夢の回廊の針山で、もう一度「蝕」を体験するかもと思わせられたベルセルク39巻感想。
2023/08/08
前巻が出たのが昨年の7月なので・・・1年1冊というペースでの刊行は最近のベルセルクではありえないほど「早い」ですねw
楽しみにしていたといえば楽しみにしていた、忘れてたといえば忘れていた、そんなベルセルク最新刊。
ようやく読めたので感想をつらつらと書いていきます。
今回は一巻まるまるエルフヘルムでのガッツ一行の話でした。
相変わらず描画はすさまじく、またエルフヘルムという土地が異質な場所であるということの描写がとても面白く描かれていました。
ベルセルク39巻感想
はっきり言っておきます。
39巻を読む前には少なくとも20巻ぐらいから38巻までをもう一度読み直さないと、なんのことやらさっぱりわかりませんw
ハンター×ハンターなんかもそうですが、長期休載がある作品だとあたらしい巻が出た時に必ず「読み返さなければならない」という難点がありますね。
・・・なぜなんだろう。ワンピなんかも同じぐらいキャラが出てくるし複雑なのに、特に読み返さなくてもスッと入ってくるんだけどなぁ・・・。
それでもガッツたちが「パックの故郷」であるエルフヘルムへ向かっていたぐらいのことは覚えていたので、なんとなく読み進めることができました。
モルダちゃんが気になる
今回の巻で登場した人物の中で、後々一行にかかわってきそうな気がするのは「モルダ」ちゃんですね。
あの胸元が気になって仕方なかった人も多いのではw
なんだろう、なんかルカ姉的なNPC感がある感じです。
外に出たがっていることを考えても、もしかしたらパーティに加わったりするのかな。
その前に何かやらかしそうな危うさもありますがw
グリフィスにとっては手段のための目的
ガッツが語った、グリフィスの国盗り物語への見解、面白かったですね。
グリフィスは王様になるため、またはその後に何かしら成し遂げたい夢があるためにファルコニアを作ったわけではなく、それを行っていること・・・つまり羽ばたいていることそのものが目的であるとガッツは理解していると。
グリフィスにとってはフェムト化する前のあの状況というのがいかに絶望的だったかがわかるエピソードでもありますね。
羽をもがれてしまった鷹は飛ぶことができないわけですから。
それにしても、飛ぶことそのものが目的というのは常人には理解しがたく、なんとも悲しい話です。
パ行四天王
まさかのパックが5兄弟(?)だったというw
しかもパックがラスボスで、ピック以下4人が四天王ww
こういう緩急があるのもベルセルクの魅力ですね~。
夢の回廊のゴールは見たくない
今回のメインの話は夢の回廊・・・キャスカの心の中の世界でした。
シールケとファルネーゼ様がまるでRPGかのようにキャスカの心の欠片を集めていくという旅を続けるわけですが、僕らはそのゴールである「針山」を知っているだけに、見たいような見たくないような・・・なんとも複雑な気持ちにさせられます。
骸骨のおじさんが言っていた通り、ガッツが望むことがキャスカの望むことと同じとは限らないですよね・・・。
僕ら読者もまた、キャスカの心を通じて「蝕」を再度体験しなければならないのかと思うと本当に辛いです。
ああ、見たくない。。。
でも、願わくばキャスカの心が戻って、ひと悶着あった上でもいいからガッツと幸せになって欲しいという思いがあるのも事実。
三浦先生ェ。。。何卒穏便に願いますw
シールケとファルネーゼの夢
夢の回廊導入部でシールケとファルネーゼ様が観ていた夢が面白かったですね。
シールケはイシドロに「はずかスィー秘密を 蜜を」見たと言われ、「蜜ってなんなんですか?」の質問攻めに顔を赤らめながらイシドロをぼこぼこにするという夢w
秘密の蜜・・・というところからなんとなく思春期のそれを連想させますが、真意は何なんでしょうね~。
そしてファルネーゼ様はモズグス様の顔を洗濯石にしているというwwww
すごいなぁ。
もうずっと「モズグス様の顔があったらなぁ・・・洗濯がはかどるなぁ」とか考えてたんじゃないでしょうかw
キャスカのあいたいひと
夢の回廊後半でミニキャスカ(キャスカの本心?)が語った「あいたいひと」。
いったい誰なんでしょうね。
なんとなくシールケとファルネーゼ様は「ガッツやろ?知ってんで。」って感じで話を進めていましたが、グリフィスだったり自身が産み落とした子供だったりはしませんかね・・・。
このあたりもまた一行が絶望する原因となりそうな気がします。
ああでも、それだとせっかくまとまりかけた話もまとまらないし、本当にこの漫画いつ終わるんだって話になってきますね・・・。
そろそろ収束に向かってもらわないと本当にヤバイんじゃないでしょうかw
ガッツとセルピコが仲良しになってよかった
シールケとファルネーゼ様が夢の回廊に行っている間、ガッツとセルピコ、そしてロデリックの三人が酒を酌み交わす描写がありました。
セルピコは冗談抜きでガッツに対して殺意を持っていたのを考えると、この二人が信頼し合っている今というのはなんとも心が熱くなるシーンでしたね。
信頼し合って共通の敵に立ち向かっていかなければならないというのは「平和ではない」ということでもあるわけなんですが・・・
というか、ガッツ一行の目的ってエルフヘルムが終わったら何なんだっけ・・?
ファルコニアをどうこうしたい、みたいな想いはないハズだし、そもそもファルネーゼ様やセルピコ、アザン副長にとっては関係ないはずだし。(アザン副長とは言ってない)
このあたりもう一度しっかり読み直さないとな・・・。ベルセルク全巻、実家だ。
おわりに
というわけで、だらだら語らせていただきました。
なんだかんだ言って、読み終わった時には「早く続き読みてえええEEEE!!!!」とさせられたのはすごいです。
もうこれ、才能だよなぁ。。富樫先生といい。マジすごい。
巻末には「進撃の巨人に対抗した」と言われるギガントマキアの宣伝も載っていましたが、マジでファンからしたら「三浦、ベルセルク描け」って話ですよね。
ただまぁ、三浦先生としてもそこらへんはしっかりわかってるはずですし、ギガントマキア描いても描かなくてもベルセルクには影響しなかったのかもしれないし・・・僕らは大人しく続きが描かれるのを待つのみです。
ちなみにまた休載に入っているとのことなので・・・40巻はいつだ・・・!?2年後か、3年後か・・・!?
2023/08/08