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劇場版STEINS;GATE 負荷領域のデジャヴを観てわかったこととわからなかったこと。

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      2023/08/08

シュタインズ・ゲートのアニメ版を観てから早数か月。
Amazon Primeにて劇場版が公開されたのでさっそく観させて頂きました。

結論から言うと・・・面白かったです。
特にシュタインズ・ゲート世界線に到達したあとの助手とオカリンがどうなったのか・・・というラブコメ的な部分が気になる方にしてみたら良かったですよね!

・・・と、どうしてもデレ紅莉栖ばかりに目が行ってしまいがちですが、実はシュタゲの世界設定?を知るためにもしっかりとした補足的内容となっている作品だったようです。

というわけで・・・公開からはや5年、ようやく観た劇場版の謎と、それを調べて腑に落ちた点についてまとめました。

劇場版シュタインズ・ゲートのわかったこと、わかんなかったこと

劇場版シュタインズ・ゲートは牧瀬紅莉栖を主人公とした、アニメ本編の正式な続編です。

SG世界線へ到達したオカリンたちのその後が描かれており、端的に内容を書いてしまうと・・・「消えたオカリンを紅莉栖が連れ戻す」って感じですね。
アニメ本編においてオカリンが体験した苦悩を紅莉栖にも味あわせて、二人の絆をもっとグッと繋いじゃおう的な位置のサブストーリーなのかなと思いました。

この作品っておそらくは原作ファンおよびアニメ版を見て「面白い!!」と感じた人向けに作っていると思うんですが、それでもやっぱりなかなか難しくて・・・僕は一回観ただけで何のこっちゃわからない状態です。
記憶に残ってるのはお酒を飲んだ紅莉栖が突然デレ始めたシーンと、最後の「やだ」っていうね・・・歴史に残りそうなあのシーンだけ。

これ、劇場に観に行った人たち本当に一発で理解できたん?

・・・そもそも公式な解説が存在しているのかわからないのですが、解釈は個人にゆだねられるってことでいいんでしょうか?w
それとも答えがあるのかな。

以下、僕がいろいろな方の意見を拝見して納得した内容と、調べてもなおよくわからなかったことに関して備忘録的に残しておきます。

オカリンはなぜ消えちゃったの?

劇場版そのものはアニメ本編で「もうお腹いっぱい」となった方にしてみたら、蛇足的な内容に過ぎなかったと思います。
というのも本編が完成され過ぎていたので、あえてそれ以上に事件を起こす必要って・・・本当はなかったと思うから。

ただやっぱり1時間半程度の作品として仕上げるためには、何かしらの山がなくてはいけないわけで・・・そこに使われたのが「オカリン消失」だったのかなと。

・・・と、最初に観た時は感じたんですよ。

でも、よくよくオカリンが消えた理由を考えると・・・そりゃそうだよなーと思わずにはいられませんでした。

オカリンが消えた理由は、自身でSG世界線を観測できなくなったから。(らしい)
要するに自分が今いる世界が現実なのかどうかに自信が持てず、世界線が不安定になり・・・結果的に違う世界線(R世界線)に意識が飛ばされてしまったということ。

オカリンはアニメ本編において語られただけでも何回も何回も記憶を繰り返し、そのたびに誤差範囲にあるいろいろな世界線を体験してきたわけで・・・その記憶が全て残っている状態にあります。

こんな記憶や

こーんな記憶も・・・すべてが彼にとっては「他の世界線において、現実に起きたこと」だったわけです。

そう思ったら、どの世界でのどの出来事が現在のSG世界線における事実だったのか・・・というのがグチャグチャになってしまうことは何ら不思議ではありません。
これによって自身をSG世界線上に観測できなくなってしまう=SG世界線からのオカリンの消失・・・ということに繋がったのではないでしょうか。

R世界線ってなに?

じゃあオカリンが飛ばされたR世界線ってなに?って話なんですが・・・これはよくわかりませんでした。

一応作中でバイト戦士が語っていたのは、SG世界線の0.00000001%だけズレた世界線・・・とのこと。
オカリンが他の世界線での強烈な出来事(現実だったけど、現実ではなくなったこと)を思い出すことで現実を現実と思えなくなる「揺らぎ」によって移動してしまう世界線。

・・・なぜそんなことが起きるんでしょうか。
もし僕が現実を現実と思えなくなったら・・・「あっちの世界」に行ってしまうことはあるかもしれません。

その時に、たまたまその場所が人っこ一人いない秋葉原である可能性も否定はできないです。
※これって第一話の誰もいない秋葉原と何か関係あるのかな・・・。

要するにオカリンの精神がSG世界線から逃げ出すように作り上げた新しい世界がR世界線・・・みたいな感じかなと。
そう思ったらR世界線が概念的な世界というのも頷けます。

・・・ですが!!!

