまた最初から読まないと気がすまなくなりますね、これも。

麻里さんの中に入った小森は、麻里さんが「小森ならこう考えて行動するだろう」と思い描いた小森であって、本来の小森ではない・・・というのを意識すると、なかなか面白かったです。
たしかに依さんや小森本人が言っていたとおり、麻里さんの中の小森が言ってることって個人情報調べて日々の生活を盗み見ていれば言えちゃうことなわけですよ。

だからもっと、本物の小森しか知らないようなことを言い合わせていれば、もうちょっと初期段階で「あれ・・・こいつ小森じゃねえぞ・・・」ってなってたかもしれないんですよね。

それでも、足を開いて座るとか、友人にもらったプレゼントを確認もせずにガサっと机の中にしまっちゃうとか・・・小森になりきっていたのはすごいです。
多重人格になると、あそこまでできるもんなんですかね~・・・出会ってみたいような、怖いような。

疑問なのは麻里さんの中の小森が中学だか高校だかの友人を思い浮かべていた点・・・。
完全なる妄想だったのか、それを知る手段があったのか。

あとは日記のくだりも・・・小森本人は当然知っている、麻里さんも小森が書いていたのを覗き見(もしくは侵入して見ていた)から知っている・・・なぜ麻里さんの中の小森だけは知らなかったのか・・・?疑問です。
これはもう10回ぐらい読まないとだな!

おわりに

というわけで、とりとめのない僕麻里の感想でした。

惡の華とは違った意味で、読めば読むほどつらい漫画だったなぁと思います。
[参考]読めば読むほどつらい・・のに面白い「惡の華」。どうやったらこんなセンスが身につくの・・

中村さんといい、麻里さんといい・・・押見先生が描く女の子が抱える闇はヤバイですね・・・。
「ハピネス」とか話題の「血の轍」も読まないとな・・・。

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