神えしにっし17枚目の同人誌即売会の話が仕事にも役立つ程リアルに勉強になるべ!
2023/08/08
ジャンプ+をいつも楽しく読ませて頂いてます。
神えしにっし、という漫画が好きで楽しみにしているのですが、今回の17枚目(第17話)でのお話がいろんなビジネスにも応用できる本質のような気がして、ぜひ紹介させて頂きたいなと思いました。
ことえちゃん頑張れ!
同人誌の即売会でのお話
~あらすじ~
山会津群素朴村という辺境の村に暮らす橘ことえは、ネットの画像投稿サイト「プクシブ」にて「桃乳☆戦士 モーモーピンク」のイラストを投稿する絵師。
お金のことしか頭にない兄や、近所の絵師ゴローさんなどの支えもあり、ことえは絵師として成長していく。
とにかく知ってもらう為に
そんなことえが兄の策略で同人誌を製作し、即売会に来てみたものの全然売れなかったのが前回までのお話。
そう、これは「描けるから描いてみた」「作れるから作ってみた」という話で同人誌を作っていて、
売るという事にフィーチャーしていない典型的な例だったわけです。
そこでことえが考えたのが「お客さんの似顔絵アイコンを描く」ということをオマケに売ろうというものでした。
強力なサークル「アジフライR」の助けもあり、「買ったらアイコン描いてくれる」というのがイベント会場に広がっていきます。
「もはや純粋な本の価値で売るわけじゃないけど」
製作者がアーティストだと、ここですごくモヤモヤすると思うんですよね。
「本の価値を認めた人にこそ読んで欲しいんだ!」って。
でも、それはたぶん、もっと後の段階の話で、
今のことえたちは「知ってもらわないと意味がない」というレベルにいますから、
この判断は間違ってないんだと思います。
「秋元康さんもやってることだしな!!」
お兄ちゃんは別に秋元先生をディスってるわけじゃありませんw
尊敬ゆえの言葉です。
お金を取らない事が逆に悪
次第に人がブースに集まるようになると、
お客さんが来なかった頃に無料で同人誌を渡してしまった人が訪れ
「やーkotoeさんって優しいっすね」
「本も無料でくれるなんて」
と、大声で話し始めます。
おそらく彼には全く悪気がないんだけど、
買おうとして並んでいる人は「え・・さっきタダだったのかよ・・」と不信に思い始めます。
ことえはその顔を見て、無償で配る事はよくない事だったんだと悟ることになるんですが、
これもまたビジネス初心者がやりがちなこと。
自分のサービスに自信がないから「お金要らないです」とやってしまう。
でもビジネスって慈善事業じゃないんだから、考え方が逆なんですよね。
「お金は頂きます。その代わりに、その金額に見合ったものを提供します」っていうスタンスじゃないと、
結局買った人が損をするという本末転倒な事態になってしまうわけです。
ことえも「喜んでもらいたくてやっただけなのに」と反省していますが、
お金をもらったうえでも喜んでもらえる事じゃないんだったら、そもそも売っちゃダメ。
アジフライRの人もグッと来る事を言ってます。偉いなぁ。
必ず否定される
イベントを無事に終えたことえの元にあるメッセージが届きます。
「Kotoeさんのファンでした。今回色々な事をして売ろうと必死な感じが少し残念でした。」
ファンだった人が離れた瞬間です。
ことえも思わず「泣けてくるべ・・・」とじんわり来てしまいます。
これもすっごいリアルというか、自分でビジネスを起こしたら絶対にある「あるある」だと思うんですよね。
僕は個人的に、こういう人は別にファンでもなんでもないじゃん、って思うんです。
ただ好きだっただけでしょ?って。
本当のファンなら間違ったことさえしてなければ見捨てたりしないから大丈夫ですよ。
案の定次のページでは残ってくれたファンたちがことえが描いたイラストをアイコンにして応援してくれるという展開になるわけですがw
要は、どんなことをやったって一定数の「叩くヤツ」ってのは現れるわけです。
もうこれは絶対。100%。
なぜなら「人間はひとりひとり違う」から。
別々の考え方をしている別々の人間が、たまたま同じような感覚に寄り添っていただけですから、
ちょっと感覚が違うなと思ったら離れていきます。そんなのはもう仕方がない。
逆を言えばどんなことをやったって一定数はついてきてくれたりもするものです。
その人たちと、次に新しくファンになってくれる人たちをいかに大切にするか、ってところが大切なわけですね。
おわりに
というわけで、いつも楽しく読んでいるだけの漫画にも、
こうやってビジネスのヒントが隠れている事もあるんだという事がわかりました。
「漫画ばかり読んでないで勉強しなさい!」って昔は親によく言われたけど、
今だったら「そういうのはこの漫画読んでから言うべ!」つって、さらに怒られるような子供になれそうです。
2023/08/08