「往生際の意味を知れ!」が面白い!!またしても”恋に取り憑かれた人間”を描いた米代作品!
2023/08/08
米沢恭さんがビッグコミックスピリッツで連載されている漫画「往生際の意味を知れ!」を読んでます。
先日初めて「あげくの果てのカノン」で米沢作品に触れた僕ですが、もうさっそく虜。。。
今作も「恋に取り憑かれてしまった人間」を中心に描かれたミステリー(サスペンス?)というか・・・ミステリーという皮を被ったラブコメというかw
ただまぁ、現時点では(まだ連載も続いていますし)どういう方向性に行きたいのかが微妙な感じはありますかね~?
・・・それなのに面白いってなんなの?
というわけで、「往生際の意味を知れ!」を読んだ感想です。
往生際の意味を知れ!はこんなお話
ビッグコミックの公式サイトによると
主人公・市松海路(いちまつかいろ)の前に、7年前に失踪した元カノジョ・日下部日和(くさかべひより)がある日突然、現れた。
恋い焦がれ、待ち望みすぎて、元カノ教の敬虔な信徒と化していた市松だったが、彼女の無理難題な要求が明かされて…
「市松君に私の出産記録を撮って欲しいの。」
「だから市松君の精子が欲しい。」
『あげくの果てのカノン』米代恭が新時代を切り開く、新しいアンモラル…!? 深呼吸必至の元カノ×元カレ“やり直し”ラブストーリー!!!
こんな感じのお話みたいですw
付き合い始めて1か月で別れを切り出されて、その後音信普通だった元カノから7年後に連絡がきて。
「出産記録を撮ってほしい。あなたの精子が欲しい(厳密には精子だけ提供してほしい)」と告げられるっていう・・・読者をグッと引き込む感じの、ちょっとドロドロしたラブストーリーかな??と。
思わせておいて・・・。
その出産をする理由が、ある人物への「復讐」であるというミステリパートによって整合性が付けられていく・・・という感じになってます。
ただまぁ、ミステリパートはちょっと緩いというか・・・あくまで「センセーショナルなラブストーリーを成り立たせるために生み出された副産物」、という感じが強いので、やっぱり本作はラブコメと呼んでいいんじゃないかな。
どっちかっていうと読者も「この話の展開はどうなるんだ・・・!(ハラハラ)」というよりは「市松くんと日和ちゃんは結局どうなるんだ・・・(ドキドキ)」っていう結末が気になって読み続けているのではないかなーと。
なんと言っても日下部日和
この作品の主人公は、7年間も元カノを想い続けていた市松君に相違なく、読者は彼に感情移入して話を読み進めていくことになります。
そういうこともあって、その元カノ=日下部日和ちゃんの存在がめちゃくちゃ大きいんですよね、、、
というか、読者が彼女の不思議な魅力に憑りつかれるか否かってところが作品の評価を分けるかなと。
少なくとも僕は前作「あげくの果ての~」の境先輩よりは主人公が執着したくなる気持ちがわかりました。
ただね~・・・この子、もう無茶苦茶で。
主人公に期待させたり、振り回した挙句に落とさせたり、、、記事執筆時点での最新話では主人公から「このクソ女が・・・」と言われてるぐらいですからねw
きっと「嫌い」って思う人も少なくないだろうなぁ・・・。
(とりあえず序盤で日和嫌いになってしまった人は23話まで読んでくれ・・・話はそれからだ。)
好きなの?眼中ないの?のギリギリのラインが好きな人にはたまらん
僕はラブコメの真骨頂ってこれだと思うんですよ。
主人公(読者の分身)はヒロインのことが好きで好きで仕方ないんです。
だから7年間も忘れることなんてできないし、振り回されてもそれでも他の(似ている)誰かになんて乗り換えられない。
だけれど、じゃあその想い人はどうなのか?っていうと・・・わかんないわけですよね。
めぞん一刻の響子さんがそうだったように、「え、この人おれのこと好きなのかな・・・いやでもやけに冷たい日もあるし・・・」っていう。
妙に接近したかと思えばスルッと離れていく・・・ギリギリのラインっていうか。
アイドルとかキャバ嬢だってそうじゃん?(ちょっと前にもこんなこと書いたな)
なんていうか、付き合えちゃったらそこで終了なんですよ。
でもその前の「好きなの?それとも眼中ないの??」っていう時、その駆け引きがめちゃくちゃ面白いんだよな~って。
この感覚を楽しめる人には、とりあえず本作もオススメかなーって思います。
「じゃない方ヒロイン」も存在!
