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ボクシングの人気がない理由。僕らはKOが観たいのだ。

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      2020/05/04

何の記事で読んだかわすれましたが、日本のボクシング人気が落ちているらしいです。
そんな中、フジテレビが2017年5/20、21と2夜連続でいくつもの世界戦をやるボクシングフェスを放映していました。

そういえばつい先日も亀田興毅と一般人がボクシングで戦うという「亀田絶対勝つやん」って感じの企画がAbema TVで放送されていました。

こういうのをきっかけに、またボクシングに興味を持ってもらいたい・・・みたいな誰かの思惑でもあるんでしょうか。
真意はわかりませんが、僕はなんとなくボクシングの人気が落ちた理由ってわかる気がするんです。
それは「ボクシングの世界戦をゴールデンタイムで流せば見るよね!」みたいな安易なことでは回復しないような問題なんじゃないかと思っています。

僕らが観たいのは、KOなのだ

僕が思う「ボクシングの人気がなくなった理由」、それは「KOシーンが見られないこと」に尽きます。

先日の亀田4連戦もよくよく考えたらかなりすごいことなんですが、それでも一番の見せ場だった元暴走族の総長との試合で「ドロー」というのは「なんだよ・・・」と思った方も少なくないのではないでしょうか。

20日の世界戦でも期待されていた村田選手が「判定負け」という点に納得いくかいかないかという議論が交わされていますが、「そもそも判定て」と思う人もいるでしょう。

そう、僕らがボクシングに求めるもの、それは圧倒的に強い選手によるKOなのではないかと思うのです。

ケンカの延長なのか、スポーツなのか

これはなんとなく、ボクシングを「ケンカの延長」と見ているか、「スポーツ」として見ているかの違いがあるのではないでしょうか。

僕ら世代はこどもの頃から本気のケンカというのに慣れてきていません。
むしろ「ケンカはダメよ」で育ってきています。

なので、公然とケンカができる、誰が一番強いのかがハッキリする・・・そんな戦いを観ることでフラストレーションを発散するような感覚を得ているのかもしれません。

僕の義父もボクシングが好きなんですが、彼はどちらかというとスポーツとしてのボクシングを楽しんでいるように思います。
義父の生い立ちの詳細はしりませんが、齢78歳ということや兄弟が異様に多かったことを考えても今よりは(いい意味で)雑に育てられていて、ケンカ慣れしていた世代なんじゃないでしょうか。

こうした世代間の差というのを考えると、「ボクシングの人気がない」というよりは、「若い子に人気がない」という可能性があるのではないかとも思えてくるわけです。

たくさんの格闘技にわかファンを生み出したK-1の罪

もう一つ、僕らがなぜKOを観たいのか?の答えに「K-1」という格闘技の存在があります。

K-1は当時正道会館の館長だった石井和義氏が手掛けたイベントで、とても上手な仕掛け方をされていたせいか、多くの格闘技にわかファンを作り出すキッカケになったものです。(主観ですw)

空手やテコンドーといった異種格闘技のファイターを集めたイベントだったのですが、そこにはヘビー級超のボクサーたちも参戦していて、当時格闘技なんて見たこともなかった僕でさえ魅力的に感じたものです。

実際の試合も魅力的なもので、3分3Rという試合形式も幸いしたのか、たいていの有名な試合はKOでカタが付くものでした。

体の大きな選手がボッコンボッコン打ち合って、3R以内にアッと言わしめる決着がつく・・・これが兎にも角にも見ている僕らをスッキリさせてくれるものだったのです。

武蔵より佐竹、シュルトよりアーツ

そんなK-1も2000年代初頭をピークに人気が陰った印象があります。
というか、とてものめり込んでいた僕や弟が全くK-1を観なくなってしまったんですね。

その理由が、「K-1なのにKOが観られない」というものでした。

要するに、ケンカの延長として見ていたはずのK-1が、いつからかスポーツチックになってしまったということ。
有効な打撃でポイントを稼ぎ、判定によって勝った選手がチャンピオンという試合が何度となくあり、興ざめしてしまったのです。

同時に、頭角を現していた総合格闘技がガチの戦いであることに気づいてしまったのもその理由の一つです。

ケンカの延長として試合を見ていた層からしたら、スポーツになってしまった試合では物足りなくなってしまったんですね。
特にK-1で増えたにわか層にしてみたら、KOしてくれないボクシングの試合なんて退屈なもの感じてしまうわけです。

おわりに

もちろん、今のボクシング人気がそういった理由によるものだけで落ちているとは限りません。
もしかしたらヘビー級の試合を観れば今でも興奮するのかもしれないし、そこらへんはもうほとんど見なくなってしまった僕には想像の域を出ません。

なので、もしかするとボクシングの人気が落ちているとかいうわけではなく、時代の変遷において人々の興味が多様化し、そもそもスポーツ全体の人気が落ちているのかもしれない。
今はいろいろと楽しいことがたくさんありますからね・・・わざわざボクシングを見る必要がないというか。

