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「あの夏に還して」が面白い 伏線などまとめ マンガボックスインディーズ

 - マンガ・アニメの感想 , ,

      2016/07/28

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マンガボックスをいつも楽しく読ませて頂いてます。

中でも「インディーズ」と呼ばれる、
不定期更新の、いわば非公式っぽい方が結構熱いです。

おそらく、ニコニコ静画(だっけ?)とか、そういうサービスや
ジャンプのルーキーとかで連載されている作者さんの
発表の場の一つっぽい。

たぶんだけど、編集さんとかもついてなさそう。

だから、かなりあたりはずれがあるんですが、
その中でしばらく前から読ませて貰っている「あの夏に還して」という漫画が面白いので紹介します。

あらすじ

女子大生「藤村 京」の家に突如現れた軍服の男。

男は「赤坂 弘之」といい、太平洋戦争時代に日本軍の兵の中でも天才と呼ばれるほど有名な軍人だった。

赤坂は終戦より3年前の42年夏、ガダルカナル島にて腹部を銃で撃ち自害したはずだったのだが、
事切れた刹那に70年近くも未来の現代に現れてしまった。

しかも、その傷はまるで「自殺が無かったかのように」塞がっていた。

京の助けもあり、赤坂はなんとか現代に順応していく。

そんなある日、京のマンションの前に、またも軍人が現れ…

 単なるSFじゃない

導入部分はこんな感じです。

最初は、

「軍人がタイムスリップしてきちゃうなんて、面白そうなSFやで!」

ぐらいの気持ちで読んでいたのですが、
二人目の昭治さん、三人目の兼行さんが現れてからは
なんとも切なく、考えさせられる漫画になっています。

見どころ

キャラが立っている

面白い漫画ってだいたいキャラが立っているんですよね。
この漫画も例外なくキャラが独り歩きしている感じで面白いです。

特に中盤から登場する「三須 兼行」の魅力がハンパないです。
初登場時はとても狂気を感じさせるキャラだったものの、
ある事をきっかけに徐々に変わっていくのは卑怯w

でも個人的には堅物の昭治さんが好きですねー。

あとは明美が素敵すぎる。

リアリティ

この漫画の魅力の一つに、言葉の端々にあるリアリティさがあげられます。

例えば京が、

突然へこまれても面倒だし困るんですよ

とぶーたれるシーンとか、
昭治さんが

この女 いじけている・・・

と言ったときのような、なんか人間のリアルな描写。

あとは、僕は戦時中の事はよく知らないのですが(昭治さんに怒られそ・・)

赤坂「情報が公開されてるんですかーッ!?」

 

赤坂「軍衣を纏っているということは~」
昭治「成程、先刻よりは話の分かる相手のようだ」

 

兼行「早く喰えるのァ できた兵の証拠だ」

のような、戦時中あるあるなんかを見ると、

「そういう感じだったのかー」

って気持ちにさせられます。

絶妙な恋バナ

軍人が現代にきてしまうSFモノだからこそ、
そりゃ恋愛的な話も欠かせませんよ。

でも、ありきたりな感じじゃないというか、
このあたりも絶妙にリアルなんですよねー・・・

それでいて最終的にはタイムスリップ組に恋した人は
悲しい想いをするわけじゃないですか、絶対。

そういう切なさも楽しめそうな感じです。

個人的には優子ちゃんと進藤くんを応援しちゃう。

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デフォルメ優ちゃん激きゃわわ

人間描写

一番の見どころは人間描写だと思います。

タイムスリップしてきた三人は、それぞれ境遇も違ったわけだし、
あたりまえながら考え方も違う。

ってことは、現代への順応のしていきかたも違うわけで、
このあたりがキャラの立ち方に繋がってきているんだろうなと。

昭治さんの葛藤と心変わりとかは、
見ていて嬉しくなります。

というか、彼らはたぶんまだ20歳そこそこなんだもんなと思うと、
戦時中というのは重い時代だったんだなと実感させられますね。

伏線について

今回読み返してみて、色々と未回収の伏線があったのでまとめます。

未読の人はネタバレになるので注意。

赤坂弘之という男

絶妙に可愛いけど色ボケ具合がウザすぎる赤坂弘之。

残虐で有名な男だと昭治さんが証言していますね。
また、

「自覚をしろ お前は罪人を庇っているんだ」

とも言っています。

あの時代に、敵の兵士を殺害する事が罪にあたったのでしょうか。

作中で赤坂が
「日本は今平和だからこそ、軍人はただの罪人に成り下がってしまう」
というような事を言っていました。

そういう意味での「罪人」なのか、果たして・・・?

昭治さんは同胞を殺害(介錯?)した事を悔いている描写がありますね。
いくら助からないとはいえ、敵ではなく味方を殺害したことが罪になるのなら、
もしかしたら赤坂にも兼行にも似たような過去があったのかもしれません。

もしくは昭治さんが言った言葉は赤坂の事ではなく自分のこと・・?