あとですね、ラブコメを形作る要素として欠かせない「じゃない方ヒロイン」っているじゃないですか。
なぜか主人公に好意を持ってくれていて、そこそこ積極的にアピールしてくるんだけど主人公が全然振り向かないっていう。
めぞんで言うところの八神ちゃんとか、らんまで言えばシャンプーとか。(るーみっくばっかでスマン)
本作でもしっかり存在していて、市松君の同僚である八幡典子さんっていう子なんですけど・・・たまらんです。
やっぱり読者は「市松目線」ではあるものの、同時に「神の目線」も持ってるわけで。
八幡さんの健気さとか、報われなさとかにグッと来ちゃうんですよね、、、
特に35話で市松くんに弄ばれたあとでの
弱ってるからって人を傷つける権利ないから。
・・・これ本当にたまらん、、、
散々ヒロインに振り回され続けた主人公と、主人公に振り回される「じゃない方ヒロイン」っていう対比。
きっと今後、八幡さんはさらに主人公に振り回されたあげく、「ごめん・・・八幡さんの気持ちは嬉しいけれど、俺やっぱ日和が・・・」ってフラれるんですよ。
で、「八幡さんはその後、すんごい金持ちと結婚して幸せな生活を送っているらしい」みたいなエピソードが描かれて終わるんですよ!!ぴえん
※記事執筆時点での最新36話ではそういう兆候・・・というか八幡さんに死亡フラグ立ったんじゃないかと思う。。。
松本ぷりっつに恨みでもあんの?
あとこの作品のベースとなる部分に「星の三姉妹」っていうエッセイ漫画が出てくるんですが、うん・・・。
これ、どう考えてもうちの3しm(
おっぺけぺのフーちゃんって、もう成人したんですってね。
・・・早いなぁ。
※元ネタ(?)も一緒に読んでおくと面白いかもです。
追記
これ・・・うちの三姉妹でカモフラージュした毎日かあさんdisだったの・・・?
おわりに
というわけで・・・全然まとまりませんでしたが、「往生際の意味を知れ!」が面白い!というお話でした。
とにかく日和ちゃんに振り回される市松くんが可哀想すぎるし、市松くんに振り回されてしまう八幡さんも可哀想なんだけど、もう先が気になって気になって読んでしまう感じですね~。
(本当は一周目に読んだ直後、作品世界から抜け出せなくなりそうなぐらい精神が滅入る感じがあったんですけど、なんだかんだ日和ちゃんに「この・・・クソ女!」という気持ちを持つことができて現実に引き戻して貰えました)
ちなみにタイトル「往生際の意味を知れ!」ということですが、往生際の意味は
死に際
とのこと。
まだ物語が完結していないのでなんとも言えない部分ですが、どんな状況になっても日和ちゃんを諦められない市松くんの状況を指してそうな気がしますね。
こりゃ最終話でも結ばれることはなく「おれはあきらめないエンド」になるかもなぁ~!!
後日追記
はぁぁああぁっぁぁ・・・八幡さん・・・。
市松君に散々振り回されている八幡さん、、、
もう日和ちゃんなんかより八幡さんに幸せになって欲しい気持ちが盛り上がり過ぎて辛い、、、
米代先生・・・せめて、フラれるぐらいならせめて八幡さんから市松君をボロクソに振って、そんでもって最高にイケメンな彼氏さんと結ばれるエンドで頼む。。。ワイのライフはとっくにゼロよ!!
2023/08/08