そう考えたら、ボクシングのライバルは下手したらSNSかもしれないし、ゲームかもしれない。
そういったところを理解したうえで次のフェーズに行かなければ、いくら世界戦を放送したところで人気が戻ることはないのではないかと思ってしまうわけです。

   

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      2020/05/04

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Comment

  1. k.k より:

    そのように感じる人もいるでしょうが、はっきり言って余りにも的外れ。
    KOということなら、近年でも井上、山中、内山、長谷川、三浦、西岡、比嘉といった倒し屋達が圧巻の試合を見せつけています。判定試合だけ見てKOが見られないといわれても、あなたはそこしか見ていないの?としか言いようがありません。
    確かにボクシング人気がパッとしないのは事実でしょう。ただ低空飛行とはいえ定期的にテレビ放映され、視聴率も良い時で20〜10前後稼ぎますからそれなりに安定してるとは言えます。
    ボクシング界の欠点はプロモーションの能力が決定的に低いこと。また多団体時代による、王者の権威低下などもあげられます。これらは業界の人間が意識を変え、また時代に対応するよう新たな価値観を共有・実行しなければ容易に解決される問題ではありません。ただゆっくりではありますがいずれ変わっていくものと思っています。その間、途切れることなくこの競技を継続していくことをファンとして強く願わずにはいられません。

  2. k.k より:

    ちなみに5月のフジのイベントですが、5試合のうち3試合がノックアウト決着。井上、比嘉は圧巻の試合でしたね。これでKOが見られない、という意味が本当に分からないので失礼ながら強目に意見を書かせて頂きました。

    • kaketayo より:

      k.kさん

      コメントありがとうございます!
      返信が遅れて申し訳ありません。
      興味深く読ませて頂きました。

      >判定試合だけ見てKOが見られないといわれても、あなたはそこしか見ていないの?としか言いようがありません。

      本当に、仰る通りです。

      >ボクシング界の欠点はプロモーションの能力が決定的に低いこと。

      なるほど、こういうことなんですね~。
      たしかに、本当に好きな人以外でもグッと引き込まれるのは、圧倒的な魅力といいますか・・・「見たい!」って思わせるだけのプロモーションが欠かせないんだと思います。

      逆に言えば「KOが見られたとしても、つまんない」っていうことですよね。とても納得できました。

      >意味が本当に分からないので失礼ながら強目に意見を書かせて頂きました。

      いえいえ、ご丁寧なコメントをありがとうございます。
      不快にさせてしまったなら申し訳ありません!

      • k.k より:

        kaketayo様、返信ありがとうございました。

        面白い面白くないというのは個人の主観によるものが大きいのですが、ボクシング人気を客観的に考えた場合は先に書いた通りで、課題は大きいが捨てたものではないと思ってます。

        さて井上や山中、内山らが圧倒的なものを見せ付けてもkaketayo様はまるで心に響かないどころか、関心すらないということですよね(笑)

        僕は逆でk1は全く心に響きませんでした。余りに単純過ぎる打ち合いに「深み」というものをまるで感じなかったのがその理由です。(これはいずれ行き詰まるだろうと予測していたのですが、その通りになってしまいました)

        これらは個人の価値観によるものでしょう。
        ボクシングを好きな人と、旧k1を好きな人はどうにも正反対だなあと。。。改めて思い知った次第であります。読んで頂きありがとうございました!

        • kaketayo より:

          k.kさん

          >さて井上や山中、内山らが圧倒的なものを見せ付けてもkaketayo様はまるで心に響かないどころか、関心すらないということですよね(笑)

          いえいえ、違います。
          ちょっと誤解させてしまったようで・・・申し訳ないです。

          先にk.kさんが「あなたはそこしか見ていないの?」仰った通りで、僕はその試合を見ていないんですよ。
          たまたま見た数試合だけで偉そうに語ってしまった点はお詫びします。
          見ていたら響いた可能性は十分にあります。
          (逆にそれでもつまらなかった可能性もあるのかなと)

          要は本質をみるみない以前の問題だったんじゃないですかね。
          全盛期のK-1は少なくとも興味がない層ですら引き込まれるプロモーション力があったのは確かです。

          たとえば僕なんかはクラフトビールとか好きですが、いまだに多くの「ビール好き」を公言される方ってピルスナーとかシュバルツしか飲んでないと思うんですよ。
          でもそういう「にわかが楽しめる環境」って、戦後にアサヒビールが行ったプロモーションの結果として築かれた地位なんですよね。

          本当に好きな方と、にわかファンの間にはどうしても意見の相違が出てしまうのは仕方ないのかなと思います。
          ただ、「人気」というのはどうしてもにわかファンすらを取り込めないと得られないものなんじゃないですかね~・・・。

          >ボクシングを好きな人と、旧k1を好きな人はどうにも正反対だなあと。。。改めて思い知った次第であります。

          価値観の違いは認めますが、僕の意見=旧K-1好きの総意ではないですよ!
          どっちも楽しい!って人も絶対いると思います^^