なぜオカリンはあっちに行っちゃったらSG世界線から消えてしまうのか・・・がよくわからないです。

SG世界線を観測しているのがオカリンただ一人であって、その観測者がいなくなってしまうためにSG世界線が存在しなくなる・・・のなら感覚的にわかりやすいんですが、その逆なんですよね。
なぜオカリンという単なる人間が神を超越するかのような力・・・つまりは世界から消えて、人々の記憶からも消えてしまうということができたのか・・・ほんと謎。

実はこのR世界線がよくつかめなかったので、なぜ最終的に紅莉栖がR世界線のオカリンを連れ戻せたのか・・・もイマイチよくわかりませんでした。。。

観測者ってなに?

そもそも観測者とは何なのでしょうか。
本編および劇場版においても重要なキーワードであることに違いはありません。

アニメ本編ではリーディングシュタイナーという能力を持つオカリンこそが世界の観測者でした。
劇場版ではその役目を紅莉栖が担っています。

観測者というのはつまり、世界の再構築が行われる際にそのビフォー・アフターを観測できる人物を指しているわけですね。

たとえばアニメ本編においてDメールを送り過去改変が行われたとして、誰も記憶の保持が出来ない状態であれば・・・誰にも世界が変わったことはわからないわけです。
つまり世界の再構築を観測することができないということ。

普通はそんなこと誰にもできません。
なので、全員が「ラボメンNo.004は永久欠番だお」みたいなことになるんです。

・・・が、劇場版においては紅莉栖がタイムリープマシンで過去に戻ることにより、オカリンの消失前後を観測することに成功し、SG世界線での新たな観測者となりました。

デジャヴとリーディングシュタイナー

通常は世界線の移動が起こる際には記憶の再構築が行われます。
たとえばアニメ本編のαおよびβ世界線で起きたことに関する記憶は、SG世界線に生きる人たちの中にはないハズです。

だからSG世界線のダルやまゆしぃは紅莉栖がラボメンとして戦った三週間なんかを知る由もない・・・というのが普通です。

・・・が、アニメ本編において唯一オカリンだけがその記憶を引き継ぐ能力、リーディングシュタイナーを宿していました。

リーディングシュタイナーという能力があればα世界線で起きたこともβ世界線で起きたことも現実にあったこととして認識できるわけです。

逆に、リーディングシュタイナーを宿していない人たちは世界線の移動後にどういう状態になるかというと・・・他の世界線での出来事を記憶のどこかで覚えており、それがデジャヴという形で現れる・・・というのを今回紅莉栖が説いていました。

実はこのあたりをしっかり理解していないと、後述する「紅莉栖は過去改変したんじゃないか」って言う部分の疑問が解けなかったりします。

たとえばある時点でα世界線からβ世界線への移動があった場合。
普通の人間であればα世界線での記憶は現実のものではなくなり、新たに「生まれてから今まで」のβ世界線での記憶が再構築されるわけです。

そして時折α世界線での「生まれてから移動があった時まで」の記憶がデジャヴとなって現れます。

もしもこれがリーディングシュタイナー持ちだったとしたら、α世界線での記憶を保持したままβ世界線に移動することになります。
この時に記憶の再構築が行われないため、β世界線での「生まれてから今まで」の記憶が存在せず、他の人物との記憶に差異が出てくるわけです。

紅莉栖は過去改変しちゃったの?

SG世界線はリーディングシュタイナー持ちのオカリンが観測者となって移動した世界線です。
そのためオカリンにとってはSG世界線に移動したその日以前の「SG世界線での記憶」というものが存在しません。

※アニメ本編においてはリーディングシュタイナーを宿しながらβ→α→β→SGと世界線を移動してきたオカリンなので、オカリンにとってはα世界線での移動前の記憶もないことになりますね。

紅莉栖が今回目を付けたのはここで・・・、オカリンすら知り得ないSG世界線でのオカリンの過去、かつ第三者に影響されない時の記憶に強烈なものをブチ込んでやった・・・というわけ。

