なんとなく不自然だった「思い出のマーニー(ジブリ)」
2023/08/08
いまさらですが、思い出のマーニーを観ました。
忘れないうちに感想を書いておきます。
思い出のマーニーは、アナ雪が公開された直後ぐらいに「ジブリもダブルヒロイン」みたいな謳い方で話題になっていた映画です。
そういう意味からも、アナ雪と比べてしまいがちですが、一応フラットな目線で観てみました。
毒ばっかりで小学生並の素直な感想
リアリティのなさ
この作品を観ている最中にずっと思っていたことがありまして・・・それは「リアリティがない」という事でした。
主人公の杏奈ちゃんの性格みたいな部分はすごくリアルな感じがしたんだけど、そのセリフ回しの不自然さとか、言葉の端々がどことなく胡散臭い感じがしていたんです。
なんとなくだけど「ジブリ作品は宮崎さんの真似をしなきゃいけないの!?」みたいな感じ。
とくにあの毛がザワザワッとなるジブリ特有の動きとか、おばさんの笑い方とか、水に足を入れた時に沢蟹みたいなのがコソッといなくなるあたりとか、
「ジブリっぽくね!?」
みたいなのが満載で、無理矢理リアル感を出そうとしたリアリティの無さみたいなのが気持ち悪かったというか。
・・・でも、この作品って海外の原作付きなんですよね。
それを日本の田舎町=北海道の架空の町に当て込んでるわけだから、どうしてもリアリティの無さや非現実感が出ちゃうのは仕方ないのかも。
そんな感じで、結局最後の最後までうまく作品に入り込めなかったのです・・・。
作品全体が暗い
これはこの作品に限った話じゃないですが、日本の映画ってどうも全体的に暗い印象があるじゃないですか。
暗いというか、重い。
アナ雪とは比べまいと思っていましたが、こういうところからどうしても向こうの明るさが際立っちゃう感じがしました。
アナ雪だって明るい話ではないんだけれど、どことなく明るい印象があって、話が重くなってない感じ。
マーニーはのっけからすごく重くて暗くて、真面目な感じ。(良くも悪くも)
なんていうか・・・昔の心の傷をグリグリされているようで、観ていて痛々しい気持ちになりました。
(そんな傷を持っている自分が悪いんだけれどもw)
ただ逆にそのぶん深みもあるわけなので、そこらへんは好き好きだと思います。
回収されてない伏線?
僕が深くのめりこめなかったせいかもしれませんが、回収できてない伏線も多かったように感じました。
「大岩のおうちはどんな感じ?」とマーニーに質問され、杏奈ちゃんがぐわわーってなったのとか、
「私たちのことは内緒ね!」って言ったのが、全然内緒にされてなかったこととか、
破られていた日記の内容とか、なんで急にカズヒコって呼んだのよとか、
子供の頃に抱いてたマーニー人形は何よ?とか。
観終わって釈然としない感じが残りまくったのが、悪くもあり、良くもありw
たぶん、このあと僕は調べに調べまくって、ネットで内容を補完するんだと思います。
ジブリ作品はそこで評価がガラッと変わったりするから面白いんですよね~。
逆に、”繋がったところ”は気持ちいい
マーニーと杏奈の関係がわかったところから、杏奈の目が青みがかっている理由がなんとなくわかるのとかは気持ち良かったです。
できればあのボートのおじさんがしゃべらない理由とかも知りたかったような、そうでもないようなw
アリエッティすぎる作画
前情報なく観ていましたが、すっごいアリエッティ感が強かったですw
全体的にはジブリのあの感じなんだけど、アリエッティってその中でもまた独特じゃないですか。
そしたらどうやら同じ監督さんだったので、しっかりキャラにそういう特徴を出せているという意味ですごいなと思いました。()
大岩のおじさんなんかは、宮崎監督からは出てこないキャラなんじゃないかな~??
ブタゴリラが可哀想すぎ
作中に出てきたブタゴリラ・・・ゴリライモだっけ?
せっかく優しく接した杏奈ちゃんに悪態をつかれて、救いの手まで差し伸べたのに払われて・・・可哀想すぎますw
メイドがマーニーをいじめた話を聞いて「ひどい!」とか言ってたけど、Youもたいがい酷いよ!!
そういった部分がリアリティの無さでもあり、逆に子供ゆえのリアルでもあり、なのかも・・・?
有村架純ちゃんすげえ
マーニーの声が有村架純ちゃんだと知った時には驚きました。
女優ってすごい。
それでも嫌いかと言われたら好き
結局観終わって、「なんだったんだこれ・・・」って思うところも多かったのですが、それでも名作を見終わったあとに感じる「鬱々とした感じ」もあって、たぶん最終的には作品に入り込んじゃってたんでしょうねー。
こんなん書き綴ってるぐらいだし。
映画を観終わった後に「あの子たちのあの後が知りたい!」って思っちゃうのはそういうことだ。
なので、色々と調べまくってから、もう一度観たいなってところです。
おわりに
偉そうな映画批評を書いてしまいました。
しかも天下のジブリ様の作品に・・・。
そもそも僕は映画なんてほとんど観ない性質の人間なので、大目に見てやってください。
2023/08/08