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「良ィ絵はどっちだ・・・?」デッドオアアニメーションで学ぶ経営のお話

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      2023/08/08

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ジャンプ+をいつも楽しく読ませて頂いてます。

数週間前から始まった「デッド・オア・アニメーション」という漫画が、 クリエイティブな仕事に就きたかった人にしてみたら胸熱なんじゃないかと思っていましたが、 どうやらそれ以上にクッソ面白くなるんじゃないかと予感しています。

「夢は心の病」が名言すぎる、デッドオアアニメーション(ジャンプ+)

デッドオアアニメーションが描く魅力について

デッドオアアニメーションはあくまで「アニメーション制作会社」におけるリアルなお話を描いているんだと思います。

ゆえに綺麗事ばかりじゃない、経営のお話なんかが挟み込まれていて面白いのです。

クリエイターとアーティストの違い

第5話のラストで、主人公「青葉 純」の先輩にあたる「鉄郎」が問いかけた言葉に考えさせられました。

良ィ絵はどっちだ・・・?

鉄郎が提示した2つの絵。
一方はがっつり書き込まれた絵で、もう一つはある程度のところで仕上げてある絵。

・・・難しいんですよね、これ。
特に「良ィ」と「絵」を組み合わされちゃうと、絵描きとしては「書きこまれた絵」って思っちゃう。

でも鉄郎さんが言っていた通り

仕事してんのよ俺等ーーーー・・・!!!

そう・・・仕事っていうのは、必要とされて初めて成り立つわけなんですよ。

必要だから、そこにお金を出してくれる人がいる。

これは奇しくも第2話でうららさんが言っていた

・・・学校じゃねーのよ

商品持ってこい商品・・・

にも同じ事が言えるわけです。

お金を出してくれる人のニーズに応えたうえで、それ以上の提案が出来る人がクリエイターで、 逆に何もないところからお金を生み出す為にクリエイトするのはアーティストなわけです。

両者は混同されがちだけど、出発点がそもそも違うんです。

会社を潰すのはアーティスト

主人公の純はお日様帽子のおじさんの「ムゲプロ」に潰れてほしくないわけで。
じゃあムゲプロを潰すのは誰なのか?を考えると・・・今回の話の答えは、「アーティスト」でした。

ここでいうアーティストは、顧客のニーズに応えるわけではなく、 自分が気持ちいいと思える仕事がしたい人
「顧客が必要としているから描く」ではなく「僕が描きたいから描く」という感覚でしょうか。

主語が「僕が」ではじまってしまう時点で、なかなか仕事としては成り立たないんですよね。

要するに、受け手の事を考えてクリエイトしたのかどうか?みたいなところが、 どうしてもお金を貰ってやっている以上は必要なんじゃないかなって思うわけです。

“商品”はなぜ一流品じゃないのか

作中では「良ィ絵」の説明をするときに、ファストフードとフルコースで例えていました。
これはすごくわかりやすいんじゃないかと思います。

僕は実際に飲食店をやっていたのですごく共感できたのですが、 シェフとしてお店に立つと、どうしても料理の質を高めたくなるんですよ。

正直、良い食材を使って、きちんと手間暇かけて作れば、料理って美味しくないわけがないんですよね。
どこまでこだわれるかで、どこまでも美味しくはできるわけ。

でもこだわってこだわって・・・価格を上げなければ、費用対効果で赤字になりますし。
がっつり価格をあげれば付いてこれないお客さんも出てきます。

となると、「顧客のニーズに応えられる”一流品じゃないライン”」というところを見極めなければならないのです。

デッドオアアニメーションにおいては「静」くんのアーティスト魂もすごく共感できるけれど、じゃあこれが商売としてどうか?と言われたらダメなのもよくわかる・・そんな感じです。

おわりに

・・・と、そんな感じで、主人公の純を通じて、読者が成長できそうな熱い漫画なんだろうと。
そんなところに魅力を感じています。

きっとうららさんだってただただ理不尽な奴じゃないんだ!
みんなが描いてる時にゴロゴロしてるのだって、表舞台に出てこなくなったのだって、 きっとあのお日様帽子のオッサンとうららさんの間でミモレッザを通じて何かがあっただけなんだ!

最終的には純が個性派ぞろいのムゲプロをまとめあげて、 立派なアニメ監督になってくれるんじゃないかと期待できそうですねー。楽しみです。

   

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      2023/08/08

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