厳密に言えば過去改変以外の何物でもないと思うんだけど、そもそもSG世界線において過去のオカリンが一人でいた時に起きたことなんて、当のオカリンすら知らないことなわけで・・・。

β世界線でのオカリンは「鳳凰院凶真」という設定を自分で作ったことになっており、その記憶を引き継いでいるSG世界線でのリーディングシュタイナー持ちオカリンもその設定は自分で作ったものだと思っているのですが、SG世界線において実際にはどうだったか・・・というのは本人を含めて誰にもわからないということ。

本人すら知らない過去が変わったとしても、それは「過去が変わったことにならない」ってことですよね。
かなりややこしいけどw

そのため、過去改変なのではなく、SG世界線でのオカリンの記憶を紅莉栖が補った・・・というような形になるのではないでしょうか。

オカリンはなぜ帰ってこれたの?

ではなぜ紅莉栖が過去のオカリンと接触したことで、オカリン自身がR世界線から戻ってこれたのか。

これもいろいろな意見がありますが・・・結局のところは「SG世界線が現実だという強烈な思い出」が作られたから・・・というところに収束すると思います。

ただ・・・前述のとおりこれも僕はいまいちわかってません・・・。

おそらくは紅莉栖が過去のオカリンに「駅でしらないおねいさんにいきなりキスされた」っていう強烈な記憶を植え付け、これがSG世界線上のオカリンの記憶として再構築されたんだろうとは思うんです。(紅莉栖の服装や背丈?が変わっているのは、紅莉栖が体験していることと再構築されたオカリンの記憶とを交互に映しているから・・・らしい)

そのため、紅莉栖が現代に戻ってきた時にはオカリンが「あっ、SG世界線ってやっぱり現実だわ!本当に存在したんだわ!」っていうのを強く信じることが出来、消失しないで済んだと。

僕が疑問なのは、その時の描写ですね・・・。
なぜ紅莉栖から電話がかかってきて・・・そしてなぜ秋葉原の道に突然現れるオカリンのそばに紅莉栖はいられたのか。

・・・いや、そもそも紅莉栖からしてみたらこの時のオカリンは「消えなかった」ということなのかな・・・???
ううむ。。。あたまがこんがらがってきた。

オカリンのファーストキスは結局のところ誰だったの?

あともうひとつ。

アニメ本編においてオカリンが「ファーストキスはロマンチックなものではなかった」と語っており、アニメ派からするとその前に萌郁さんの口を封じるために唇を重ねたことがファーストキスなんだろうと言われています。
※原作派からすると、まゆしぃと過去に何らかがあったらしい。

ただこれはあくまでα世界線またはβ世界線上でのオカリンの記憶であって、今回の劇場版においては紅莉栖がSG世界線のオカリンの過去にファーストキスを作り上げたわけですね。

これがロマンチックなものだったかどうかはわかりませんが、SG世界線のオカリンにとっては強烈な記憶となったわけなので、現実世界に帰ってくることができました。

でもこれ、当時のオカリンにしてみたらその女性が紅莉栖であるという認識はないですよね。
自分より数歳年上の、綺麗なおねいさん(しかも鳳凰院凶真とかいう謎設定についていきなり話し始めた人)とのキスなわけです。

これがなぜラストの「返してもらおうか。おれのファーストキスを」みたいな話になるのか・・・よくわかりませんでした。
どうしてあれが紅莉栖だと認識できるんだろう。

まぁ、そのあとの「やだ」(オカリンのファーストキスは返さないもん)っていうデレ紅莉栖が見られただけで謎なんてどうでもよくなっちゃうんですけども。

おわりに

まぁなんか結局のところ「だいたいわかんなかった」って感じですねw
それでも面白いんだからすごいよなぁ・・・。

なんで面白いのかっていうと、やっぱりキャラクターの感情に入り込めるから、なんでしょうね。

デレてる紅莉栖を観ているうちは「リア充爆ぜろ」とか思ってた人でも、泣きじゃくる紅莉栖を観た時にはこの理不尽な世界をどうにかしてあげたいと思ったハズ!!!

だから「わからないところはいっぱいあったけど、紅莉栖とオカリンが幸せになれるんならそれでよかった」と思えたのかもしれません。

・・・でも全部が全部理解できたら、それはそれでもっと面白いんだろうなぁ。
解説本とかないのかな。

てか、やっぱり原作プレイしたくなりますね・・・。

追記

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こっちも観ないとな・・・。

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      2023/08/08

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