いずれにしろ、作中でも赤坂は時折冷徹な表情を見せますね。
たまに命を命と思っていないような軽んじる発言があり、昭治さんが汗かいてたりw

でも僕は、

本当に優しい人間なら 「殺せ」と命じられたその時に自害すべきだったんです
おれたちはそれを受け入れた もう「人を殺している」つもりじゃなかった
死にたくなかったから 奪う側に まわってしまった

こんなことを言っている赤坂を見て、
本当の彼はやっぱり優しくて強い人間なんだけど、
反面臆病で、懺悔しながら敵を倒していたんじゃないかと想像しちゃうんです。

というか、そういう感じの優しい人であってほしい。

京が気づいた重要なこと

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京がウィンナーの試食のバイト中にふと気づいたこと。

「…あれ? 私… 何かとんでもないこと 忘れてないか?」

お婆ちゃんが高速でウィンナーをひょいパクしたせいで
大事な事=バイト中やん!って事になっちゃってたけど、
あれはなんか重大な伏線っぽいですよね。

いつまでも一緒なわけじゃない

突然いなくなってしまうことだって

このあたりが関係してきそうですが、
検討もつきませんw

優ちゃんがらみの恋愛的な意味かとも思いましたが、
このシーンの直前がそれだったから、おそらくそうではなくて、
もっと彼らや京の過去に関わるような「とんでもないこと」なんだと期待。

篠大教授

物語中盤から登場してきたイケメン教授ですね。

だいたい糸目のやつは悪いやつって相場が決まってます。
何を企んでるのかわかったもんじゃありません。

兼行さんが
「嫌な奴を思い出すニオイ」
と言っていたり、
(※ただし、これはミスリードかもしれないけど)

京の頭痛を引き起こしたりしていますね。

また、広島行きの彼らを駅のホームで見ていたり、
怪しさ満点です。

京が子供の頃に会っている(と、言っている)とか、
京の兄に頼まれたと、(おそらく)ウソを言っているあたり、
京の言動を見透かしているあたりなども、クッソ怪しいですよね。

順当に考えれば、彼が何かしらの鍵を握っているどころか、
もうこいつがタイムスリップの元凶だろと言いたいところです。

そのうえ、学生たちをマインドコントロールして
何やら事を起こそうとしているに違いないぞ、怪しいやつめ。

兼行さんが嫌な奴というからには、
彼の過去の回想で出てきた人たちで言えば
「人を人と思うな」という残虐性を叩き込んだ人か、
「お前は使い物にならないから」と捕虜に差し出した人か、
そのあたりの人と近しい人物か、または本人か。

そんな妄想が捗りましたw

なんとなく篠大教授の写真の件や京の生い立ちなどなどから、
もしかしたら篠大教授だけでなく京自身がタイムスリップの元凶だったりするのか?
みたいな想像もしています。

なぜ奴らが選ばれたのか?共通点

赤坂、昭治、兼行の三人が選ばれた理由として、
彼ら自身も共通点を探していますね。

三人の最も共通している部分は、自害していること。

それぞれ42年夏、44年秋、45年冬に自らの腹や肺を(おそらく)撃ちぬいて自決。
そしてそれぞれ現代の同じ年の夏、秋、冬に姿を現した。

三人とも京または京の部屋に惹かれて現代にきている。
京が外出中にタイムスリップしていることから、京の部屋に惹かれているようにも思える。

それぞれガダルカナル島、ベリリュー島、ルソン島にて自決。

赤坂と兼行に関しては、京に昔の知人を重ねている。
※昭治も「私はあなたに意見なんてしませんよ」の直後に出鼻をくじかれているけれど、
あれが誰かと重ねたのであれば、それも共通点になりそう。

そもそも自分たちを刺すことも、首を絞めることも、京を殺すこともできない彼らは
いったい何の為に現代に呼ばれたのか?

篠大教授あたりのテロで、どうあがいても防ぎきれないような攻撃を
彼らがキャンセルできる、みたいな立ち位置か!?

昭治が帽子を取らない理由

頑なに帽子を取らない昭治さん。

バイトの面接でも取らないが、親友小畠の弔いの際にはちゃんと脱帽できているあたり、
帽子を取る事は一瞬のコンプレックスのような「取りたくない」という想いからきていそう。

とすると、思い出すのはやっぱり「非国民」。

肌が白く、髪も白髪~銀髪と明美に表現されている昭治さんだからこそ、
戦時中にそれで色々と苦労したという事は想像に易い。

そこでのコンプレックスから、帽子を外せないんじゃないかと思う。

帽子の下の顔が事の真相に近い!とかならすごいけど、
もう京は目を見てるしなぁ。

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兼行の過去

個人的にめっちゃ気になる兼行さんの過去。

「ほら 手ェだせ カネ」
「カネ 行くな!」

過去の回想では友人と思しき人物に「カネ」という愛称で呼ばれていた。

兼行さんの悪夢は果たして、捕虜時代の拷問なのだろうか。
それとも、京にも姿を重ねたような当時の友人を、やはり手にかけてしまったのか。

おわりに

とにかく、面白い漫画です。

というか、
「取材とか、どうやってんすか・・・」って感じです。

あれかな、編集さんとかついてんのかな。

あと、個人的に、なんとなく「めぞん一刻」を読んでいるような、
そんな感覚になることが要所要所にあります。

全然似てないんですけどね。

願わくば、彼らの将来が悲劇ではないといいんですが。
昭治さんと明美はうまくいかなくとも、
兼行さんは職人になっていきていくとか、
そういう結末であってほしいなと思います。

最後に一つだけ

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って、

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今更何いってんすか・・・

一人暮らしの部屋にしては広すぎですw

 

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